【猫いっぱい男木島】瀬戸内海の島でサバイバル釣りキャンプするとこうなるって話。

ナマステ!ぼっちシンガーです。
香川県発、路上ライブで世界一周の旅や東京生活を終え、地元香川にUターン!
旅や音楽、香港人妻氏との日常について語るブログだよ!
獲ったどぉぉぉぉぉ!!!!!!
の雄叫びで一世を風靡した、よゐこ濱口の伝説的テレビ番組『いきなり!黄金伝説。』の無人島生活企画。
海に潜って魚を獲り、火を起こし、獲った魚を豪快に油で揚げてかぶりつく。
そんな野性味あふれるサバイバル生活に、当時のおれ氏少年はすっかり心を奪われていたのである。
おれもいつか、こんな島でサバイバル生活してみたい!!
などと考え続けること、気づけば20年。
いつしか少年は立派なおじさんになり、サバイバル生活どころか休日は家から一歩も出ずYouTubeを眺めて一日を終えるような、温室社会に飼い慣らされた資本主義経済の奴隷としてネット上に汚いシミを残すだけのたんぱく質になり下がってしまった。
しかし、待てよ。
そういえばおれは、20年ぶりにここ地元香川県にUターン移住してきたわけではないか。
目の前には大小さまざまな島々が浮かぶ瀬戸内海。
しかもJR高松駅のすぐ横にある高松港からは、まるで電車にでも乗るような気軽さで島へ渡ることができるのである。
島、行き放題やないかい!!!
というわけで今回は、少年時代からの憧れだったサバイバル生活を実現すべく、高松港からフェリーに乗って約40分!
猫の島としても知られる男木島へ、釣り竿とキャンプ道具を担いで乗り込んできたのである。
食料は現地で釣って調達する!!
それ以外はジュースとビールとお菓子とカップラーメンしか持ち込まない、飢えと危険と隣り合わせのサバイバル釣りキャンプだ!!
自然とおれ氏の過酷な戦いが今、幕を開ける!!!
もくじ
「猫の島」男木島がノスタルジック溢れる
そんなで、サバイバル生活などと壮大なことを言いながら釣れなかった時の予防線を張りまくりリスクマネジメントも怠らないおれは、
JR高松駅のすぐ横にある高松港から、女木島・男木島行きフェリー「めおん」に乗り込むっ!!
運賃は女木島を経由して男木島まで、原付を乗せても往復2,000円。
車両なしならば、片道500円で行けてしまうのだ!
所要時間も約40分、便数も1日6往復あるので、まるで電車を乗り換えて隣町へ遊びに行くような感覚で、瀬戸内海の島旅を楽しめるフェリーなのである。


穏やかな瀬戸内海に浮かぶ島々を眺めながら潮風に吹かれていると、やがて海の向こうに小さな集落が見えてくる。
山の斜面に沿って古い民家がひしめき合うように立ち並ぶ、なんともノスタルジックな漁村の風景。
さて、このブログをいつも熱心に読んでくれているアニメ好きおじさん仲間の諸君なら、ピンときたのではないだろうか。
この景色、どこかで見覚えがないかね!?

そう、実はこの男木島、アニメ『サマータイムレンダ』のモデルと言われているのであるっ!!
作中に登場する架空の島「日都ヶ島」は、主に和歌山県の「友ヶ島」がモデルとなっているのだが、
実際の友ヶ島は無人島であり、作中のような人々が暮らす漁村の集落は存在しない。
そこで原作者の田中靖規氏は、有人島であるここ男木島の風景もロケハンしながらあの独特な島の世界観を作り上げたのだという。

