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元旦から東京各所で路上ライブするとこうなるという話。【2020年1月1日・代々木公園/原宿/浅草でandymoriを歌う】

2020年1月22日

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ぼっちシンガー
ぼっちシンガー

グーテンターク!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界放浪の旅を終え、今は東京で音楽活動中。
このブログでは、日々のどうでもいい事何でもない事を鼻息荒く語ったりするよ!

あけましておめでとうございます!!

2020年がついにやってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょう?

去年からゆるーく再開した当ブログですが、一部マニアックで物好きな方々にご好評いただき、月間PV閲覧数も600PVを記録することができました。

そのうち550PVは僕自身のクリックであることが予想されてます。

皆様の日頃からのご愛護には、くそぅおまえらもっとクリックしろ!!各端末から1日30万回くらいクリックしろよおらぁぁ!!と言う気持ちで一杯であります。


さてさて、僕は音楽をやっていて、休日は一人ギターを担いで街に繰り出しては、路上ライブをやったり、急に怖くなって何も出来ずに街をさまよったりして過ごしています。

人は僕をさすらいの路上ミュージシャンと呼んだり、老人の徘徊と呼んだりしています。

時は2020年、元旦。

新たな一年の始まりの日も、僕はギターを持って、街に出ました。

決して「がははは!!初詣客で賑わう場所で歌えば、荒稼ぎ出来るんじゃないか!?」などというよこしまな気持ちは一切なく、ただ純粋に音楽をみんなに届けるため、まずは明治神宮前を目指しました。

出発!

今回のこの東京路上ライブツアーの様子は、youtubeで動画にまとめて公開する予定にしている。

シェアハウスのリビングにやってきたおれは、さっそくオープニング動画の撮影を始める。

一人でカメラに向かって話すのは少し緊張するが、だれもいないし、今の内だ!!


「どうもー!!!!ガモウユウキでぇ…

「(ガチャ)あ、こんにちわ!」

「ぇぇすぁぁ!!こんにちわ!あけましておめでとうございます!」


くっ!!タイミング悪くほかの住人が入ってきやがった!!しかも呑気にキッチンでウインナーを焼き始めただと!!?おれの計画を邪魔しやがって!!許さんぞ!!!


「お、ギターですか?今から弾きに行くんですか?」


「そ、そうなんですよ〜あはは!」


このやろう!くだらん戯言を言ってないですぐに立ち去れ!このリビングはおれが撮影で使ってるんだ!!そしてウインナーはおれが食う!!


そんなで、誰かの前で撮影をするのは恥ずかしいおれ。

シェアハウス住人にあるまじき非協調性を垣間見せつつ、住人が立ち去るのを今か今かと待ちながらへらへらしながら会話を交わしていたのだが。

ラチがあかん!!!


知るか!おれは今から路上ライブトーキョーツアー2020〜初歌い新春スペシャル〜をこなす男!!他の住人に撮影風景を見られることくらいなんてことないわ!!

やってやる!!
キリッ(カメラに向き直って)


「さぁ!っということでね…

「え?なんかいいました?(ジュージュー…)」

「あっ…いやいや!なにも!…」

「そうですか!(ジュージュー…)」

「………。」



出来るかぁぁぁぁぁ!!!!!!

いや!無理無理!MCみたいな事をカメラに向かって一人でやるなんて!!しかもそれを誰かに見られているなんて!!無理無理!!!!

いやぁ、改めて思う。

街で一人で取材しているYoutuberとか、本当すごいわ。恥ずかしすぎて全く出来ん。

ほんまどんな神経しとんねんあいつら!!あんたらの神経は讃岐うどんか!(※太くてコシがある。香川では最高の褒め言葉です。)


そんなで、シェアハウスでの撮影はあきらめ、近くの公園に移動してなんとかオープニングトークを撮り終えた俺氏。

周りを意識して挙動不審になるその姿から、遠くで子供を遊ばせていたお母さんが訝しげに見つめる中、逃げるようにその場を後にし、電車に飛び乗る。

(くそう!!どいつもこいつもおれをイタいYoutuberを見るような目で見やがって!!見世物じゃないんだぞ!!)

