性的な意味が隠された邦楽ロックの歌詞の話。【ゆら帝、椎名林檎、マイヘア】
サワディーカップ!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
ただただ好きな事を鼻息荒く語るブログだよ!
エロがっぱの皆さんこんにちわ!
今日も元気にマーシャルの匂いで飛んじゃってますか!?
今日は僕の好きな邦楽ロックのなかから、
『歌詞をよく聞くと、実はエロい曲』のお話をしていきたいと思います!
『エロ』。
それは地球万物創生の源、そして俺達のロマン。
通学路、おもむろに落とされた一冊のエロ本を巡るスリリング溢れる極秘ミッション。
唐突に部屋に入ってくる母ちゃんとの生死をかけた騙し合い、駆け引き。
『かかかか勝手に入ってくるんじゃねぇよ!』
と震えた声でいきがった、あの日の思春期ドラマ・そのすべては、
『エロ』に起因する。
そう、エロに心を奪われ、エロに青春を乱されるのは我々の宿命なのだ。
ならばどうして、血気盛んなバンドマンたちが、性的な事をバンドで歌うのを、我慢できようか!!
もくじ
アートに隠した"性的表現"
最初に、Googleさん聞いてください!
これは性的で卑猥なお話ではなく、アートのお話なんです!
元来、性的欲求と芸術は密接に関係してきた。
ダイレクトに性的な描写もあれば、性的な暗示をアートにこめて表現された作品も多くある。
例えば、ロココ時代を代表する画家、フラゴナールの代表作・ブランコは、
ブランコになる少女の貞操消失を意味しているし、
サルバトール・ダリは自身の初行為をよく絵の中に登場させたり、
あの有名な溶ける時計に関しては、
EDであった自分のコンプレックスから、逆に時計(堅いもの)を柔らかく描いた、という説もある。
そう、芸術とエロは切っても切り離せない関係なのだ!
だから、いくら性的表現に厳しく、エ●の一文字でもブログに記載しようものなら
ブログ閉鎖の強硬手段も辞さないGoogleパトロールの皆さんでも、
好奇心とユーモアを持ってただ無邪気に音楽の話をしようとしているだけの当記事を
権力でねじ伏せるなんてそんな無粋で無慈悲なことはしないですよねっ!!?
ねっ!??ねっ…!?
(以前、性のパビリオン『珍宝館』を取材した記事がもれなく広告剥がしに合ったおれ氏、必死のリスクアセスメント。)
(↓その問題の記事はこちら)
無意識下の性ロック・ゆらゆら帝国。
よし。しっかり説明しておいたし、これで何言っても大丈夫だろう。
ちんp(ファンファンファン!!!)(パトカーの音)
…くっ!やはり危険すぎる!!だれだこんなテーマで記事を書こうなんて言い出した奴は!!
しかたがない、ばれない程度に禁止語句はオブラートに包みつつ書いていこうと思うよ。
まず、なにか性的なものを暗示する曲っていうと、個人的に一番最初に思いつくのは、
『ゆらゆら帝国』
である。
坂本慎太郎率いるシュルレアリスム極まるねっとりロックをかますバンドで、
彼らの放つ異質な雰囲気、脳に染み込むギター、甘い、しかし無機質な坂本さんの歌声は、
聴くものを感性の沼に陥れる。
ちょっと何言ってるかわからないって?
よく分かってるじゃないか。
よく分からない。そういうバンドなんだ。
特に坂本さんの描く詩の世界は独特。
この世界の事ではない時間軸、パラレルワールドの先の、ちょっと何かがおかしくズレた世界、そんな雰囲気のことを歌う。
最初はなんのこっちゃ意味のわからん歌ばっかりだな、と思っていたのですが、少し前にTVで面白い話を聞いた。
ゲスの川谷絵音が以前TVで人生に影響を与えた音楽〇〇選!みたいな企画で、ゆらゆら帝国の
『タコ物語』
という曲を挙げていた。
その番組の中で、
『この曲はなにか性的な興奮を感じさせる。』
みたいな話をしていて、
そうかなるほど!と思った。
ラヴ 君は逃げだね 君は敏感な二枚貝だなぁ だけど
タコ物語 / ゆらゆら帝国
僕は君に恋してる 揺れるワカメを分けて近づいてポツリ
ラヴ 君に恋してる とても繊細な僕の吸盤で
君の真珠を撫でてあげたい
うそ 本当は食べてみたい エイ!