以前、何の予備知識もなくサマレンを見ていたとき、作中に登場する漁村の風景に、なんだか妙な懐かしさを感じていた。
見たことがあるような、ないような。初めて見る景色なのに、なぜか懐かしい気持ちになって。
なんのこっちゃと思っていたが、なるほど、地元香川の瀬戸内海に通じる風景だったからか、と後になって腑に落ちて感動したのよ。
ちなみに男木島は、恋愛アドベンチャーゲーム『Summer Pockets(サマポケ)』の聖地としても知られている。
こちらはおれは通ってないのだが、どの作品も夏に通じているのが興味深い。
少年時代の夏休みを思い出させるようなこの島の風景に、制作者はインスピレーションをかき乱されるんだろうな…!
そんなことを考えながら、上陸!!するとともに、さっそく第一村猫を発見ッ!!!!
さらに路地裏にも、石段にも、民家の軒先にも。



ねこ!ねこ!!ねこ!!!
きゃぁぁぁぁぁ!!!!かわいすぎる!!!
そう、ここ男木島は日本有数のねこの島としても知られている。
おうおうよしよし、撫でてほしいんか!よーしよーし!!!!
と優しく撫でまわすフリをしながら、
(ぐへへへへ…ほら、もっとこっちをむいてごらん…オウフ…いいねぇ…猫の写真はPV稼げるからな…!!)
などと、ブログには到底書けないような邪悪な魂胆をチャオチュールさせながら、鬼の形相でシャッターを切りまくるおれ氏!!
猫たちの可愛さは世界を、そしてこの底辺ブログのPV数を救うのだ…!!!

そんなこんなで、わざとらしくサムネイルで猫を強調したブログ記事を公開したところで全く伸びないプレビュー数には目を背けながら、しばし鼻息荒く猫と戯れたおれ氏。
迷路のように入り組んだ細い路地や石段を登り、島を散策する。
坂道の途中にある神社から振り返ると、眼下には瓦屋根の集落と小さな港、
その向こうには青く穏やかな瀬戸内海が広がっていた。
古い家々の間を吹き抜ける潮風。遠くから聞こえてくる船の音。誰もいない石段に落ちる木漏れ日。


ノスタルジックが過ぎるではないか。
もう二度と戻れないはずの、あの頃の空を眺めているような気持ちになるのである。
永遠に続くと思っていた小学校の夏休み、大親友たちと探したカブトムシ、東京から帰省するあの子とのひと夏のあわい初恋。
あのころ追い求めていた青春の欠片がそこら中に散らばっている気がするんだ、男木島。
本当に好きだわ…!!
などと、本当は初恋もなければ友達もおらずに夏休みと言えば家で自作漫画を描いて一人遊んでいたことなどはそっと思い出補正で消しゴムマジックしつつ、
懐かしい感傷(幻想)に浸っていると、「ぐりゅりゅりゅりゅ~!」とお腹が鳴る。
ふらりふらふらと、島内にある激シブ古民家カフェへ。
「鍬と本」さんの牛タンカレーをいただくッ!!


う、うまぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
いやぁぁ厳しいサバイバル生活の中で食べるカレーってのは、どうしてこうも美味いのだろうかッ!!
じっくり味わいながら、幸せを堪能するおれ氏。
今回のサバイバル釣りキャンプでは、「自分で釣った魚以外は、すべてお金を払って調達しなければならない」という極めて過酷なルールを自らに課している。
つまり、この牛タンカレーも例外ではない。ちゃんとお金を払って食べなければならないのである。
くっ…!!なんて無謀な挑戦だ…!!しかし、そんな逆境に耐えてこそ、真のサバイバルキャンパーといえよう…!!
こうしてサバイバルキャンプ開始早々、猫と戯れ、島を散歩し、古民家カフェでカレーを食べるという、過酷極まりない時間を過ごしたおれ氏。
周囲からも「いやおまえただの観光客やんけ」等のおれの体を気遣う声が上がる中、ついに海へと歩き出す。
そう、ここからが本番なのである。
次はいよいよ、今夜の晩飯を賭けた瀬戸内海との真剣勝負が始まるのであったっ!!!!
いよいよ釣り開始!!ねこ太郎が応援に来てくれる。

