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【バスでカヤファールへ】灼熱の砂漠ロードトリップと、この世の果てまで投げ捨てに行く話

2020年4月29日

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朝。

鉄のイスの上で、体バッ牙バッ牙になって起き出したおれ。

そう、昨日から泊まっているここのホテルは、ベッドを億千万のナンキン虫達とシェアするタイプのドミトリーで、ベッドに寝転がると1分と持たないうちに顔がぼっこぼこのバービーなるという、ブサ専にはたまらない代物であった!

しかし、特にブサ専でもなければどっちかっていうと女子ラクロス部の夏の合宿所に泊まりたいタイプのおれは、泣く泣くベッドを彼らに譲り、鉄の椅子の上に着替えなどを敷いてクッションを作り、そこにおれだけの城を作り上げて眠っていたのである。

いやぁ、史上最悪の寝心地だった・・

インドの駅で野宿した時のほうがまだよく眠れたわ!

とにかく台はハガネのように硬いし、イスに背もたれがあるからスペースがなく、足を小さく小さく折りたたんでないと眠れない!

それでもどこからかやって来たナンキン虫君になけなしの血液を吸われてかゆくて1分おきくらいに目がさめる・・

朝起きると体中はグラップラーで、しかも小さく折りたたんでいた足がしびれまくって起き上がれず、動かした足の痛さでびっくりしてイスの上から転がり落ちるおれ。

母さん・・とおもわず泣きつぶやいてしまった事はみんなには絶対内緒である。

きつい。

エチオピア、きちぃぃ。

もう帰りたいよ。。。

ナイロビで会った南下組の旅人たち。

彼ら彼女らは、こんな困難を乗り越えてあそこまでたどり着いていたのか・・

「ヨハネスブルクとか、ダルエスサラームとか、怖~い!よくゆうきさんは一人で旅できましたね!尊敬しちゃう!」

「ふふ。南部アフリカじゃ、おれもたくさんの困難を乗り越えてきたからね。ヨハネスの窃盗団に30時間のバスの旅・・思い出すだけで、瞳の住人って感じさ。君達もこれから大変だと思うけど、乾いた風をからませ応援してるからねハニー。」

「うん!がんばらなくちゃ!そんな危ない地域に比べたら、これからのエチオピアやスーダンなんて、旅慣れしててハイドなユウキさんなら、全っ然余裕だと思いますっ!楽しんでくださいね!」

「あぁ。退屈すぎてヨハネスブルクに帰ることがあったら、会おうよ。はいこれおれのFacebo…

「そしたら私たちもう行くんで!お話、ありがとうございますっ!」

・・あんなこと言ってこれから向かう南部に恐れおののいていた彼女ら、今頃ダルエスサラームのWiFiもシャワーもある快適な宿で美味しい肉料理とか食べながら、

「え、南部アフリカ、チョー余裕じゃん!エチオピアに比べたらこんなのただの楽園じゃん!誰だよきつい旅とか言ってたあの狩野英孝みたいなやつ、マジウケる。」

と、おれに自己顕示欲高めな玄人気取り系旅人の烙印を押しながら、噂してたらどうしよう。

そんな、ハックシュン!ところで、ハックシュン!朝起きて荷物をまとめて、この最悪の宿をチェックアウトしたおれは、逃げこむようにバンに乗り込んだ。

向かう行き先は、カヤファールという街だ!!

おれのエチオピア南下の旅の最終目的地は、ツルミという南西の果ての街なんだけれど、昨日話したおっちゃんが、

「ツルミにいくなら、カヤファールという村が途中にある。小さな村だけれど、毎週木曜日にトライブマーケット(周辺の民族が集まってくるマーケット)がある。行ってみるといいよ。」

と言ってて、なんかようわからんけど明日木曜日やしな、民族系の服装の女の子結構好きやしな、試しに行ってみるか、という感じで向かうことにした。

オンボロバスはいつになく超満員!!

