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友達の結婚式で流す披露宴ムービーをBGMから全部自作したので、費用や期間、反省点をまとめておく話。

2023年8月15日

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ぼっちシンガー
ぼっちシンガー

なんがでっきょんな。ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅などを経験し、現在は東京で音楽活動中。
日々の何でもない事を鼻息荒く語るだけのブログだよ!

つ、ついに完成だ…!!!

7月某日。おれは歓喜乱舞していた。

長かった道のり、そして締め切り迫るプレッシャー、そのすべてが、今思えば青春であった。

なによりいいモノを作りたいという熱意、親友のために、という思いがおれを動かしていた気がするよ…

そう、約4か月間作り続けていた、親友の結婚式で流す「披露宴MOVIE」が、

遂に完成したのだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!うぉぉおぉぉおぉおぉ!!!長かったぁぁぁぁ!!!

披露宴ムービーをBGMから全部自作してみた。

なんか大袈裟に、すごいことやってのけた感出して語っているが(笑)

披露宴動画制作というのは、本来はそこまで時間も労力もかからない作業ではある。

出席者のみんなにビデオレターでもケータイで自撮りして送ってもらって、なんか有名な結婚ソングに合わせてそれっぽくスライドショーで流して…とかなら、たぶん2、3日あればそれなりの形で出来るだろう。

しかし今回、親友に「ぼっちシンガーの世界観を存分に発揮した披露宴MOVIEを見てみたい!」と依頼を受けたおれは、とにかく自意識過剰に張り切りまくり、最高の動画を作ってやろうと心に誓ったのだ。

提示された条件はただ一つ。

「自由にぼっちシンガーというアーティストの世界観を表現してくれ」

いや…それが一番難しいやんけっ!!!!

何度も動画の構想をねるねるねるねすること1週間。こだわりにこだわり抜いた動画の制作を決意。

そう、BGM制作から出演者の撮影・編集まで、すべて自分で行うという狂気の構想である!

まず、動画内で流す曲はおれ氏の完全オリジナルソング!この日の為に、親友に向けたメッセージを曲に乗せて歌い、音源化!!

そして出演者の撮影は、新郎新婦側双方の友達数名にアポを取り付けて直接会い、撮影!!

100ギガバイト越えの膨大な動画素材を撮りためて、ちまちまちまちま、編集していったわけである…

そのこだわりのせいもあって、元々6月の完成予定だった動画は締め切りをどんどん過ぎて行き、

結局結婚式一週間前にやっと完成するという大迷惑をかけることに…

鬼の形相で目の下にクマを作り、日に日にやつれつつも編集作業に没頭するおれ氏。

そんな姿を見たわが妻氏も心配し

ようちゃん
ようちゃん

自分のオリジナルソングをBGMで流すとか、自己主張強すぎてきっしょ!
みんなで楽しむ結婚式の場でお前のオナ●ー見せつけてんじゃねぇよクソ変態が通報するぞ!

と、ねぎらいの言葉をかけてくれるほどの過密過酷な制作だったのだっ!!!

まぁこだわり抜いたおかげで、個人的にはいい動画が出来たなぁと思っている。

ここから先、同じような動画依頼の案件をもらえるのかどうかわからんが、

今回の制作を今後の創作活動に生かしていくためにも、この動画制作で経験できたこと・良かった点改善点をまとめて書き残しておこうかな、とか思うのだ。

同じように結婚式動画を任された動画編集者な皆さんも、

「自分のこだわりを貫きたいがために、こんな無駄なことばっかやってる効率の悪い編集者もいるんだな…」

とか思いながら読んでくれると嬉しいよ!あんまり言うと泣くぞ!!

自作の披露宴ムービー、かかった時間と費用

まず、今回の動画制作の、完成までの道のりはこんな感じだった。

・BGMのオリジナルソング制作・レコーディング・マスタリング作業(合計70日間)
・出演者のアポ取り、撮影準備、撮影(合計7日間)
・編集作業(合計80日間)


しかし実質、仕事の日は作業時間は取れないし、休日もブログ書いたりサッカー見に行ったりと動画編集だけしてたわけじゃないから、

動画制作の為だけに時間をついやすことが出来れば、1ヵ月かからなかったのかもしれない。

費用は以下のような内訳。

・レコーディングスタジオ代:4000円
・撮影移動費、使用する小物の経費(花束など):5000円
・写真プリント料金:2000円
・編集ソフト契約料(AdobePremierepro):5400円(月額2730円×2カ月)


