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ねずみだけが友達の話

2019年8月1日

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今日の旅の一曲!ぼくのりりっくのぼうよみの “black bird"!
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フランクフルト最終日!!

昨日の夜、いつものように空港から少し歩いた高速沿いの草原にテントを張ろうとすると、突然の大雨!

今年のヨーロッパは大雨が問題になっていて、こういうゲリラ豪雨が夕方になるとよく発生してる。

しばらく空港の中で過ごしていると止んだので、ちょっと不安だったけど濡れた茂みにテントを張った。

高速沿いで人も車も誰も通らない場所。

誰かに見つかる心配がなかったのですごく安らげるいい場所だから、これで3晩を過ごすことになる。

買っておいたビールを開けて、いつもの、パンにオイルサーディンを挟んで食べた。

夜10時を過ぎても空は薄明るくて、見上げると薄雲は張っているが一番星が見えた。

この調子だと夜降り出す心配もなかろう。

安心してテントのチャックを閉めようとすると、

ガササ!!

む!

見ると前の茂みに小さなねずみ。

キョロキョロと辺りを伺いながら、でもおれに気づいてないのか、逃げようともせずウロウロしてる。

かわいいなぁ、とおもってパンをちぎって投げてやったけど、パンを食べ物と認識してないのかな、投げられたパンには目もくれず、キュ!キュ!と小さく鳴きながらうろつくだけ。

酔った頭でしばらく、ぼんやりとそんな様を眺めていて、どんよりと心が重くなる。

さみしいなぁ…

ヨーロッパに入って一ヶ月が過ぎた。

美しい街並みに酔いしれて、上手に英語を喋る人たちとのささやかな会話を交わしてきた。

たくさんの街で歌を歌って、それなりに生活していけるだけのお金を投げてもらった。

バックやギターを盗られたりもしたし、順調、とはいかないけれど、なんとかこの物価の高いヨーロッパを路上ライブで旅することができている。

はずなんだけれど。

なんか、心のど真ん中に空いた穴のイメージが消えない。

覗き込んでもなにもない。

空虚な闇がどこまでも続いている。

誰かにすがりつきたい訳じゃないけど、一人で街を這いずり回る自分がとてもとてもこの街に馴染んでいない気がして、孤独感がつのってく。

そうなんだよな。孤独なんだ。

一人で、歌うたいとして、街を歩く。

過ぎ行く人たちのど真ん中でギターバックを置いて、声を上げる。

たくさん人は歩いているのに、まるでどこまでも広がる太平洋を小さなイカダで旅しているように感じる。

気持ちよく歌えているときはいいんだけれど、うまく音楽に入り込めない時もある。

そんな時は圧倒的異物感を感じてしまう。

目の前を無表情で通り過ぎて行く人たちの冷たい足音に、「早く出て行け」なんて言われているように。

ヨーロッパに入った時から、ずっとこの違和感は影のようにへばりついていた。

うるせぇ!!生きていくために稼がないといけないんだよ!!って自分をしばいて奮い立たせるけれど。

朝が来た!

10時に街まで出て、ドイツ最後の路上!

一昨日と同じくフランクフルトのショップ通りに出てみる。

昨日の豪雨がうそみたいに朝からかんかん照りで、でも日陰はいい場所がなくて、クソ暑い中日向でやってみたけど、だめだ!!暑すぎる!!

30分としないでやめて、いろいろ歩いたけれどいい場所を見つけられんで、とりあえず日陰の大通りでもう30分ほどやってみたけど、うーぬ、全然だったなぁ。

それでも8ユーロくらいは入れてもらった。

最後に、ポテトとビールをジョッキで飲んどこ。なんかドイツっぽいしな!


(ポテトにおれの嫌いなマヨネーズがふんだんに乗せられていて食べるのが辛かったことは思い出補正する。)

フランクフルト空港に戻ってチェックインする。

フライトは午後7時!

