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【バイロンベイで路上ライブ】バイロンベイでやってみたかったこと

2020年5月13日

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二日目、別のバックパッカー(安宿)に引っ越した。

ここがとんでもなく素敵なところだった!

ちょっと山の中まで歩くんだけれど、素敵なグラフィックの描かれた手作り感満載のエントランスを抜けると、池を囲んでまるで植物園のような森が広がっていて、その周りにテントや宿泊用の建物が並んでいる。

森の木に吊るされたハンモックやベンチが並んでいて、大きなトカゲ(たぶん野生)が人を怖がる素振りもなく日光浴をしている。

その雰囲気が素敵すぎて思わずトカゲの写真しか撮っていないほどだ。

荷物を置いて、ハンモックに揺られながらギターを弾いた。鳥のさえずりと、時折近くを通っては微笑みかけてくれる宿泊客。

うーん、極楽!

そのあと、自転車を借りてビール工場へ向かった。


この素晴らしい天気!
自転車でさわやかにかけていく晴れた休日の二人。

まさかのビール工場は休みで、仕方なくビーチへ。



見よこの夕焼けに照らされた浜辺を歩くションマの哀愁と、それを愛しい目でフィルムに収めるおれ。

これはもう完全にカップルである。

もしこれが白いワンピース姿の多部未華子とのデートなら、波打ち際に少し足を濡らしながらキラキラ光る浜辺を手をつないで歩いただろう。ワンピースが濡れないように少しスソをまくしあげる多部未華子のサンダルをおれが持ってあげるのだ。
しかし残念ながら彼は多部未華子でもなければ柳原可奈子ですらないわけだけれど、それでも恋に落ちてしまいそうなほど素敵な自転車ドライブだったことに変わりはない。

その後、ビールを買ってトカゲの待つバックパッカーに戻り、森を見ながら二人でビールを飲んだ。

普段はシャイで話し下手なおれたちだけれど、ビールが入ると饒舌になる。

話は中国と台湾の話に。
おれは台湾人はみんな中国から独立したくて仕方がないのだと思っていた。だから、話をするときも、絶対に台湾人や香港人をチャイニーズと呼ばず、タイワニーズなどと言うように気をつけていた。
しかし、実際は人々の意見はそれぞれのようで、経済を考えれば中国と良い関係を結び続けなければ台湾は確実に衰退するから、中国とは今のままの関係でいるべきだと、そういう意見の人も半分くらいいると話してくれた。

もともと台湾人は中国からの移民だから似たようなものだと。

ションマも、日本人はみんな韓国人が嫌いなのだと思っていたそうで、おれに韓国人の友達が多いことや、Kpopが日本でも人気なことに驚いていた。
なんでもかんでも、インターネットやテレビの情報だけを鵜呑みにするのは危険だ。
そもそも、オーストラリアにきてしまえば、日本人も台湾人も韓国人も中国人も、みんな東アジア人、なにも変わりないのだから。

こんなに熱く語り合えて、少しでも英語を勉強してきて良かったなと、つくづく思った。

次の日。朝4時半に起き出した俺たちは、真っ暗な道を一昨日にも行った灯台へ向けて歩いていた。

オーストラリア最東端の日の出を見るためだ。





朝日ももちろん美しかったけれど、この前と違って明るみかけた道を歩いたので、道中、見たこともない植物や鳥の鳴き声、セミみたいにでかいアブの青姦など、いちいち興奮して写真を撮った。

もちろん性的に、ではないのでひかないでほしい。

オーストラリアの生態系は、多様で独特だ。
動物好きな人は是非一度、森の山道など歩いてみると楽しいと思う。

その後、ションマは一足先にゴールドコーストへ。というのも、かれは別のパッケージツアーにゴールドコーストの後参加するので、違うバスになったのだ。決しておれと距離を置きたいわけではない。夜にゴールドコーストで会う約束をして、1人バイロンベイの街を歩く。

そして、ずっと目標だった、バイロンベイのど真ん中で、路上してみた!


本当に小さな街で、人通りもまばらながら、道行く人たちは、オーガニックな服装に身を包んだ往年のヒッピーや、なぜか皆裸足のヨーロピアン達など、個性にあふれていた。

子供連れのお父さんや、ショッピング中のお姉さん。足を止めて、近くのベンチに腰掛けてじっくりと聴いてくれている。

シドニーのように、通りすがりにポッケの小銭を処理したいからと投げてくる人はいない。(それも十分ありがたいのだけれども。)

まるで品定めされているかのような、ちょっとした緊張感。

一曲しっかりと立ち止まって聴いてくれたお父さんが、微笑みながら2ドル硬貨を置いてくれる。

この街に受け入れられたような気がして、緊張の紐がすっとほどける。

そこから、とてものびやかに、優しく歌うことが出来た。


その後小雨に降られて、30分ほどしかできなかったけれど、撤収。
でも、少しでもこの街の空気感を感じながら歌えて良かった。
いい街には、また来たい、と思わせる何かがある。できればこれから向かう全ての街で、それを感じていたいな。

今は、ションマの待つゴールドコーストへ向かうバスの中。

午後5時の西日が高速道路に反射して、きれい。

ありがとうバイロンベイ、また来ます。