計約16400円

今回は一番の親友の結婚式だったため、経費とか考えずに好きに作ったけれど、意外にかかってしまったな…。

まぁおれの場合は素人の動画制作である。

趣味の延長で好きでやってる事なので個人的には気にしてないのだが、

これくらいのコストはまかなえるだけのリターンがないと、事業としては成立しないわけだ。

もしあなたが誰かに有料での動画制作をお願いしようと考えているのであれば、最低これくらいの費用が掛かる事を参考にしてもらえれば。

自作の披露宴ムービー 、良かった点

次に、今回の制作でよかった点をまとめておこう。

良さはは生かして、いつも作っているミュージックビデオなどに経験を取り入れていきたい。

(※本当は動画全編を載せてみてもらったほうがイメージ付きやすいと思うんだけれど、ネットへの顔出しNGの人もいるので、フリー素材であるおれの友達周りのシーンのみを参照動画としてピックアップしていくよ!笑)

新郎新婦双方の友人を直接取材したことでイタい身内ノリを避けられた。

今回は地元の共通の友達のほかに、新婦側のお友達も紹介してもらって、実際に会って撮影を依頼。

二人との思い出をドキュメンタリー風に語ってもらった。

地元は香川、僕だけ東京住みという事でスケジュール調整が超難しかったし、自撮りでメッセージを送ってもらう方がはるかに速かっただろうが、

実際会って撮影できたからこそ、やりたいような演出で撮影・編集できた部分は良かった。

結婚式でよくあるイタい身内ノリみたいにはしたくなかったのだけれど、

新婦側の友人もまきこめたことで、参加者みんなが「自分事」として映像を楽しんでもらえてたと思う。

また、式前に新郎新婦の友達と接点が生まれた事で、式当日はグループの垣根なくみんなでパーティを楽しめたのも、この撮影のおかげかもしれない。


音楽に自分の思いを乗せれたのは良かった。

そんなふうにたくさんの人に出演してもらったことで、逆に問題発生。

いいシーンがたくさん撮れたのだが、それらを詰め込むと、

おれ自身のメッセージを挿入する時間が無くなったのだ(笑)

でも、そこはBGMで流してた自分のオリジナルソングに想いをそっと乗せてたから、個人的に満足。

制作者がでしゃばり過ぎるのは見ぐるしいとも思ってたので、裏で流れる音楽でさりげなく自己主張するくらいでちょうどよかったのかもしれない。

おれにしては珍しく、すごくまっすぐの想いを伝えられた曲になったと思う。Apple MusicやSpotifyなどのサブスクサービスで配信中なので、良かったら聴いてね。


冒頭の10秒に静寂シーンを作って会場を引き込めたのは良かった。

制作前に、おれはある仮説を立てていた。

式当日、賑わうパーティ会場で急に暗くなって動画が始まるとして、最初の十数秒はみんな「何が始まるの?」とざわついてるんじゃないだろうか?

政治家がトークで人の心を引き込む際のテクニックの一つに、

「冒頭のあいさつ後、拍手が鳴りやみ会場が静かになるまで、次の言葉を発さない」

という手法がある、というのを本で読んだことがある。

あえて静寂を作り出す事で、政治家の次の第一声を緊張感を持って待つような、そんな観客の心理状態を作り出すためだ。

そこで今回の動画でも、にぎやかなパーティ会場でも集中して動画の世界に入り込んでもらうために、こういう「意図的な静寂」を作ってみてはどうだろうか?

そんな風に思って、冒頭の10秒ちょっとを、ヒーリング音楽と風景シーンだけで作ってみた。

結果、にぎやかだった会場もその10秒の間に静かになり、そのあとに音楽が始まって本編映像が始まるころには、誰もが集中して動画を見つめていた。

会場の雰囲気に合わせて、テンションとテンションの緩衝地帯を意図的に作り出せたことは、大きな成功だったと思う。

自作の披露宴ムービー 、反省点

お次に反省点。いつも作っている自分の自己満足であるミュージックビデオと違って、他の誰かを主役に、誰かへのメッセージを伝えるって目的で作るのが難しかったんだよな~。

