女子旅で人気の【逗子葉山エリア】を男一人でサイクリング旅するとこうなるって話。
ナマステ!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
孤独を愛し孤独に愛された、ただのぼっちだよ!
一人旅が好きである。
誰の指図も受けずに好きなところに行き、自分が食べたいものを食べ、泊まりたいところに泊まる。
居心地の良い場所を見つけたら、後のスケジュールなど気にする事もなく、ずっとだらーっと過ごしてもいい。
ふらっと自由に、気ままに旅をする。それが一人旅の最大の魅力だ。
そして、おれは大学時代のタイ旅行で一人旅の持つ魅力に取り憑かれ、その後の世界一周の旅も日本国内の旅も、そのほとんどを一人でくぐり抜けてきた一人旅マスター。
旅に対するこだわりと情熱、そして自身を一人旅マスターなどと自称するカリスマ性から、
「中二病きも…単に協調性皆無で、一緒に旅行してくれる友達がいないだけなんじゃない?」
と噂されてる系シンガーなおれが今回選んだ一人旅スポット。それは!!
女子旅で有名なインスタ映えエリア、『逗子・葉山』である!!!
もくじ
女子旅で有名な逗子・葉山
逗子、葉山とは、神奈川県の横浜と鎌倉の間、伊豆半島の西側に位置する海岸沿いのエリアの事である。
以前は海水浴場が続くだけののどかな港町だったが、東京からのアクセスの良さやお洒落なイメージの湘南エリアに近い特性から、
近年では海沿いのインスタ映えスポットとしてカメラ女子達の人気を得ている場所だ。
海の見えるカフェや夕陽が海に落ちていく海岸線、そして現代美術館が人気の観光スポットである。
そんな魅力あふれる海辺の街を散策するにあたり、おれ氏は燃えていた。
(ふふふ…。今回はこの逗子葉山エリアをレンタサイクルで巡ってやるんや。
美しい海沿いの写真と共に、お洒落で大人な一人旅を演出、そして美術館で、コンテンポラリーアートをたしなむ。
アートに造詣の深い、一段上のハイセンスブロガーを演出するんや…!
ふふふ!この記事をきっかけに女子に人気のお洒落ブロガーとして名を馳せたおれは、ゆくゆくは葉山親善大使、そして鎌倉しらす大使に任命…!
くっ‥サインの練習しておかないと…!)
と、記事には書けないような内なる野望を胸に秘めつつ、意気揚々と京急線に乗り込んだのであった。
葉山のレンタサイクルはアプリで予約。
ということで、京急線に乗って、逗子葉山駅へ。
平日の午前中という事もあり、電車内は怖いほどに全くひと気がなかった。
田舎だとよくある事であるが、神奈川でここまで人が少ない電車は初めてかもしれん。
やけにさっきからトンネルと森が多いし…
これ、もしかして異世界転生するやつ?
トンネルを抜けたら時空を越えてて!?そこは戦時中の横須賀…!?
そして、キテレツな未来の服装に怪しまれ軍部に追われたおれは、一軒の定食屋にかくまわれるっ!!
そこでひっそりと暮らすうちに店の娘に気に入られ、淡い恋心を抱くも、その娘は実はおれのひいおばあちゃんで…
今、歴史の歯車が狂い始めるぅぅぅ!!!!!
・・・・というところまで妄想したころ、無事到着。
くっ…めちゃくちゃ女子旅を推している。
なんだこの疎外感、おしゃれ女子以外立ち入り禁止な、圧倒的歓迎されていない感は!!
中年男性一人旅で訪れるヤツの気持ちもおもんばかれよ!!SGDsだろ!?年代も性別も関係ないだろ!?
そんなで、さっそくアウェーの洗礼を受けながら、すれ違う人々皆が
「男一人で葉山とかちょーウケるんだけど。」
「キモいよね。盗撮目的とかじゃない?近づかないほうが良いよ。」
などと話しているような被害者妄想に取りつかれ、殺気立った目で街を進んだおれ氏。
とある駐輪場にたどり着く。
レンタサイクルは事前にアプリで予約しておいたのさ。
こちらのHELLO CYCLINGってアプリなら、各地の駅で自由に自転車をシェアリング出来るから便利だよ。
車も自転車も、アプリ一つでシェアリングだよね。
これからの時代のスタンダードさ。キラッミ☆(目元から星くず)
…やべ、また斜め上行くデジタル世代の旅人感でちゃったな。くそーやっぱ滲み出ちゃうよなー。
(ついさっき「葉山 レンタサイクル」を探してて偶然見つけて初めて使ってみた事は内緒)
まずはアプリで指定の場所の、指定の自転車を探し出す。
これだ。
うぬ…なんかマウンテンバイクみたいなのをイメージしていたが、
ちょっとダサい、というか完全にママチャリなんだが…まぁいいだろう。
なになに…ハンドルにあるタッチパネルにアプリで通知されていた暗証番号を入力すると…
か、鍵が自動で開いた!!