まずはテントを設営!!
男木島には、港から2キロほど離れた灯台に予約だけでテントを張れる無料のキャンプ場があるのだ!
無料なのに水道、水シャワー、トイレ、そして自販機もあるのが何気に助かる~!!
そんなで、オーシャンビュー、庭付きプライベートビーチ付のテント…いや、五つ星ホテルにチェックイン!!
釣り具を抱えて原付で堤防へ。っていうかまじで原チャで来て良かったわ…
灯台まで行くのがものすごい坂道けものみちで、歩きで来たなら終わってた。
多分キャンプ場に到着しただけで「今日はもう…なんか…ええか。」とか思って釣りも何もせず満足して終わってた気がする!!
男木島キャンプ場の利用を検討しているみんな!
港からけっこう距離がある、しかし車だと絶対通れなさそうな道なので、原チャかバイクをフェリーに乗せていくのがオススメだぞ!
そんなで、危うく企画倒れの危機をまぬがれながら、防波堤に到着っ!!!!
くっくっくっ…!!イカの刺身にブリのカマ焼き、アナゴの蒲焼きにタイの兜煮、男木だこのアヒージョに海鮮パエリア、大トロのにぎりに金目鯛の煮つけ…!!
フハハハハ!!今夜は豪華海鮮フルコースじゃあああ!!!
などとまだ一匹も釣っていないくせに大漁を前提として献立を考えながら、さっそく釣り開始!!!
しゃぁぁぁぁぁバンバン釣るぞぉぉぉぉっぉおっぉ!!!!!

……。
…………。
………………。
つれねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!
なんということだ。釣り糸を垂らし続けること、早3時間。
エサを変え、場所を変え、投げ方を変え、たまにサカナクションを踊ったり「お魚天国」を口ずさんで魚のご機嫌も取りつつ。
ありとあらゆる小細工を試みるも、竿先はピクリとも動かないっ!!!!!
くっ…!!!!このままでは今晩の晩飯が抜きになってしまうっ!!!
せっかく意気揚々とサバイバル生活に挑んだというのに、まさかの坊主で帰還、何も口にすることが出来ずに飢えと寒さで過酷な一夜を過ごす…
みたいな極限サバイバル生活を演出しながら、万が一の事態に備えて持ってきたカップラーメンとたっぷりのお菓子、それからビールをテントの中でひっそりと開け、
読者のみんなに申し訳なさを感じながら(3ミリぐらい)、実に惨めで背徳的な宴を催さねばならないじゃないかっ!!!
そして翌朝には、二日酔いを必死に隠しながら何食わぬ顔で、
「自然の厳しさを思い知った一夜。しかし、厳しい環境に身を置いて初めて、人間もこの自然の中の一部であったのだと気づく。今日も生きている。そのあたりまえに感謝。」
などと、意識高いコメントを添えてこのブログに書き記さねばならないじゃないかっ!!!!
ああ、なんということだ。
こんな薄汚れた人間の冒険を、いつも温かく見守ってくれている読者諸君に、いったいどんな顔をして報告すればよいというのだろう!!

……。
まあいいか。どうせあいつら(読者のみんな)、タワーマンション上層階の自室のソファで空調の整った部屋で赤ワインでも転がしながらこの記事を読んでは、
「ふふふ……見たまえ。圧倒的非生産的な手法で富を享受しようと試みる者の愚かさをみていると、実に興味深いね。いかに金融リテラシーの構築が人生の最適化にコミットメントしているかを思い知らされる。」
「我々がキャピタリズムという文明の恩恵を享受している間にも、彼らは日々の糧を得るために自然と格闘しているのだよ。ふふ、こうした下層階級の営みを観察していると、我々の生活がいかに恵まれたものか、改めて実感させられるね」
などと、おれ氏のチャレンジを娯楽として消費しているに違いないのであるっ!!!!!
くっ!!!!許さんぞあいつら!!いますぐ余ったオキアミ(釣り餌)をゆうパックに入れて直送してやる!!住所どこだ住所は!!?とりあえず港区のそれらしいタワマン全部に送り付けたるっ!!!!
きぃぃぃぃぃぃぃぃぃx!!!!!!!
などと、焦りのあまり、秘密の非常食の存在から、今夜予定している不正行為の具体的な手口に至るまで、実に丁寧丁寧丁寧に自白してしまったりしながら、
そもそもこのブログに上流階級層の読者はおろか、ここまで読んでくれている人など一人もいない現実になど気づく余裕もなく、焦りの中釣り糸を垂らすおれ氏。
気づけば太陽は西の空へと傾き、瀬戸内海の穏やかな水面を赤く染め始めていた。
男木島郵便局では差出人不明の東京都港区宛の小包から異臭が漂う騒動が勃発するころ、ついに太陽が西の海に消えていく。
ああ、時間がない…!!!
このままでは本当に、少年時代から憧れ続けたサバイバル生活が、ただの野外カップラーメン飲み会になってしまう。
そんな焦燥感に駆られながら、虚しく海面を見つめていた、その時である!!
そんな絶望の淵に立たされたおれ氏のもとに、一匹の救世主が現れる。

