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おれ、生きてる話

2019年8月1日

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今日の旅の一曲!ふくろうずの “うららのla"!
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い、生き延びられた…

昨日夜にアウグスブルクに到着したものの、激しい雨に打たれてずぶ濡れ絶望少年と化していたおれ。

午前四時、始発の市電でついに市内までやってきて、暖房の効いたマックのソファに座った時には、その人間らしいあたりまえの暖かさに安心して、涙が出そうであった…!!

そうだよ…人間はカーボンなんかじゃない…

雨に溶ける自然に優しい生き物なんかじゃないんだ….

石油を燃やしてあったまって、CO2を吐いて息して、それでも生きていく生き物なんだよ。

うぉぉごめんなさい地球!でもおれ生きてるっっ!!!

ついに極限状態を抜け出し、放心状態でわけのわからん事を考えながら、しかしおれはその生きている実感に感動していた。

そんなで日が昇り暖かくなるまでを恍惚とした目でぼんやり天井を見上げながら、しかしたまに入店してくる可愛い女の子や若妻はしっかりと鷹の目で見据えながら、過ごしたおれ。

結局その日は風邪ひきそうだったのでいそいで宿を調べて、泊まる。

完全に疲れ切ってしまっていたおれは、路上にも出ず、ポールを無くしてしまったので、新しいテントだけ買いに行って、チェックインと同時にほとんどを寝て過ごすというていたらくぶりである。

宿に貼ってあった世界地図で、日本海をめぐる日韓戦が繰り広げられていた…

くだらねー!

この日した事と言えば同じドミになった、「ドイツ人はどいつだ!?」ぐらいで大爆笑しそうなほど笑いの沸点が低い笑顔の超絶素敵なマケドニア人のおっちゃんと、タバコを一緒に吸いながら話したぐらいであった。

「ひゃあはは!雨に濡れて死にそうだったの!?大変だったねぇひやぁははは!!!」

「そうなんです…。おっちゃんは何しにドイツへ?」

「僕は家族のために仕事でここに来てるんだよ!マケドニアは給料が低すぎるからねぇ!!ぷぷぷ!」

「そうですか…大変ですね、マケドニアに帰りたくならないですか?」

「そうだねぇ!ドイツ人はマケドニア人ほどオープンマインドじゃないから、さみしくなる事もあるけどねぇ!僕の国は、お金はないけれど、みんな優しくてハッピーなんだよ!!笑ってたら、いい事あるからさ!ヒラリオスが一番だよ!!ひャハッハッハ!!!」

「ドイツ人はどいつだ!?」

「ちょ!!きみ!!おもしろすぎでしょぷーっひゃっひゃっや!!!!」

「(や、やっぱり笑った…)」

「あーお腹痛い!!」

うむ。なんか彼と話して、愉快な声聞いて、なんか気持ち元気出た。

“きっとこの世界の共通言語は、英語じゃなくて笑顔だと思う。"

って高橋優の歌のフレーズを、ゾロさんがブログで紹介してた。

昔は、笑顔でいようが悲しいことは悲しいんだよ!作り笑い見せんじゃねぇ!なんて尖っていた時もあったけれど、今はなんとなく、笑える時は笑ったほうがいいんだろうなって、思う。

明確に言葉にはできないけれど、なんか、そう思う。

笑う門に訪れる何かを率直に信じて生きていいと思うのだ。

よし、元気ももろたし、明日は歌うで!!歌ったるでぇぇぇ!!!!

そして迎えた次の日!!

宿をチェックアウトして、昨日サボってしまった分今日こそは取り返してやるぞ!!と飛び出した!!

アウグスブルクはミュンヘンとかに比べるとかなり小さな町で、市電がトコトコと走る姿が馴染む。

ふらふら適当に歩いて、古い建物に入ったスーパーとエイチアンドエムの隣に、ギターを構えた!

歌い出すと同時に、買い物カゴをぶら下げたおばあちゃんが笑顔で1ユーロを入れてくれる!

いける!!いけるで!!

昨日しっかり寝たおかげか、体も軽い!

暖かな日差しの午前の町に馴染むようにまったりと、一時間ほど歌って移動!

次は駅からショップストリートに入る入り口!

大きな公園からの通路に面してて、場所は凄くいいんだけれど、小さいなりに、まさにセントラル・オブ・シティである…

度胸が電子顕微鏡でわずかに確認できる程度のウルトラ小心者のおれはいつものように、

おれなんかがこんなところで歌っていいのか…!!