気持ち悪ぃねちょねちょした演奏の中(誉め言葉です)、磯に住むタコの話が永遠と続く曲。
僕も初めて聴いた時は
『ふむ。まったくなんのこっちゃ分からん。ただ気持ち悪いということだけはわかる。』
みたいな感想しかなかったけれど。
多分この曲では、深層心理の、無意識下の性的欲求を表しているんだな。
ファンタジー溢れる夢みたいな、でもちょっとエロい、
なんか不気味だけれど動物的にゾクゾクさせられるような本能的な欲求、
それを磯に住むタコにかぶせて、性的欲求と食欲を、どちらともとれる歌詞で表現しているんだ!
しかしそれは、単なる男女間の絡まり合いなんかじゃなくて、
もっと異質でヤバいもの。
きっと、坂本さんはサディスティックに、変態的に、人間じゃない何かを愛している。
もっとおかしな、ヘンテコな何かに性的興奮を覚えてる。
だって俺達吸盤なんてないもん。この人、本当に宇宙人なんじゃないか?
そんなことを考えると、他の曲も色々性的に聴こえてきた。
彼らの代表曲の一つ、軽快なロックンロールのヤバカッコいい曲、
『すべるバー』
もまんま、あれのことやんけ!
ノックはしないでOK、お前の中に滑り込む!
すべるバー、ぬめるバー!
はねるの扉のOP曲にも採用されていた、軽快でキャッチーな曲なので油断してたわ…!
たぶん、
『お前の心の隙間に入り込む中毒性のあるバンドだぜよろしくっ!』
って感じの、自己紹介もかねたテーマソング性と、
『隙間に入り込む棒状の何か』
のダブルミーニングではないか。
分からんけど。
僕は個人的に、ゆら帝の音楽はシュルレアリスム(※)だと、勝手に思っている。
なので、坂本さんの無意識の世界の事に、あれこれ意味を見つけようとするのも、
実は無意味で、野暮なことかもしれない。
しかしそれを承知の上で、その奥の奥の深層心理を探るのは面白いし、
理性を取っ払った無意識下だからこそ出てくる、変態的な衝動に忠実な歌詞こそ、
ゆら帝のカッコいいところなのかもしれないですね。
※シュルレアリスムとは
フロイトの「精神分析理論」がシュルレアリスム の支柱にあり、意識の下に閉じ込められている無意識の欲望を描くものとして、シュルレアリスムの表現様式が確立しました。
https://media.thisisgallery.com/20190385 「シュルレアリスム(超現実主義)」とは?有名な画家と代表作品を分かりやすく解説 より引用。
同時代のダダイズムや抽象表現主義と並んで、インパクトのある前衛的な芸術様式の一つです。
逆にエロくない『丸の内サディスティック』。
性的なロックというと一般的にもっとも支持されてそうなのが、
椎名林檎姐さんだよね。
とくに『無罪モラトリアム』に収録の代表曲、
『丸の内サディスティック』
の歌詞を初めて聴いたときは、当時中学生だったぼっち少年はひどく赤面した。
『毎晩絶頂に達しているだけ』
『青●でイって頂戴』
き、きゃぁあぁぁぁぁぁ!!!
ド下ネタやんけっ!!!!
妖艶なおねぇさんがあえぐようなシャウトで気だるく甘く歌い上げる淫乱な歌詞に戦慄し、
当時の童貞男子たちは心臓をビックバンさせ宇宙を創造したことでも有名な問題作である。
しかも、こういうセンセーショナルな作品って、日本じゃアンダーグラウンドの闇に葬り去られがちだけれど、
この曲はめっちゃ売れたよね。
普通に家族でご飯食べてるとき音楽番組でこの曲が流れて、
おれ氏中学生で、凍り付いて動揺で醤油こぼしたのを覚えてるわ。くっ!許さんぞ林檎姫!