などと心を辟易させる激痛底辺Youtuberのおれ。

”このままどこか遠く誰もいない国まで僕を連れ去っておくれ、トレイントレイン。”

などと新年早々陰鬱な作詞をしつつ、向かった先は!!

明治神宮前に降り立つ。

原宿駅を降りると、ものすごい人の列であった。

原宿駅近くには、明治神宮という、大きくて有名な神社があるのだ!

元旦は初詣で賑わうため、駅付近で歌えないかな、と思ってきたのだが…


人が多すぎる。


路上ライブは人が多いストリートを選んでやるものだが、多過ぎると通行の邪魔をしてしまうのでNGだ。

警察も多いし、この状況では止められることマウンテンの如しだ。

少し外れた代々木公園にしよう。



公園の入り口にちょうど良い人通りで、開けていて、通行の邪魔にならなさそうな場所を見つけた。

公園の看板には、アンプを使う大音量の演奏は禁止、と書いてあるので、生音なら問題なさそうだ。


ここだ!!ここしかない!!


と思い切ってギターを置いてみたが…

だめだ!!怖くてギターを取り出せない!!


さっきから付近を巡回している警察官に止められるんじゃないか…
前のベンチに座ってる浮浪者っぽいおっさんに、怒鳴られるんじゃないだろうか…


いろんな事を考えてしまい、体が動かない。

ギターを置いて一息ついている30歳低所得男性みたいな体でへらへらしながらあたりを伺うだけ。

あぁ!!こういう意気地なしな自分が嫌いだ!!

いつも路上ライブをする前にはとんでもなく大げさに色々不安になり、怖気付いてしまうおれ。

アフリカやヨーロッパでどれだけ数をこなしても、この弱い自分は変えられなかった。

う、うるせぇ!!ここは日本だ!!何にも怖いことなんてないぞ…!!!


震えた手でギターバックを開け、ギターをついに取り出す!!

のだが…

「はい!代々木公園は今日は演奏一切できないから!悪いけど外でやってね!」

チャリンコ警備員さんが、おれがギターを広げるのを見計らったかのように現れる。

なんだと!!アンプは使わないなら問題ないだろ!!!!

などとは言えない。

公道でやらせてもらっている以上、その場所のルールには絶対に従わないといけない。


「ありゃーそうなんですか!知らなかったです!すいません!」

と白々しく謝っては、撤収。

歩道橋へ


代々木公園を追い出され、すぐそばの歩道橋に登ってみる。

人通りもあるし、下の幹線道路の車の音で少し騒がしいが、暖かな西日が差し込んできて、悪くない!


よっしゃ!!!ここでやったる!!!!




道幅のある歩道橋なら、人々の進行方向が限られているため、ポジション取りが容易で、路上ライブしやすいのだ。

行き交う人の邪魔にならないようにガード沿いにギターバックを寄せて置いて、ギターを取り出した。



先ほどの勢いそのままに準備をして、ついに歌いだすことができた。


一曲目はandymorifollow me という曲。


”憧れのインディアは遠かったけれど
カータースタイルフラットピッキングとケララ産で決めて。”



初めてインドを旅する前に、何度も聴いた大好きな曲。

青い青い原宿の空に溶けるようで気持ちいい。

ヨーロッパ系の旅行者のおっちゃんが写真を撮ってくれて、10円硬貨を何枚か投げてくれた。

いける!!いけるぞ!!!



と思ったんだが…

「はい悪いけど止めてね!今日はここら一帯禁止になってます!」

と、警官登場!!

ひ、ひぃぃぃ!!!!!

聞くと、今日はやはり警備が厳しくなっており、他の路上ミュージシャン達も移動させられたらしい。

くそう、なんでもない歩道橋なのにな…

元旦、恐ろしや…


そんなで、「そうだったんですねぇーいやぁすみません!すぐに止めます〜!元旦からお仕事お疲れ様ですぅ〜」とゴマを擦りまくり、ごまペーストを大量製造しながら、そそくさと撤収した。

浅草へ。

代々木公園、明治神宮周辺は厳しそう、と見切ったおれは、一路浅草へ。

なぜ浅草なのか?

ふはは!
田舎育ちのイガグリ坊主達はあまりご存知ないかもしれないが、浅草にはセンソウ寺という隠れたローカルテンプルが人気で、東京シティボーイズたちのナウい初詣先としてヴギヴギなのだ!

