スポンサーリンク

【ゴールドコースト/オーストラリア】ツチボタルツアーには参加しないほうがいい

2020年5月13日

スポンサーリンク

レンタカーの旅の中で、ゴールドコースト郊外の山の中にある洞窟で、ツチボタルが見れるという話を聞いて、ションマと見に行った時のこと。
あまりいい思い出ではないのだけれど、忘れたくないので書いておく。

日も暮れた夜8時、山道を歩き進んでいくと、見える大きな洞穴。

ツチボタルはライトの光を嫌うので、洞穴でライトを消して!という看板を見て、ケータイの液晶だけを頼りに洞穴の階段を下りると、まるでプラネタリウムみたいに洞窟の表面に光り輝くツチボタル達!

うーん、写真じゃ全く伝わりません。

エメラルドグリーンに輝く洞窟の内部は、まるで自然のイルミネーションのように素敵だ。

洞窟の中には、いかにもここで長年ツチボタルの写真を撮っています!的な大きなカメラを持ったおじいさんと、その奥さん。
二人とも、小さな小さな赤いライト(赤い光はツチボタルに見えない)で作業してて、ツチボタルへの愛が感じられた。

洞窟の中は図書館のようにしんと静まり返っていて、ただただ真っ暗な闇をツチボタルの光だけが淡く照らす、幻想的な世界。

しばらく脳内でBUMPのプラネタリウムを流しながら、ぼんやりと物思いにふけっていたんだけれど、

突然、バッ!!と多数のライトが洞窟の中を照らし出すと、

耳を疑った。
「はいはい、じゃみなさん足元に気をつけて!!では上を見てみましょう!!!どうぞっ!!!!!」
「うわー!」
「きれー!!!」

日本人のツアー客だ。

さっきまでの静寂と素晴らしい雰囲気など知る由もなく、陽気に笑いを誘いながら喋り続けるガイドマン。

うるさいけど、それだけならよかった。

ツアー客達を奥のほうへ誘動するツアーガイド。
洞窟の中は、土ボタルへの影響からライトは禁止なんだけれど、もちろん何も知らないツアー客達は、足元を確認するために一人一つ、渡されているらしいライトをこうこうとつける。

子供なんか、ムシを見てやろうとライトを直接岩肌にかざす。

写真を撮っていて、あやまってフラッシュをたく人もいる。

あろうことかそれを注意もせず、べらべらと説明を続けるガイドマン。

さっきからその光景を見ていた地元風のおじいちゃんがついに我慢できなくなったみたい。

ファッ○オフ!!ゲットユアライトオフ!!

とどなる。

ファッ○オフなんて日本語なら うせろ!!ぐらいのかなりきつい言葉。愛している場所を汚された怒りが伝わってくる。

一瞬しんと静まりかえる洞窟内。

しかしガイドマンは
「ということでね!!」と気まづい空気を取り返すようにまた陽気に喋り出す。

おじいちゃんに謝りもせずに。

一通り説明を終えて5分もしないぐらいで「ではそろそろ行きましょう!」とガイドを先頭にばたばたと洞窟を出て行くツアー客達。

さっきの一件で事情を把握したのか、誰もが気まづそうに下を向いて、ライトも消して歩く。

出て行ったかと思ったら、まさかのすぐさま第二弾の日本人ツアー客達がやってきて、また同じことを繰り返している。

おじいちゃんがまたどなる。

もう見ていられずに、僕らは出て来てしまった。

これ、本当に日本人として本当に恥ずかしかった。
僕らが洞窟を出る際、地元の高校生の修学旅行生達かな?が来ていて、入り口で先生がしっかりと、中でライトを照らしちゃダメ、騒いじゃダメ!と事前注意をしていた。

ツアーガイドを行うなら、そういう情報の周知は絶対に確認しなければならないはずだ。
その観光資源が他国の物ならなおさら。

ブラジルW杯での日本人サポーターの行動が評価されたりと、日本人は世界では礼儀正しい人々と言われるけれど、こんな行動が続けばそんなことすぐに悪口に変わるだろうな。

そしてなにより、ツアー客達が気の毒でならない。
バックパッカーズでみたパンフレットでは、彼らはあの数分の洞窟ツチボタル鑑賞と、ちょっとした夜の森林浴に100ドル(9000円)も払って参加している。
それでなにもわからず地元の人に怒鳴られるんだから最悪だ。

第一あのツアーにほとんど原価はかかっていない。ぼくらは個人で行ったけれど、山に入るのも車ですぐに行けるし、洞窟の入場料なども一切ない。

有名な観光地には、旅行者の不安に付け入って高額なツアーやあれこれを勧めてくるやつらはどこにでもいる。日本人だから安心、とか思わないほうがいいな。
なによりその観光資源に対するリスペクトが無いなんて最低だ。

これから旅をしていく中で、こういうのに引っかからないようにしないとな、と思った。

そんなところです。