もう輸送業者のコンテナのごとく、通路にもうまくスペースを縫い合わせる様に人が詰め込まれていって、乗車率200パーセントを達成したいすゞのバスに、ついにエンジンがかけられた!!!!

ふひょぉぉぉ!!!行くぜ!!!

エチオピアの旅はひどく疲れる。

ベッドはあんなだしトイレは汚い、ご飯もきついし、街に出ても英語も通じないし、話せるやつはたいがい金をせびってくる。何をするにもマニーマニー。

正味今まで行った国の中で一番心が折れる国かもしれん。

でも、そんな苦境があるからこそ実感できる、おれ旅してるー!!!って。

東南アジア回ってて、楽しいんやけど、なんか足らんなぁとか思ってた。

主要な街行って、快適なバスで移動して美味しいご飯にたいがいどこの国にもあるツーリストプレイスはだいたい欲しいものなんでも揃ってて不自由なく暮らせて、どこもおんなじようにクラブミュージックガンガン流れてて狂った欧米人が踊ってて。

最強に楽しいんやけど、なんか、旅って感じじゃないんよな。

住むなら断然東南アジアやけど、本当に日本人からかけ離れた生活を体感するっていう意味での旅の舞台は、おれにとってはエチオピアみたいなアフリカの大地、肌に合ってるなー!

絶対住むのはイヤやけどな。。

そういう意味では、20代の今、ここに来れてよかったなぁとつくづく思う。

バスの窓からは、そんな180度日本とは違う世界が流れている!


街を出て5分でこんなやからな・・!!

バスの中で後ろの席の若者グループ達が、車内でただ一人の外国人のおれの事をなんか話してる・・気がする。

「おい!だれか話しかけてみろよ!笑」

「バカお前がやってみろって!笑」

「やだよお前行けって!笑」

ちょいちょいチャイナとか、コリアとかワードが聞こえるので、そんな感じだろう。

暑くるしいバスの車内でイライラしてるおれは、面倒クセェなぁなんか言いてえならこそこそ裏口たたかず言ってきやがれ!とか思いながらケータイを眺めてる。

やがて一人が、

「へ、ヘイ!ユー!ニーハオ!!!笑」

おれ「あ?おれはジャパニーズだ!」

ブヒぁぁぁぁあ!!!!!一同大爆笑。

「$$@)7@@@)&!)&@???」

「$$;@38!/@!!」

エチオピアの言葉でなんか俺に言ってきて、また大爆笑!

バカにしてんのか!!と一瞬イラつくんやけど、んー、まぁ分からんでもない。

田舎の若者達にとって、見たこともないアジアンに興味ありつつも、友達の前で恥ずかしい思いはしたくないから茶化してしまう感じ。

自分の大学の時のこととか思い出した。

あれはおれが大学二年の時、当時先輩らと組ませてもらってたバンドで、まぐれで大学生バンドコンテストの中国地区予選に優勝したんだ。

それで、名古屋で行われる本大会に向かってた途中。

先輩の親に借りたバンで岡山から名古屋を目指してたから、せっかくなら京都観光していこうぜ、とメンバーで立ち寄ったんだ!

そこで清水寺かなんか見に行って、そこにたくさん外国人観光客がいた。

白人とか黒人とか、英語の特別講師でぐらいしか会ったことない、岡山のくそ田舎町の大学生だった俺たち。

同じような話、してたわ。

「おい、ガモちゃん!話しかけてみろって!笑」

「いやっすよ!先輩言ってみてくださいよハローハウアーユーって!!笑」

日本語で話してるから彼ら分からんやろーとか思ってたけど、多分あの時の外国人も今のおれみたいに思ってたんやろな。

「照れてんじゃねぇよめんどくせぇなぁ」

なんて。

そん時、ドラムのハサスさんだけはウルトラ陽気なファンキークレイジーガイだって、おれらがそんなことを話してるのを気にもかけずてけてけ歩いてって、

「ハローハロー元気?どんなよ京都は!!」

とか日本語で話しかけてって、すぐ彼らと仲良くなった。

その時は、ハサスさんすげぇなぁ恥ずかしくないのかなーとか思いながらヘラヘラ笑ってたけど、今思えばそういうフランクな接し方のほうがスタンダードで、正味英語が上手く喋れるとかどうとかあんまり関係なかったんだな、と、今になって分かった。

