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【ウェルバから西へ/スペイン】蚊に蹂躙されながらも歩き中に考えた事いろいろの話

2020年5月13日

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今日の旅の一曲!宇多田ヒカルの “SAKURAドロップス"!
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………………..

ぎゃぁぁぁぁ!!!!!し、し、しぬ!!!たす!!助けてぇぇ!!!!!!ひやぁぁぁぁぁあ!!!!!

夜。

おれは逃げ惑っていた!!

針でさされるような痛みを、体のあちこちに感じる!!

(うそやんうそやん!!!シャレにならんぞぉぉお!!!!!!)

「大丈夫ゆうきくんっ!!?一体何が起こってるのっっ!!!??」

と不安な声を上げてくれる女子大生の言葉は、

「ブログ用に大げさに苦しんでるんですね、分かります( ^ω^ )」

という心無い悪質なコメントにかき消されて見えないが、説明しよう!

おれはたった今、襲われているのだ!!!!

この世のものとは思えないほどの、天文学的数の、

蚊に!!!!!!!

うぎゃぁぁかゆい!!あ!そして痛い!!

おら!ぶっ殺してやる!(パチン!)
うぎゃぁぁ一気に3匹くらい潰れて!!!!!!

うそ!!!自分の血で手が真っ赤に!!!!や、やめて!!!おれの血がなくなっちまう!!マジで!!やめて!!吸わないでー!!!!

ぶうううううううん!!

あたり一面から、あの世界一嫌な羽音が聞こえてくる!!!!

きっと周りから見たら、おれの周りに漫画みたいに暗い靄ができていたであろう!まさに集団リンチである!!

そして、この蚊達、厄介なことに人間を全く恐れず、おれが手で払おうがジャンプしようが暴れようが、まったく御構い無しに刺してくるのだ!!しかも、日本の蚊と違ってなんか痛い!!!

おのれ人間なめんなよ!!!?調子のりやがって!!!

おれは鬼の目となって蚊たちに果敢に立ち向かっていった!!ウオォォォ地球の未来はおれが守るんだぁぁぁ!!!!

パチンパチン!!パチンパチン!!!
パチンパチンチン!!パチンチン!!パチン!!

世界戦争レベルの大げさな戦いが繰り広げられているおれの脳内ではあるが、きっと周りから見たら、「え!?何あの人一人で手拍子したり、たまにおちんちん出したりしてるの!?信じられない!」とか言われていたかもしれん!

でも、必死である。

しかし、おれは気付いた!

無理無理無理無理!!!マジでやられる!!

何十匹と殺しても、次々と湧いてきては、体の至る所に鋭い痛みが走る!!

イヤァァァもう無理!!!!

おれは錯乱状態で走った!!!背負ったギターが背中でブルンブルン揺れる!!

ひ、ひぇぇぇ!!!

かゆい!!かゆいいい!!!

心臓バクンバクンになりながらなんとかテントを広げ、飛び込んですぐさまジッパーを締める!!

それでも果敢にテント内に侵入していた暗殺者数十匹を皆殺しにし、ついに安住の地を手に入れたおれ……

いや…!もうこんなところいや…!

ポルトガルへ歩いて向かうという無駄に無謀なチャレンジを始めたおれ。

歩き始めた当初は、進むにつれてこの話題を聞きつけたテレビ局が同行取材を始め、要所要所でスタジオの室井滋さんなどから救援物資や日本食を送ってもらったり、爆風スランプに歌を作ってもらったりすることになるだろうと期待していたが。

蓋を開けてみればすれ違う歩行者、たんぱく質のその一欠片にすら滅多に出会わない孤独の旅であった。

特に視聴率もないままもくもくと歩き続け、おれはついにスタート地点セビージャから西に90キロの場所にある、ウェルバというこのエリアの中心都市にたどり着いていた。

街で歌った帰り道、広大な河川敷にでもテント張って寝ようかなと思っていた時であった!

恐ろしい数の蚊の大群にフルボッコである!

…昨夜の恐ろしい数の蚊の襲撃により、男爵芋みたいな顔で目覚めたおれ。

恐る恐るチャックを開けてみるが、日が出たら灼熱すぎて活動しなくなるのか?蚊たちの姿はなく、なんでもない朝がやってきていた。

ここウェルバは川沿いの街であり、自然保護のためか川沿いは土手の舗装工事などもされず、そのままの湿地帯が残されているような緑豊かな場所であった。

加えてこの気温の高さである。

もう蚊からしてみれば、いわば、男子中学生が土手でDVD付きのエロ本をこっそり拾って帰った午後、もんもんとしながら家に帰るとお母さんの字で

“今日は遅くなるからね"

とテーブルの上にメモが残されていた時のような、そんな絶対的な好条件なのである!

これはいかん。ほんまに体の血全部吸われてしまう。

せっかく路上が出来る大きな街であったが、奴らが活発になる夜を恐れて、おれは日暮れまでに街を去ることにした。

街から西に伸びる、永遠のように感じる全長2キロの長い橋を渡り…

再び灼熱のアスファルトを蹴って歩き出す!!

これまでの乾燥して枯れ草だらけだった内陸部に比べ、海が近いからかな?国道沿いには緑が目立つようになる。

暑い…!!

午後5時を過ぎても、太陽光は容赦なく照りつけ、どんどんと体力を奪ってく。

1.5リットル分のペットボトルの水が、どんどんと消費されていく。

まるで、RPGゲームの主人公のパワーゲージのように、その量に恐ろしく神経質になる。

5キロほど歩いた場所に小さな公園があって、水飲み機があったので補給したけれど、それでも、そこから一時間ほど歩いて、また半分くらい飲んでしまった。

道は松みたいな針葉樹が立ち並ぶ山道に差し掛かってる。

(ええぇ、この先、きっと給水できる場所なんてないぞ?