なんという事だ!!新たな自転車ライフ、その時代の夜明けぜよ!!!!
と内心震え上がり心熱くしながら、しかし周りにたくさん人がいたので
「いつも使ってますので慣れてますよ。なぁにこんなの今の時代のスタンダードじゃないですか。」
というすました表情で駐輪場を出発。
一人旅マスターは容易くはしゃいだりなどしない。気高き男なのだ。
一人旅の天敵!海の見えるお洒落カフェ。
そんなで、「誰もお前の事なんて見てねぇわクズが」と読者のみんなに噂されながらまずおれが向かった先は、
なぎさ橋珈琲店!!!
海の見えるお洒落カフェとして有名な場所である。
ふっ。優雅に海沿いのテラス席で珈琲を口にしつつ、読書をたしなんでやろう。
そしてあざとく自己啓発書とマックブックプロ、マグカップを机に並べて写真を撮り、
「朝活の始まりは海風を浴びながら。今日も生産性を高めていこう。」
とか意識高いツイートをしてやろう。
あ、でもおれマックブックプロ持ってないからジャポニカ学習帳でいいか…
そんなことを考えながら店内に入ってみたのであったが…
「あいにくただいま窓側の席は埋まっておりまして…
空席は店内中央の席のみとなっていますが、いかがいたしましょう?」
くっ!インスタバエどもめ!蛍光灯に群がる虫たちのごとくテラス席を占拠しやがって!!
そこのマックブック男も、意識高く自己啓発書なんて読んでんじゃねぇぞ!
などという悪態をごっくん馬路村し、
「はは。大繁盛ですね。どこでも構いませんよ。」
と紳士ぶって案内されたのは、お店ど真ん中のテーブル!
カップルや女子旅ガールズ、ご近所のマダムや家族連れで賑わうお店の中心で、一人ギターと共に先に着く33歳男性低身長低収入。
な、なんだ…!?この、圧倒的異物感はっ!!!
き、聞こえてくるぞ…周りの奴らの心の声がっ…(ざわ…ざわ…)
「あら、こんな平日の昼下がりに大の男が一人でこんなところに…仕事してないのかしら」
「ままー!あの人、おしゃれな海の見えるカフェで一人ぼっちだよー?お友達、いないのかなー?」
「そうね、かわいそうだね。たーくんは将来あんな風にならないようにしなきゃね。」
み、見てんじゃねぇ!!見せ物じゃねぇぞ!!
世界中が俺をみて笑っているような幻覚に取り憑かれつつ、自意識過剰な僕の窓には去年のカレンダー日付がないおれはとりあえず、お腹も空いたので、昼食がわりにハンバーガーを注文。
でかっ!!!渚バーガードリンクセットで1300円。うまそぉぉぉぉ!!
さっそく豪快にかぶりつこうとするも、いや待て!!
周囲の奴らがおれの一挙手一投足を見ている!俺の品性を芸能人格付けチェックのごとくうかがっている!
英国紳士として、貴族のふるまいを見せつけ、この巨大ハンバーガーをお上品に召し上がらなければっ!!!
そ、そう、こう言う巨大なハンバーガーは手で掴んで食べるなんて野蛮な考えを持ってしまってはダメなんだよ。
ナイフとフォークで…こうやってお上品に切り分けて‥
分解した素材を一つ一つフォークで突き刺して…
あぉ!!!くずれるっ!あぁ!紙食べちゃった!!ぐしゃぁぉ!!
無残に散らばる具材。
「あら…あのど真ん中の雑巾みたいな服を着た男性、なんで汚い食べ方なのかしら。育ちの悪さが滲み出ていますわ。」
「うちの猫ちゃんの方が上手に召し上がりましてよ。」
と葉山マダムたちのささら笑う声を背中に受けながら、掻きこむように貪り食い、逃げるように店を出る俺氏。
くっ…!!一人旅ラヴァーズなみんな!
お洒落なカフェには気をつけろ!精神持ってかれるぞ!!
(食べるの難しかったけれど、まじでハンバーガー美味しかったです。)
海岸線をサイクリングするのが最高。
カフェを出た後は海岸線を飛ばしながら現代美術館を目指す!!進めママチャリ南へ南へ!!
最初は電動ママチャリだせぇよ!とか言ってたけど、大正解だったわ。
坂の多い海岸線を登るのに、電動自転車はもってこいである。
軽くこいだだけで進めるので爽快!私、風になるわ!