これまた路上ライブが成功しそうな匂いがぷんぷん漂っており、今回はその付近に行ってみようと思う。


そんなで、東京で初詣と聞くと明治神宮と浅草寺くらいしか浮かばない片田舎うどん県民のおれは、張り切って地下鉄の浅草駅に降り立ったのだが…




人多っ!!!!


14億人ほどはいるだろうか。電車を出たところから長蛇の列。

この全員が浅草寺で今年の幸運を願いに行くとは…

神様もここまでの人数になると、全員のお願いなんて聞いてられるか!!とご乱心であろうな…。

お賽銭金額1000円以上で願いを叶える5円のやつは地獄行き、とか、参拝者の運勢をオートモード設定とかにしてそうだ

あぁ、資本主義の歯車に今や神々達までも飲み込まれてしまったのか。


そんなで、前を歩く大学生男女グループが

「あ、やべ、俺5円ないわ!」

「あ、私二枚あるから一枚あげよっか?」

「欲しい!ありがと!」

「100円で売ってあげる!www」

「なんでだよ!!www」

「あはは!www」



などとキャッキャウフフして陽キャスする姿に

(こいつら…元旦から楽しそうにしやがって…今に見てろ、貴様ら全員地獄行きだぞ…)

と邪悪な笑みを見せながら、いつものように一人のおれは改札を出る。



浅草寺方面行きの出口は長蛇の列で、こりゃ無理だわ。と判断し、反対側の川沿いに出てみる。

太陽がだいぶ西の空に落ちてきている。

今にもビルの向こうに隠れそうな、心もとない日差し、冬の午後4時って、なんだか心を急かされる。

早くやらないと、日が落ちて冷え込んでしまう。

そうなると、人通りも少なくなって厳しくなってしまう。


急がないと…



こういう、路上ライブ時の焦燥感みたいな感情、懐かしいな。

4年前、ドイツなどで路上ライブをしていた時も、生活がかかった中でうまくいかずに焦りなが、旅をしていた。

日が暮れるまでになんとかしなきゃ、とがむしゃらに歩いて、歌っていた。


日本に帰ってきて、仕事の休みの娯楽として路上ライブをするようになってからは、稼ぎは意識せずにやっていたので、ただのんびりとした気持ちでライブに挑んでいたが。

今回はツイッターでみんなに告知し、やらないという選択肢をなくし、動画も撮りながらの企画。

その中で、自分で作ったルールに、何か結果を残さなきゃ、というプレッシャーに、押しつぶされそうになる。


まぁ実際、だれも期待なんてしてやいないだろうし、俺が歌おうが歌わなかろうが他の人からしたらどうでもいいことなんだけれども。

それでも、なんとかしたい。

このまま終われない、なんで一人重圧を受けている。

自分で決めたルールに追われて、これじゃダメだといつももがいてしまう、そんなめんどくさい生き物なのだ。

そして現在の、路上ライブの場所が決まらないという企画倒れな状況に、頭が混乱してくる。



あぁ、なんだか心がどんよりとしてくる。



とりあえず、川沿いの通りをいい場所はないかと探しながら歩いた。

うーーーん…人通りは少ない。

急降下していく精神状態、一回落ち着こう、と、橋の入り口でゆず茶を買って、飲んだ。

夕日に反射するビル達と、川のせせらぎが綺麗だ。

じいさんが一人、近くでタバコを吸っている。

のんびりと川辺を眺めて、ゆったりとした時間を楽しむように、しかしどこか悲しそうな表情で煙を吐いている。

元旦なのにこんなところに一人で佇んで、家族はいないのかな?
何を幸せに感じて、何を目標に生きているのかな?

どうでもいいことなのに、そんなことを考えながら、少しじいさんの人生に感情移入したり、する。


まぁ、じいさんもひとりギターを抱えてゆず茶を飲むおれを見て、寂しいやつだなぁ〜なんて、思っているんだろうな。

ついに歌ってみる。

一息ついた後、橋を渡ろうとすると、橋の上が結構人通りがあり、道幅もちょうど良いことに気づく。

周囲に人が住んでるようなビルもないし、迷惑にもならなさそうだ。

いけるかも!!