どうしよ…ひきかえすか…??)

なんて思いながら、でも前に進む足を止められずにひーこら歩いていると…

あ!

ひとだ!

前方に、森の木々に囲まれたコテージ風の小さな家が見えて、その軒先でおじいちゃんがなにやらペンキを壁に塗ってる!

ラッキーだ!こんな山の中で人を見つけられるなんて!
よし、おじいちゃんに水をくれませんか?と頼もう!なに、断られることはない!

なんて、ゆっくりと道沿いを、家に近づきながら歩いて行くんだけれど…

近付くほどに、

(え、普通、こんな森の中の、車しか通らない道を、急に外国人が歩いてきて、話しかけられたらビビるよな…?)

とか、

(いや、絶対怪しまれて嫌な顔されるよ…)

とか、なんだかどうでもいい事がもわんもわんと心の中を支配していって、気づけば、

(どうかおじいちゃんに気づかれませんように…)

なんて願いながら前を通り過ぎていた…

なにをやっとんだおれは!!!!!???

おれは、ひとに嫌われるのが嫌いだ。

人に、怪しまれたり、嫌な顔をされると辛くなる。

そんなの、みんなそうだし、当たり前の感情だとは思っていたが。

水が尽きるかもしれないという絶体絶命な状態で、それでもなお自分の見た目や体裁に重きを置いて、この心は行動するのだ。

なんなんだよ?

たまに、自分という生き物が分からなくなる。

生きるって事にダイレクトに、例え人のものを奪ってでも口にする猿のほうが、いくらか賢いに決まってる。

生きる事に対する自分の心の、執着心のなさに唖然とした出来事であった。

そんな事をとうとうと自問自答しながら、そこからまたひたすら歩いた。

道の脇に、大きなイチジクの木の陰を見つけて、休憩!とバックを置いて、尻餅をついた。

ん、なんかお尻がごわごわする。

小石でも踏んでんのか?なんてお尻をずらしてみて、

ひ、ひぇぇぇえぇ!!!

驚愕!お尻に敷いてたのは、石なんかじゃなく、ネコかなんかの、小型動物の白骨!!

うぎゃぁぁぁぁごめんなさいぃぃぃ!!!!

それはもう、博物館の恐竜の化石みたいに、そのまま肉だけなくなりましたよ!という感じで全身を見事に形取って、横たわってた!

まず人なんて歩かないような道である。

日本みたいに丁寧に死体回収してくれる行政サービスなんかは無いようで、おまけに乾燥地帯でなかなか腐りもしなければ、死体を食べてくれるカラスもいない荒野。

これまでも、道を歩いていると、いたるところにずっと前にはねられたような犬や、ネコの死体が転がってるのを見た。

子牛ぐらいの大きな生き物の骨も見た事がある。

昔から、スピリチャルな世界の好きな母方のばあちゃんに、

「ネコとヘビは執念深いきんな、道で死んどるの見ても、かわいそう、とか思ったらいかんで!そういう弱い心に怨念が取り憑くんやがな!」

なんて脅されて育ったおれ。

そういう死体を見ても、

(おれはなにも思ってませんかわいそうなんて思ってません…。)

となにも思ってないのか正味びびってんのかよくわからん事をブツブツ言いながらただ通り過ぎるのであったが、しかし。

…今尻に敷いてしまった、小ぶりな白骨を改めて眺める。

乾燥した土にわずかな湿気を落としながら、誰に見られるでもなく、ただゆっくり、ゆっくりと土に還って行っていく様。

なんだか、その時ばかりは怖いとか、かわいそうとか、そんなんじゃなくて。

ただただその様が、美しいと思った。

うーん。

どうせみんな土に還るんだな。

精一杯生きなくちゃな。

なんて、ちょっと勇気付けられた気になった。

太陽も山の向こうに沈み始めてて、国道沿いの、土手のようになったその中腹にいいスペースを見つけて、テントを張った。

地図を見ると、あと2キロも行けば、次の街に出る。

水は、明日の朝、一口飲む分だけ残しておいたら、なんとかたどり着けるだろう。

夕日を眺めながら、買っておいたポテチで、夕飯。

ひもじいけど、一口一口、喉を通る食物の感じに、生きてるなぁ、なんて思わされる。

今日1日のまとめ、ってわけじゃ無いが、詩を思い浮かべたので書いた。

と言っても、ギャグみたいに、ラーメン食べてぇぇ!!とか考えて歩いてたのを書き起こしてみただけだから、ヘンテコなのだけれど。

「天一が食べたい」

天一が食べたい
もちろんこってりで
インスタにもあげよう
“なんてことない天一だよ"って

でも恋焦がれてるよ
なんてことない あの日々を
ねぇおれ 帰ったら天一が食べたい

とは言いましても
おれは生粋のうどん県民でして
もちろん讃岐うどんも
捨てがたいのさ

ただ恋焦がれてるよ
なんてことない あの日々を
ねぇ帰ったら はなまる 付き合ってくれる?

忘れらんねぇよ
ただただこの心の中心にいるのは 日本での

ただ忙しかった でもささやかに幸せだった
あの日々なのさ

天一が食べたい
ちょっと贅沢餃子もつけて
帰ってきたのねって、
君のコメントを待とう

ねぇ恋焦がれてるよ
またいつもの毎日だって
きみと缶ビール開ける瞬間を

どんな事があった?
なんか人生変わった?
それがさ、聞いてよ、おれってば
馬鹿だからさ 世界の果てまで来てみても

ただきみと天一が食べたいだけなのさ

きみの方は?

そんなところです。

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Posted by gamoyuki