こういう、細い路地から覗く海ってほんと好き。
こういう路地の階段に二人腰掛けて、
「この海の向こう、ずっとずっと行けば、オーストラリアだってよ。すげーよな。」
「いつか、行けるかな。ぼっち君と一緒に。」
「…おう。(ブスッとした顔で、しかし耳を真っ赤にしながら)」
とか話してみたい高校時代だった…。
などと妄想しながら走っていくと、おや?神社発見。寄ってみるか。
森戸神社という場所らしい。
源頼朝が鎌倉幕府を開いた際に建てたとされる由緒正しい神社とのことだ。
神社の裏側はすぐ海。
海の中に鳥居が立っていて、心清らかな者にのみ、その雄大な富士山の姿が見られるという。
うむ。雲一つない壮大な富士山の姿が見える。なんとも美しいではないか。
え?どこにあるのかって?
ほら、あの鳥居の奥に…たぶんあの斜面っぽいラインが、その…な!
おっといかん!先を急がねば。
陽も傾いてきた。
はやく今日の最終目的地である近代美術館を目指さねば!!!
近代美術館到着!しかしまさかの…
神社からさらに10分ほど飛ばすと、ついに最終目的地の神奈川県立近代美術館が見えてきたっ!!
感じる…感じるでっ!!アーティスティックでハイセンスな人々が集まるバイブスが…!!
やっぱ類は友を呼ぶって言うか?アーティストってアーティストに呼ばれるところあるからさ。
アートがおれを手招きしてんだよね。ふふふ
…って!!!
しまっとるやんけ!!
なんと、遂にたどり着いた近代美術館、月曜日は定休日であった!!
アートに呼ばれ、ハイセンスな休日を過ごしているおれ!を演出するはずが…!
逆にアートに拒まれ、突き返されては膝から崩れ落ち、涙にくれるおれ氏。
くっ!!数時間前の書き出しを書いてる頃のおれを殴ってやりたい…!!
なにが「 ふらっと自由に、気ままに旅をする。それが一人旅の最大の魅力だ。 」だ!!
お前が事前に計画性を持って下調べを行わないから、未来のおれがこんな辱めを受ける羽目に…!!
くそうあいつ、許さんぞ…!!
そんなんだから一緒に旅行してくれる友達も出来ないんだ!!くそっ!!
悔しさのあまり悪態をつきながら、失意のおれが向かったのは、近くにあった浜辺。
仕方がないので、ここで夕陽鑑賞だ。
人気のない砂浜からは江の島、その向こうには富士山(であろう雲の固まり)が見えた。
波の音に耳を傾け、買って来たコーヒーを開けて飲む。
風は穏やかで思ったより寒くなく、ぬるくなった缶コーヒーの甘さが染みわたる。
空を見上げれば、羽田空港を目指す飛行機が、低空飛行で弧を描いて飛んでいく。
飛行機雲はキャンパスにこぼした白いインクみたいだ。
なんのために持ってきたのか分からなかったギター。
気持ちよくなってきて、取り出して鼻歌を歌う。
美術館なんてわざわざ行かなくたって、美しい瞬間は、こうやっていつでも僕の目の前にあるのさ…。
悔し紛れに格好つけては、SNSに気取った投稿を書き込み、とくに誰からのいいねもついていない事を確認。
陽も落ちて辺りも暗くなってきた。
「さむ…帰るか…」
こうしておれの逗子葉山一人サイクリング旅は終わりを告げた。
太平洋に沈む夕陽、そのトワイライトに見送られながら…
夕陽見ながら曲作り。
— ガモウユウキ / ぼっちシンガー世界を周った後。 (@gamoyou) January 18, 2022
歌詞も作った。
“余りあるマニュアル抱え
はしゃぎあった友達、どこへ?
わかりあう必要はないぜ
ダライ・ラマに会いに行こうぜ
待ち合わせは井の頭で
ハンサム食堂駆け込んで
明日の今は空の上
エアインディア乗り込んでけ
What issue??
ラララ、来週インディアへ。” pic.twitter.com/w94EX0Y0GU
まとめ
以上、「逗子葉山を男一人でサイクリング旅」、その全容でした。
同じく一人旅好きな中年独身男性諸君には、旅のモデルコースとして参考にしてもらうもよし、
「こんな風になったら終わりだな。一緒に旅できる友達は大切にしよう…」
と気を引き締めてもらうもよしである。あんまり言うと泣くぞ。
この後、逗子駅を離れたおれ氏は藤沢で一泊。
居酒屋をはしごして豪遊、大浴場付きの格安カプセルホテルで、心身ともにリフレッシュである。
あぁ…やっぱこれだよ。男一人旅でお洒落カフェなんて行くもんじゃねぇ。
こういうのでいいんだよこういうので。ふふふ…
どっぷり一人を楽しんだ連休でしたとさ。
そんなところです。
Tweets by gamoyou
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