にゃおぉぉぉぉぉーん!
おおお!!!ねこ太郎!!!(今名付けた)

んんんごろにゃぁぁぁぁん!!
昼間に出会った猫たちの仲間だろうか。
どこからともなく現れた一匹の猫が、釣りに苦戦するおれ氏のそばにちょこんと腰を下ろしたのである。
おお、応援に来てくれたんか!!よーしよし、かわいいヤツめっ!!!
よし、今に見てろ!すぐに大物を釣り上げて、おまえにも魚を分けてやるからな!!力を貸してくれっ!!
こうして心強い相棒を得たおれ氏は、再び海へと釣り糸を投げ込んだ!!!
ってね。人懐っこくすり寄ってくるねこ太郎の可愛さに心癒されつつも、だから何だという話である。
かわいい猫ちゃんがやって来たところで、急に魚が釣れるわけでもあるまいs…
///グググッ!!!
ん?えっ‥・!?
き、きたあああああああ!!!!!!
いきなり竿先がしなる!!!

慌ててリールを巻き上げると、海の底から姿を現したのは、なんとも立派なカサゴ!!!
うおおおおおお!!!獲ったどぉぉぉぉぉぉ!!!!!!
ついに!ついにやったぞ!!!苦節3時間。長きにわたる魚類からの完全無視に耐え、ようやく手にした記念すべき一匹目であるっ!!!!
その瞬間、さっきまで猫なで声で甘えていただけのねこ太郎の目が、野生を取り戻す!!

や、やめいっ!!!!!!!!!!!!

このカサゴはおれのだっ!!!!しっ!!しっ!!!近づくんじゃねぇ!!!!
ねこ太郎「いやお前、さっき(おまえにも魚を分けてやるからな!!)言うてたやんけ!」
んなこたぁ一言も言ってねぇよ!!!適当抜かしてんじゃねぇ!!
ねこ太郎「小癪で愚かな人間よ…数日後に自分で上げるブログ記事見てみろよ。ほかにも隠し持ってきたおかしやビールの話も全部ブログ記事にポロリしちゃってるんやぞ。」
えっ…な、なに!!?そ、そんなわけねーだろっ!!!?
へ、変なメタ発言してんじゃねーぞこのガチ野良が!!!!
などとねこ太郎と抱き合い撫でまわし祝福しあいながら、無事魚を死守したおれ氏。

その後夜まで粘って、アコウ(キジハタ)まで釣り上げることに成功!!!うひょおおお!!!高級魚やないかい!!!
昼間はあれほど冷たかった瀬戸内海が、ようやくおれ氏に微笑みかけてくれた瞬間。
ねこ太郎、ありがとう!君がそばにいてくれたから、不安にならずにいられたんだ!君は友達さ!
などと感謝を伝え友情をはぐくむシーンもブログ用に撮影しながら、

夜までずっとそばでいてくれたねこ太郎に別れを惜しみつつ、キャンプ場へ帰還!!
キャンプ場で釣った魚をさばいて食う!!命に感謝する瞬間。

早速キャンプ場にて調理開始っ!!!!
なに!?温室育ちのおまえに魚がさばけるのかって??
ふっ!!なめんじゃねぇ!おれはなぁ!俺は赤坂の老舗旅館で10年間板前の修業を積んだ経験があるんだ!
って言ってた父を持つヤツとシェアハウスでルームメイトだったんだ!!
魚は身を切ろうとするんじゃなく、身を逃がすように切るのがコツなんだよ!ってそいつが言ってたんだ!
まぁ何の話をしていたのかはさっぱりわからんが、とりあえず切ればいいんでしょ!!!!
そんなで、なんとなーく、適当に魚をさばいていく!!