「あなたのチケットは格安チケットだから、バックを預ける事はできないです。」

な!!!!!

なんだとぉおお!!!!!

今回のチケット、80ユーロでネットで買ったんだが、なんと安い分、預け荷物が出来ないらしい!!

エアヨーロッパという航空会社で、そのホームページには預け荷物一つ23キロまでは無料と書いてあったので、安心してたんだけれど!!

「そのインフォメーションは通常価格のお客様用です。こういうスタイルはヨーロッパではノーマルです。」

し、しらねぇよ…

しかし、運よく(かどうかしらんが)シュツットガルトでバックパックを失っている俺。

荷物はギターと、遠足レベルのリュックと、テントだけなのだ!

追加料金30ユーロなら、新しいのを買おう…と、40ユーロで買った雨漏りしまくりのボロテントはここに置いていく事にした。

ギターは機内持ち込みを許可してもらってなんとかチェックインできた…

いや、これバックパックもあったら確実追加料金だったな…!これもさだめだったのだなぁ…

そんなで、預け荷物が出来なかったがために手荷物検査でまんまと歯磨き粉とハサミを没収され、いろいろ無くしながらボロボロでなんとかたどり着いたゲート!

フランスやフィンランド、JALやら、世界中のカッコいいジャンボジェットが並ぶ中、乗り込んだ飛行機は小さな紙ヒコーキみたいなやつだった。

長い滑走路を勢いをあげて飛び立つ飛行機!

重力とともに空に飛び立つと、強い西日を浴びて落としていた機体の影がどんどんと小さくなっていく。


見慣れたドイツの、とんがり帽子の赤屋根が見える。

きっと冬には白い雪に染められて、煙突から白い煙を吐いたりするんだろうな。

ドイツ。本当に上品で落ち着いた、THE 先進国という感じの国だったな。

何の不自由もなく暮らせた。

たくさんのコインや優しさももらった。

ありがとう。

次は、彼女や友達と一緒に、お金に余裕持って来たい国だったなぁ…!立ち飲みスタイルのビールとホットドッグの屋台街とか、絶対楽しいだろうな。オープンデッキのカフェやバーで、木漏れ日に揺られながら二人仲良くパスタを食べる老夫婦とか、とても素敵だった。歳とってから来て、大切な人とささやかな時間を過ごすのもいいなぁ。

うん…

憧れだけがセミの抜け殻みたいに残ってる。

正直、楽しかったって言えない自分がいるんだ。

苦しかった。

息をするのが。

ちくしょう。こんなに素敵な国なのにな。

飛行機の中ではいつもイヤホンからお気に入りの音楽をかけて空を眺めるのが好きなんだけれど、おれはiPodもイタリアで無くしてしまった。

ケータイに入れてるわずかな音楽をシャッフルで再生する。

最近YouTubeからダウンロードした、"ぼくのりりっくのぼうよみ"というラッパーの曲が流れる。

黒いいろをして生まれてきた鳥が、それを嘆いてうまく飛べない。

誰も気にしなくていいだろ、この広い空はお前だけのもんだよ?

なんてシンガーは語りかける。

いい曲だなぁ。

まるで夕日を追いかけ続けるように、西へ西へと飛行機は飛んでいく。

太陽が見える側と反対側に座るおれ。

窓からはまったりとしたオレンジ色に染められた雲がもこもこと連なって、もう随分と長い間色を変えずにいる。

もうすぐマドリードに到着するよ、と、機長が巻き舌のスペイン語で早口に言う。

マラガへの乗り換え、うまくできるかな?

路上ライブは受け入れられるかな?

目的のひまわりは見れるかな?

期待より、なんだか不安にちかい事をいろいろと思ってしまう。

心配すんな。

何も気にすんなよ。

この空はおれのもんなんだもんな。

この葛藤も苦悩も全部、旅の財産だ。


そんなところです。

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ドイツ

Posted by gamoyuki