なんてビビるんだけれど…

うぎゃぁやったれ!!バカにされて泣いたとしても、やらないよりマシなんだよ!!!

ただっぴろい広場に向けて声を上げた!

お昼のお散歩の、ベビーカーを押すお母さんや、広場で遊んでいたちびっ子達がにこにこしながら集まってくる!

うぎやぁぁ緊張じゃぁぁ!!!

とか思いながらも、ジャランとコードを鳴らせば世界を変えられるんだ!

生音ではどうしても音が響かないような場所だったけれど、みんな暖かく見てくれて嬉しい!

ここでも一時間ほどやって、夕方!

ふらふらと歩いていて見つけた、市電の駅が併設された小さなスクエアに迷い込む。

数人がポツポツと市電を待ってるくらいで、他のバスカーは一人もいなくてメジャーなバスキングポイントではないっぽいんだけれど、ビビッときた!

ここはやれる!!!

こう直感がある時は早いのだ!

すぐさまギターを取り出す!!

音が天井に響いて、ステップに心もってかれて、凄く前のめりな気持ちで歌うことができた!

ギターさえあれば、どこでだってシンガーになれるんだ!

おれはひとでごった返すメインストリートで他のバスカーがしのぎを削る中負けじと歌うよりも、こういう、え!ここで!?みたいな場所で、わだかまりなく心のそこから伸びやかに歌うのが好きだ。

メインストリートのほうが稼ぎはいいんかもしれんが、それ以上に歌うこと自体が好きだし、自分が一番気持ちいい場所で表現して、生まれる衝動や感情を見てもらいたいんだ。

二時間ほど歌った。

通学の学生や、スーツ姿のかっこいいOLやサラリーマンが、電車を待つ間のんびり聞いてくれて、笑顔でコインを投げてくれる。

日課の散歩だろうか。白髪で背中の丸くなったおじいちゃんおばあちゃんがゆっくり、ゆっくりと前を通り過ぎて、パッと止まって近づいてきて、コインを投げてくれる。

ダンケ!と言うと、おじいちゃんが無言でコクリと頷いて、二人手をつないでまた歩いて行った。

ヨーロッパの、いい意味で"年相応"って感覚の無さが美しいと思う。

おじいちゃんおばあちゃんでも手をつないだり、腰に手を回して仲むつまじく歩いてたりするし、一個の大きなアイスクリームを2人で舐めあってたりする。

はしたない、とか、恥ずかしい、とかいう感覚の強さは日本人の美徳である気もするけれど、人目を気にしすぎて愛しい人にそれを伝える瞬間を失ってしまうのはもったいないと思う。

好きでもない誰かにどう思われるか悩む時間があったら、それを好きな人のために使うべきなんだよな。

愛されるための10カ条なんて追ってないで。

そういうストレートな表現ができる文化に触れられて嬉しい。

やがて日が落ちていって、キンと冷えた風が吹き始めて、会社帰りのOLのおねぇさんがコートを羽織る。

おれもさすがに体が重くなってしまって、最後にスタンドバイミーを歌ってギターを置いた。

キックボードに乗ったサラリーマン風のお兄さんが、グッと親指を立ててコインを投げてくれた。

キックボードで通勤なんて、これも日本じゃ年相応なんて考えると有り得ないけれど、ヨーロッパではよく見る光景。

いつものなんでもない通勤、通学の時間に、ちょっとした驚きや心の変化を与えられていたなら、幸せだ。

おニューのテントを郊外の草原に広げて、ビールを飲んだんだ。

高速をかける車の音が脳に染み込んで、ぐるぐるとループしていく。

一日中ぶっ続けで歌って、もうヘトヘトだけれど、一日の終わりにこれぐらい、もう動けない…ってくらいに疲れてるほうがおれは好きだ。

今日一日も、必死に生きたんだって、なんか実感するんだ。

今日のチップは72ユーロ!ドイツに入って一番稼げててうれしい!

でもテント買ったから、もっともっと貯金したいところだ。

明日も歌ったるで!!!

この胸の熱に忠実に、前のめりに生きてやるのだ。

そんなところです。

ランキング10位入賞を目指してブログランキングに参加しています。頭のおかしくなった更新からずいぶん間が空いてしまいました…「まさか思いつめて自ら命を…!?ゆうきくん!!はやまっちゃだめぇぇぇ!!!」という女子大生のみなさんからの心配の声もとくに上がっていなくて安心しました。すみませんまたWi-Fiなかったです。↓↓

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Posted by gamoyuki