ガタガタぐしゃぐしゃになりながら、なんとか摘出したアコウの切り身を醤油につけてパクリ。
うっ‥‥うっまぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!
身がぶりんぶりんで上質で鮮度半端なくて、まじでめちゃくちゃうまい!!
写真で見るときったねぇんだが、いや、信じてくれ!!マジでうまいんだっ!!!!(必死の釈明)

残った半身とカサゴは、フライパンで豪快に焼いていくっ!!!!!
しばらく前にキャンプYoutuberのデ二さんから「ぜひキャンプで使ってください!」とプレゼントでいただいた特製のフライパン!
「ありがとうございます!早速来週でもソロキャンプにチャレンジしてみたいと思います!」
と言いながら受け取ってから、実に3年の月日が流れてしまっていたが!!!!(キャンプやるやる詐欺師)
なんか、フライパンが素敵だと料理もバエるなっ!!!!ぶち込んで焼いただけなのにめちゃうまそう!!!!
ありがとうございますデ二さん!!ついに日の目を見る時が来ました!!
ほりにしかけたらどうせうまい。
食うまでもない。食うけど。

ぎやぁぁぁぁぁうまいぃぃぃぃぃぃぃいぃ!!!!!!!!!!
皮までパリパリでほくほくジューシーで、たまらないおいしさっ!!!
そしてなんと、仕事終わりの男木島在住漁師の同級生・ひろせもビール持って遊びに来てくれた!!
一緒にカンパーーーーイ!!!!!!
がははははは!!!!この厳しいサバイバル生活のなかでひと息つくこの瞬間が最高さ!!

「差し入れも持ってきたで!!」
え・・・!!??こ、これは・・・!!!?
「鴨肉の燻製!!」
ぎやぁぁぁぁぁうまそうぅぅぅぅぅぅうぅぅ!!!!!!!!

一切れつまんで噛みしめれば、じゅわあああっと溢れ出す濃厚な肉汁!!!
うんまああああああああああ!!!!!!
なんだこれは!!!魚にはない、あの重厚で暴力的な肉汁のシャワーが、海洋性タンパク質に支配されていたおれ氏の五臓六腑に容赦なく降り注ぐのである!!!
ああ、肉よ!!!偉大なる陸上生物の恵みよ!!!
来る日も来る日も釣り糸を垂らし、獲れた魚を焼いて食らい、骨をしゃぶり、また翌朝には海へ出る。
そんな魚たちとの終わりなき生存競争の中で、いつしか牛や豚という生き物の存在すら、遠い文明社会の記憶とともに忘れかけていた。
釣った魚しか食べられない究極のサバイバル生活。この極限の暮らしの中でおれはようやく気づけたのだ。
スーパーの特売で買った豚こま肉、半額シールの貼られた唐揚げ、何の感慨もなく口に放り込んできたウインナーの一本一本に、これほどまでの生命の尊厳と地球46億年の進化の歴史が凝縮されていたんだ!!
我々人類がいつも何気なく食べている肉の一片一片には、DNAの果てに紡がれし尊い命があったのだっ!!!!
その命をいただくという、限りなく傲慢で無慈悲で、そして切実な行為!!
肉をいただくということは、そういうことだったのだ。
せめてすべての生命に、いただいますの感謝を伝えたい!!ありがとう、魚よ!牛よ!豚よ!鶏よ!!!そして友よっ!!
極限生活の中で久々に噛み締める鶏肉のうまさ、そのあまりの感動に、おれ氏の魂は肉汁とともに銀河系を飛び越え、138億光年の彼方へと昇天してゆくのであった‥!!!
いったいどれほど長い年月、おれは肉という文明の恩恵から遠ざかっていたのだろう?
十年か、二十年か。もはや最後に肉を食べた日の記憶すら、遥か昔の蜃気楼のように霞んでいる。
そう、あれは確か、男木島の古民家カフェで食べた牛タンカレー以来である。約6時間ぶりであった。