そんな、日本で一番セクシャルな歌って印象のある『丸の内サディスティック』であるが、
個人的に今聞くと、『逆にエロくない、実直な音楽への愛を歌った歌だな』と、感じるようになってきた。
実はこの曲、ちょっと特殊な歌詞の作り方がされていて、一般的には、
『表面上まじめな曲、しかしその裏にエロい意味が暗示されている』
ことが多いのに対し、この曲の場合逆で、
『表面上エロそうなのに、その裏にまじめなメッセージが隠されている。』
という、ギャップ萌えな仕様となっているのだ!!
そして、この曲で歌われている真のメッセージとは、
『男なんて興味ないってくらいに、音楽に夢中になっていく丸の内OLの物語』
なのである(と僕は思っている。)!!
どういうことか。詳しく解説していく!!
まず、歌詞に出てくる『リッケン620』とはリッケンバッカーと言うギターの事。
19万も持っていないけれどそれを無理して買い、RAT(これはギターのエフェクターの名前)一つを商売道具に、音楽にのめり込んでいく彼女。
『毎晩絶頂に達している』のは、マーシャル(ギターアンプ)で鳴らすそのギターの音に心酔している様、であり、
まるでその音はベンジー(BLANKEY JET CITYのボーカル)が乗り移ったかのようで、
『肺(HIGH)に入ってトリップしちゃうぜアウイェェェxx!!』
みたいな音楽に沼っていく様を表している。
そして、『ピザ屋の彼女』(BLANKEY JET CITYの「ピンクの若いブタ」という曲の登場人物)になりきって
BLANKYを聴いたら、『グレッチ』(ベンジーが弾くギターの名称)の音が、
『頭ぶたれるくらいの衝撃だぜロックサイコォォォォォ!!!もっと私をぶってっっ!!』
ってな具合で、ロック好きなら一度は経験したことがあるであろう、
爆音でロック聴いている時の『この世界の中心は私だぜ。』みたいな無敵感を歌っている。
だから、『将来僧になって結婚してほしい』とプロポーズしているのは音楽に対してであり、
『修行僧のように性欲や物欲を絶って、ただ音楽だけを愛していたい』
という意味につながる。
そして、トーンを落として歌われる問題のフレーズ、
『青●でイって頂戴』の歌詞は少し、もの悲しい意味をうかがわせる。
実は歌詞カードを見るとこの歌詞は、
『青、噛んで 熟って 頂戴』
と書かれている。
そう、聴くだけだと、野外で何をやっとるんだけしからん!と思うような歌詞だけれど、
林檎姫が本当に表現したかったのは、
『青(=青春)を噛みしめて、飲み込んで、そして私は大人になっていってしまう。』
みたいな意味なのかもしれない。
若い頃は音楽に夢中で朝までずっと絶頂の最中でいられたけれど、
大人になっていろいろ背負うものも増えて、いつかの情熱も消えてしまって、
ちゃんと終電で池袋に帰れるくらい大人になってしまった。
みたいな、そんなもの悲しさを感じさせる。
そう、この曲で歌われていたのは、
一人のOLが大好きな音楽と出会って、そして大人になっていく。
その遅れた青春を歌った曲だったのだ!!
と、僕は思っている。
『My Hair is Bad』聴くと最近の若者が心配になる。
続いて、最近のバンドに話を移そう。
今を時めく3ピースバンド、My Hair is Bad(マイヘアイズバッド)だ。
このバンドの歌詞はなんか、エロ悲しい。
ブラジャーのホックを外す時だけ心の中まで分かった気がしたり、
OL彼女が出勤した部屋で、ヒモしながら彼女の匂いで一人果てたり、
どうしょうもなくダメなふしだら大学生、みたいな男がよく主人公として歌われている。
んで、だいたい女の子に愛想をつかされて振られて、直後は
『別にそこまで好きでもなかったし。どうでもいいや』
とか思ってて、でも、TVを見ている時にひとりで笑って振り返る時にちょっと思い出して、
『君が好きだった』とか、あとでつぶやいたりする笑えない残念男のストーリー。
マイヘアはそんな、男ならだれもが経験するであろう
『なんか忘れられないあの子』への想いを歌うせつない歌詞と、
めっちゃリアルなエロさをダブルミーニングで歌詞で表現するのが、めちゃくちゃうまい。
例えば『18歳よ』という曲。
18歳の目をしていた君の甘い匂いと 指も入れ慣れた部屋。
18歳よ / My Hair is Bad
もう君の匂い残る中指にすら気付けない 僕はなぜか悲しい。
しゅ、秀逸すぎる…!!