日本に帰ったら、恥ずかしがらずにガンガン外国人に絡んで行って、日本オモロイ国やなぁ、と思って帰ってもらいたい。

三時間ぐらい走ったところで、バスはコンソという田舎町に立ち寄った。

軒先のおちょこコーヒーで一服!

休憩終わると、なんか軍服着たイカつい警官が二人も、ただでさえぎゅうぎゅうの車内の通路に椅子を置いて座り込んでくる。

なんや?危険地帯でもあるんかな?

ケニアとエチオピアの国境付近とかは、たまにソマリアの山賊(と言う名のただのバス強盗集団)が出るからと、一台のバスにつき一人、ライフルを持った兵士が付くとか聞いたことあるけど、そんなやつなんかな!??

その後も、コンソを出てしばらくはほんま10分おきぐらいに警官の検問があって、その度におれらはバスの外に出されて炎天下の下荷物チェックを待たされた。

なんなんや、一体・・!!

荷物チェックを待ってる間、さっきの若者達がチャート?みたいな名前の葉っぱをくれる。

見た目完全に雑草なんだが、その葉っぱをちぎってくちゃくちゃ噛んで食べる、エチオピアではよくみる嗜好品で、そいつら曰く合法のマリファナみたいなもんらしい。

みんな美味しそうにくちゃくちゃやっとるので、期待して食べてみたが・・

うん、そこらへんの草かじったみたいな味がした。

そして、なにやら何キロって量を何時間も噛み続けない限り、陶酔作用はないらしい。

んじゃただの雑草やん!

やっぱりエチオピアの人はちょっと味覚おかしいのかもしれんが、逆に今ここでは美味しく感じられないおれの味覚がおかしいわけで。

多分彼らからしたら、

え!?寿司!?生魚!?ゲロマズやん!きっしょー!

という話しなんだろうな。

日本人としての価値観が通用するのは、日本にいる時だけなんだ。

結局検問が4、5回あった後、乗っていた軍服のにいちゃんたちもバスを降りて行った。

バスは再びひたすらに荒野を駆け続ける!

次第に大地の色は黄土から赤みを帯びた色に変わっていき、さっきまでたくさんあったバナナの木や緑色の雑草が少なくなっていく・・


うぉぉなんだここ!!

ひたすらに乾ききった砂漠の荒野が続いていく!

赤こけた岩肌を切り裂くように伸びる一本道から見えるのは、360度の荒野のみ!

ワイルドすぎるやろぉぉぉ!!!



なんか雰囲気一気に変わったなぁと思ったら、どうやらこのエリアはこの前サファリで行ったンゴロンゴロと同じ、自然保護区なんだそう!

とんでもないスケールの大地と風景の鮮やかさが、目にしみるくらいに、差し込んでくる!

葉のない細い木々の枝たちが、まるで助けをこいながら息絶えた人間の手のひらのように、悲しく空へ向かって伸びているし、

わずかに緑をつける針葉樹たちは、無人島に取り残されて全部諦めた遭難者のように虚しく風に揺れる。

そこにあるのは100パーセントの自然の大地、しかし、今まで見てきたどんな自然よりも過酷な、生き物の呼吸を感じさせない世界にも見える!

そこらへんに転がっている岩の無機質で永久的な静寂と、それをあざ笑うかのように鮮やかな青い空、流れる雲のコントラスト!