島で買った瀬戸内IPAなんぞにも手を出し気持ちよくなったりしながら、
「釣った魚だけでサバイバル生活」の概念どこいった?などというぶしつけな疑問もぼんやりと輪郭を失いだしたころ、就寝!!!
そんなで、極限のサバイバル生活してるおれヤベェ感を存分に味わいほろ酔い気分に浸りながら、
おやすみ男木島!!また明日!!!!!
さよなら男木島。また来るぜっ!!

翌朝!!!!
朝から男木島は深い霧に包まれ、朝(というか真夜中3時くらい)起きたらテントが露でびっしょびしょのぐっしゃぐしゃ!!
気持ち悪くて寝れもしないので、そのまま夜明けまで釣りをしに行くことに。
ねこ太郎っ!!!お前今日も来てくれたのかっ!!!!
今日も頼むぜ!!一緒に大物釣って山分けしようっ!!!!!

ねこ太郎「もう人間のいうことは信じぬ。愚かな人間どもよ。腹を満たすために命を奪い、サバイバルキャンプと言いながら酒と肉でその欲望のすべてを欲しがったと思えば、滑稽にも命の尊さを語り始める。まったく、都合のいい生き物だよ。」
な、なにを言ってるんだいねこ太郎!!俺たちいつもバディだったろ?俺たちは二人で一つだ!さぁ、また昨日のすぐ釣れるやつ、頼むよっ!!!
ねこ太郎「黙れ小僧!貴様はまだ理解していないようだ。かつて生存のために手を取り合った我々の共生関係も、己の欲望を充足させるための方便。自然への畏敬を口にしながら、その実、生命を搾取し、享楽を貪り、挙げ句その醜悪な自己陶酔さえ他者の称賛に換えようとする。貴様が愛しているのは自然でも、猫でもない。自然を慈しむ自分自身というハリボテの虚像なのだよ。」

さ、さっきから何言ってんだ?この猫がよちくしょう!!
うるせぇお前の力なんて借りなくても大物を釣り上げて見せたるからなっ!!!!!
そこで指くわえて見ていやがれっ!!!!!

結果何も釣れず。
…帰るか。
そんなで、猫の手を借りなければ全く釣れない初心者アングラーおれ氏は、キャンプ場で荷物をまとめ、ゴミはしっかりと持ち帰る!
島から高松に出勤する人たちに混じって通勤フェリーに乗り込むっ!!
こうして、おれ氏の一泊二日の男木島サバイバル釣りキャンプは幕を閉じたのであった!!!

フェリーから眺める朝日に照らされる瀬戸の島々。やはり瀬戸内海はいい。
青い海に味わい深い漁村、気まぐれな猫たち。
何をするでもなく、ただ島の時間に身を任せていると、都会での暮らしの中ですっかり忘れていた、あの頃の夏休みが戻ってきたような気持ちになるのである。
ああ、東京から香川に帰ってきてよかったなぁと、こういう時は思う。
高松からフェリーでたった40分。こんな素晴らしい世界に気軽に飛び込めるのだから!
さて、次はどの島へ行こうか。
今度こそ文明の恩恵を一切断ち切り、己の肉体と知恵だけを頼りに、真のサバイバル生活を実現してやろうではないか!!!
次こそはカップラーメンも、お菓子も、ビールも持っていかずに、釣った魚だけで生き抜いてやるのだっ!!!!
……。
まあ、万が一ということもある。
とりあえずカップラーメンだけは持っていこう。
いや、ラーメンだけでは栄養が偏るから、おつまみも少し。
あと最低限のライフラインとして、晩酌用のビールは必要だろう。
…次回もどうやら、ただのキャンプになりそうである。

そんなところです。
Tweets by gamoyou
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