18歳の目をしていた君と過ごす部屋で、一体何に指を入れ慣れていたのか。
その中指に残る匂いとは何なのか。
聞き流しているだけと、ただ昔の彼女を思うだけの曲のようで、
よく聴くとエグすぎるリアルな情景がイメージされる。
というか18歳で中指入れ慣れてんじゃねぇぞ!!
まったく最近の若者ときたらけしからん!!
他にも、『アフターアワー』という曲の、この歌詞も好き。
使ったはずのビニール
アフターアワー / My Hair is Bad
やぶれ漏れた約束
何故だか君が謝った。
最低っ!!!!
破れ漏れたら約束も意味ねぇんだよ!!!
しかもなんで彼女に謝らせてんだよ!!
やっぱこのクズ男最低だわ!!娘がこいつみたいなやつ彼氏として連れてきたらおれ、秒でぶん殴る自信あるわ!…嘘。おれひょろひょろ陰キャだから無理だわ。ごめん娘。だからもっと油断した隙を突くわ。『お父さん、キャッチボールしましょう』とか言われて『あぁ、良いよ、椎木君。我が家は男が僕一人だからね。こういうの夢だったんだよ。』とか和やかな雰囲気かもしつつ油断したところを180キロの剛速球でヤツの股間にストレートかましたって粉砕したる!!事故に見せかけて去勢したる!!あ、でも彼、高校時代野球部だってウィキに書いてあったな。バシッといい音でしっかりグローブに収めては『おっ!お父さん、いい球ですね。それじゃ僕も本気で行かせてもらいます!』とかなってファンタスティックホームランツアーされたらどうしよ。散らばるセミの抜け殻みたいにされたらどうしよ。やっぱむりだわ。くっ…俺は一体どうすればっ!!!!
…などと、まずひょろひょろ陰キャだからバッターボックスまで球が届かないし、娘もいないし結婚すらしていないのに、
こんな心配をしてしまうほどに、心を掻き乱される歌詞になっている。
ワンフレーズで特大のインパクトを与えて、聴く者にいろんな感情を持たせる、
そういう歌詞を書かせたらこのバンドのフロントマン・椎木知仁は最恐であると、そう思う。
以上!
『歌詞をよく聞くと、実はエロい曲』を個人的に紹介してみました!
ここで紹介した音楽の解釈は、あくまで僕個人的な解釈であります。
公式で発表されている歌詞の意味ってわけじゃないので、
『こういう受け取り方もあるのね。』くらいに読んでいただければ幸いです。
音楽や芸術の意味の受け取り方って正解は無いと思うし、間違いも無い。
自分なりに都合のいい解釈で聴いて、熱狂したり心の支えにしたり出来る、それが良いところだと思っている。
そして、ここまであなたが読んでくれているという事は、
なんとかこの記事は、Googleパトトールの監視の目から逃れられたという事か!?
本当、こういう記事を書くとすぐBAN食らうから嫌なんだけれど、
検問が怖くて言えないというのもロックじゃないからね。
こういった表現に関しては、誰かを傷つける言葉を使ったり、
ただ低俗な下ネタで注目を集めたりするだけなのは良くないと思うけれど、
表現するための手法の一つとして、アートとして、性的表現を活用するのは何も悪い事じゃないんじゃないかな。
人間の、切っても切り離せない本能的部分だし、もっと寛容な社会であってもいいんじゃない?
とは思うよ僕は。
今後も、放送コードギリギリをせめて茶の間を凍り付けた椎名林檎のように、
僕もブログ界の丸の内サディスティックを確立していきたいと、そんな風に思うよ!
そう、その存在はまるで、Googleという荒れ果てた荒野に威風堂々とそびえ立つちんp
(ファンファンファン!!!)
そんなところです。
●他の記事もぜひ!
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