アリ塚は岩と木の枝だけの世界において、高層ビルのようにどこか非自然的に、はたまた自然のアートのように異質な存在感を持って聳え立っているし、

20メートル向こうでは、茶色い砂埃が渦を巻いて小さな竜巻を作っては消えていく。

その風に舞って、小さく折れた木の枝や枯葉が、青い空にどこまでもどこまでも登っていく!

そんな埃の匂いさえしてくる熱気を帯びた風が、開け放したバスの窓からおれたちを包み込む。

カラッカラだ!

水を飲んでも飲んでも、喉が乾く!

息を吐くごとにカラダ中から水分が抜けていく。

むせかえるほど暑いというのに、汗が流れない。

バスの窓の外に、その水分丸ごと吸い出されていくような、この大地とその1ミリグラムを分け合うような、なんかとんでもなくダイナミックな気分!

ふと、思った。

もし、このバスが先進国の、エアコンの効いたツーリストバスなら、こんな気持ち永遠に感じられなかったろうな。

景色の輪郭と色彩に目を楽しませるだけの、動く写真展ぐらいだったろう。

大地をかけるオンボロローカルバスだからこそ感じられる躍動感と大げさなエンジン音が、たまらなくおれをワイルドな旅人の気分にさせてくれる。

そして驚くことに、ひたすらに赤褐色な大地の中で、それでも時折わらぶき屋根の小さな家を見つけることができる。

人が牛をひいている。

どこまで掘ってもパウダーの土だけのような、死んだように見えるこの大地に、それでも人が牛をひいている。

乾いた土をゆっくりゆっくりと耕している。

なにを植えるんだろうか?種は育つのだろうか?雨は降るのだろうか?

全てはこの大地の気まぐれ。

人々が神様に祈るその意味を今は痛いほど感じる。

恵みの雨を信じて大地を耕す彼らは、まるで孤独の旅人のようだった。

なんてスケールなんだ。

今まで見てきた世界が、全部楽園に思えるほど、すべてを焼き尽くす勢いで灼熱の太陽がギラギラに笑ってる!

とんでもなく大げさかもしれんけど、おれにはここが、いろんな意味で世界のはしっこ、日本から一番離れた場所のように感じてならなかった。


それから30分後!

どこだこれ!

おれは焦っていた!

自然保護区を抜けて、山を登りだしたバス。

グーグル地図上ではすでに目的地のカヤファールをさしてるんだけれど、バスの外の景色は、街はおろか人口物などなにもない岩肌と枯れ木の世界だった。

こんなところに街なんてあるのか!??

まず、ホテルがあるのかも知らんし、もしあっても満室だったら、どうしよう。

たふん次のバスもいつ来るのかわからんような秘境だ。

そう考えてみて、ハッ、とした。

急にとてつもなく怖くなってきた。

そうだよな?グーグルマップにかろうじて名前が出てて、この前のおっちゃんがマーケットがあるって話してたから。

行くことを決めた理由は、ほんとそんだけだ。

よく考えたら、ものすごい小さな村って可能性もあり得る。

観光客は誰もこないような、ローカルマーケットがかろうじて開かれるだけの、ヘタしたらレストランや、水すら売ってない場所かも!

そうしたらどうしよう!

バスも来ない様なら、どっかで野宿か!?

あっ!水もない!

さすがに死ぬぞ、村人に頼んで、分けてもらうか!?

そんなだと川の水とかよな!?お腹壊さんか!???

いろいろ悪いイメージが広がってきて、さっきまでの荒野を進む旅人気分はこれっぽっちも無くなってしまってた。

急勾配の山道を大げさなエンジン音をたてて、歩いた方が早いんちゃうかというスピードでオンボロバスはいく!

丘を登りきった時、何軒か、プレハブ建ての建物が見えた。

「ユー!カヤファールだ!下りろ!」

2、3人の乗客と一緒に、吐き出されていく!

プシュー!

バスは次の街へ向かってしまった。

取り残されたおれ。

えー、どこだここ?笑

そんなとことろで続く。

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