音楽や動画編集に関しては、それなりにこだわって今までも作ってきたので、慣れはあったが、

撮影現場みたいな環境で、決められたスケジュールの中で誰かを撮影させてもらうって経験は、あまりなかったもので。

特に、出演者の皆さんとのスケジュール調整やカメラワークなど、

いままでそんなに突き詰めて考えてなかったおれの未熟さが浮き彫りになった気がした。

協力してくれる人をスムーズに撮影させてもらうためにも、事前準備とカメラマンとしての腕前みたいなのを上げていかなきゃいけないなーなんて思った。

そんな改善すべき点を羅列しておこうと思う。

夜間の撮影は極力避けるべきだった。

まず、撮影時間は極力明るいうちに組むべきだった。

出演者のスケジュールもあるし、今回はおれが東京住みで地元香川の友達の撮影となるとなかなか厳しかったのだが、やはり暗くなってからの動画は画質が落ちてしまう。

特に今回多用したスロー映像は夜間だと色味のざらつきがすごく、エフェクトで調整しても暗視スコープ感が取り切れなかった。

一応夜間撮影時の設定などもネットでいろいろ出てるので、また勉強しようと思う。


声を撮る際は静かな場所を選ぶべきだった。

新婦側友人のインタビュー音声を撮る際、そのまま、撮影してた公園でしゃべってもらったんだけれど。

後で確認すると、やっぱり様々なノイズが入りまくってた。

風の音、散歩中の犬の鳴き声、車の音、遠くから聞こえるテンション高いおやじの叫び声…(笑)

本当は個室みたいなところで撮りたかったんだが、初対面の女性を密室に案内するってのも陰キャには恐ろしすぎて、気が引けてしまったのだ…(笑)

おれはタイムズカーシェアの会員なので、例えば15分だけカーシェアして車の中で撮るとか、

防風マイク使うとか、次回はいい方法を考えたい。

また、どうしても緊張で声が小さくなりがちだったので、出演者の方に大きな声で発生よくしゃべってもらうための努力もすべきだった。

一応、マイクはこういうのもあるみたい。

撮影場所は事前に下見して決めておくべきだった。

撮影時は、出演者に本当に無理をさせてしまったと後悔している(笑)

初対面の新婦友人たちを、夜の代々木公園で一時間以上歩かせまくってしまったからだ…(笑)

理由は、おれが納得のいく撮影スポットがなかなか見つからなかったから。

申し訳ないなーと思いつつ、適当な撮影にはしたくなかったので、おれのこだわりに付き合わせてしまった。

夜間の撮影だったので、光量が十分な場所でお洒落な背景で…みたいな場所を探してたら、かれこれ3キロくらい歩いてた…。まじでキモい。エスコートできない優柔不断な男キモすぎる案件である。

それでも、新婦の結婚式の為なら、と文句ひとつ言わずついて来てくれた出演者のみんなに感謝…

事前にスポットの下見とかして、スムーズに案内できるようにしておくべきだった。


シーン撮影は3秒固定を意識すべきだった。

動画撮影の際はとにかく大量の、いろんな場所・角度からのシーンを撮るよう意識しているんだが、

編集の際にあとで撮りためた動画を見ていて驚愕!

どれもカメラが動きまくりで、固定シーンがねぇ!!!

いつものミュージックビデオ作りの際は、動画は音楽の脇役って感覚なので、

被写体をメインで撮るというよりは、ボカしたりカメラを動かしたりして、あえて被写体を抽象的に、ぼんやりと映していたのね。

しかし、今回は出演者がメイン。各シーン3秒固定して被写体をしっかり捉える、そんな撮り方を意識していれば、もっと編集が楽だったかもしれない。

もっと笑顔を撮るべきだった。

とにかく笑顔のシーンをこれでもかってくらいに撮っておくべきだった。

こういうお祝い事だと、笑顔シーンはあればあるほど動画に感情が出ていい

友達が語る二人の印象で「新郎新婦はいつも笑顔が絶えない二人で…」みたいなことを語ってくれている際に、

二人の自然な笑顔を回想シーンのように挿入するなど、笑顔シーンは編集中とても使いやすい素材だった。

しかし、やはり撮影時は出演者さんの緊張による硬さが目立ってしまう。

意図的に笑っちゃうような小道具でも用意して、自然な笑顔が写せるように心がければよかったかな。

まとめ

以上!!披露宴ムービーをBGMから全部自作したらこうなるって話を書いてみたよ!

正直超大変だったが、親友のことを思いながら作り続けた4か月間は青春だった。

最後のエンコードが終わって、式場にデータを納品した際なんか、最後の夏が終わった瞬間の高校球児みたいな、そんな爽快さと切なさを感じたからね。

出演してもらったり、協力してもらった友達にも感謝である!

本当に、彼にこの役割を任せてもらって良かったなぁと思ってる。

やるかやらんか迷ったらやる!の精神で受けてよかった。

この経験を糧に、また自身の制作にはげんでいきたいなぁと、そんなことを思ったのでありました。




そんなところです。

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