車の走る音が少しやかましいが、やってみる。

暮れていく太陽を正面に見つめながら、すっと息を吸って、andymoriシンガーという曲をやった。


“なんだか疲れてしまったね。参ってしまったね。
心の声は届かない。どんなに近づいても。"



今の自分にぴったりな歌詞に、感情が音に乗ってたれ流れてくる。

落ち込んでいた気持ちから、ゆっくりと解放される。

どんなにポンコツなおれの事も、めんどくさすぎる自分の性格の事も、全部全部ひっくるめて歌ってみれば、それが音楽なのだ。

音楽の、弱いクズみたいな自分の全てを肯定してくれるような、優しさが、好きだ。


チャリン!


アジア系のにいちゃんが、親指を立ててコインを入れてくれる。

ありがとう!

い、いけるぞ!!!!


そこから、1時間半くらい、歌った。

あたりは真っ暗になって、人通りも途絶え出して、ギターをしまった。

こんなところでやってんの!?と少し引いたように見られたり、ふざけたように動画を撮られたりもしたけれど、沢山の人が少し足を止めて、見てくれた。

アメリカ人っぽいおじさんが、一曲丸々カメラを撮りながらリズムに足を鳴らしながら見てくれて、1000円札を入れてくれた。

日本人のお父さんが子供に10円玉を「入れておいで」と持たせて、楽しそうに駆け寄ってきた子供が「頑張ってください!」と言って投げてくれる。

がぜんやる気が出た。

ホームレスっぽいおっちゃんが目の前に立ち止まり、絡まれるのかな、と思ったけれどポッケからコインを出して入れてくれて、「頑張れよ!」と声をかけてくれたりも、した。

日本では、普段はほとんど投げ銭してくれる人はいないんだけれど、元旦の高揚感もあってか、沢山の人がチップを投げてくれて、有りがたかった。

そのひとつひとつに「ありがとう!ありがとうございます!」と返して、少しでもその人達の元旦の面白い思い出の1つになれるように、跳ねたリズムでギターを鳴らす。



あぁ、楽しかったなぁ。

おれの路上ライブでは、あまり有名な曲はやらない。

自分の歌いたい歌を、歌いたいように歌う。

そのなかで、それでも誰かの気持ちを高揚させることができる、その瞬間がたまらなく、愛しく感じる。

知ってる曲だから、なんて概念ではなく、なんかしらんけど心がアガった、という底知れぬ音楽の力を感じるからだ。

太陽が落ちて、ビルの向こうのトワイライトに爽快感を感じながら、ギターをしまった。

まとめ

そんなで、ジェットコースターのようにアガったり下がったり忙しい情緒不安定男子な1日を終える。

浦和のシェアハウスに帰ってきて、投げてもらったコインを数える。



合計2973円!

好きなことをやって、それが誰かの感動になって、対価をいただける。本当にありがたいことだ。

リビングで集計している様を動画に撮っていたら、シェアハウスの外国人のシェアメイト達が「おれも写ろうか?」などとふざけてくる。

さっきまで一人で撮ってるところを見られるのは死ぬほど恥ずかしかったのに、今は特に何も感じない。

歌い終えた後の自分の、やり終えたって充実感が、自己肯定感と自信を与えてくれているのだろうか。

まったく、おれはいつまでたっても音楽に世話になりっぱなしだぜ…

そんなことを考えながら、ホクホクした気持ちで自分の部屋に入ろうとして、俺氏、また絶望の谷底に落とされる


家の鍵がない…


びぃえええええええん!!!!

一緒に住んでいるようちゃん(香港人の彼女)が、仕事に行く時に部屋の鍵を閉めていて、おれは合鍵を持っていくのを忘れていたのだ…

夜勤で遅くなるようちゃん、こうなったらようちゃんの職場に鍵をもらいに行かないといけないのだが。

ようちゃんの職場は浅草…

ちくしょぉぉぉぉ!!!
さっき浅草から帰ってきたところなのに!!!

そんなで、取り戻したはずの自己肯定感をまた粉砕させ、

おれはなんでこうもダメなんだ…
しんだほうがいい…


などと奈落の底まで落ち込みながら、往復800円と1時間半をかけて鍵を取りに行ったのであった。

2020年、波乱の幕開けの予感…

そんなところです。


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