愛しのダルエスサラーム!僕らの愛は永遠にな話
>
さらばダルエスサラーム!!!
インドに似た熱狂の混沌、アラブの誇り高き文化と、アフリカンの陽気なリズム、様々な文化が入り混じる、かなり面白い街だった!
いや、ホントに好きだわここ。
「インドのデリー、おれ好きなんですよね~」
なんて、へらへら他の旅人さんに話すと、
「えぇー!!デリー!?あの大気汚染とごちゃごちゃの居心地の悪い場所のどこがいいの?」
と、驚かれながら、
(まぁお前みたいな汚物には埃まみれゴミまみれのデリーがお似合いだわなバロスバロス。)
といつも心で蔑まれるおれ。
まぁ簡単に言うと、おれは旅の観点がまったく共感を呼ばない男日本代表、あいつのお勧めする街には絶対行きたくない旅人世界選抜なのだが、
ここに声を大にして言おう!!
ダルエスサラーム、大好きだっっっ!!!!!!!!
………。
あぁ、どうしよう。
言っちゃったよ。
タンザニア観光協会からブログの削除要請きたらどうしよう。
国を介しての国際問題に発展したらどうしよう。
でもそれでも好きなんだよ!
観光協会さん!
いや、お父さんと呼ばせてください!
ぼくたちは、確かにたった5日ほどのお付き合いではありました!
お互いの事も本当はよくわかっていないのかもしれません!
しかしです!
サラームさんのその飾らない優しさに、赤道直下の太陽にも負けない明るい心に、埃まみれの雑踏のその瞳の奥に、ぼくは恋をしてしまったのです!!
日本とタンザニア。
僕らの距離はアミメキリンの長い首よりも遠く遠くかけ離れており、二人の間にはアフリカゾウの牙よりも太く大きな困難が立ちはだかっております!
しかし、しかしです!
この胸の熱い情熱の炎はもう、8月のエルニーニョの嵐でさえも消し去る事はできないでしょう!
牛なら、このなけなしの貯金で何頭でも用意する覚悟はあります!
そうっっ!!!今この心に、アフリカの大地に、誓わせてください!!
娘さんは僕が幸せに..
「ドガァァドンガラガッシャン!!!!
」
おっとっとととーーーーいっっ!!!!!
ひぇぇぇえなに!!??人が胸を熱くして日記を書いているというのになにー!!!??
おれを乗せたバスは、愛しのダルエスサラームからキリマンジャロ峰を讃える内陸の街、モシへと向かっている!
長時間バスの移動時間を利用して、今こうしてブログを書いているわけなのだが、集中してスマホをいじっていると、バスがデンマーク戦の本田のブレ球みたいなわけの分からんハンドルさばきを見せやがって、バスが揺れに揺れたのである。
サバンナをかけるひたすらの一本道のはずなのに、なにごとー!!?
とふと後ろを振り返ると、どでかいコンテナを積んだ超大型トラックが、道を半分塞ぐような形で、見事に半分にポッキリ割れて横たわっていた!!!
ひぇぇえ!!!!!!
あれを避けるための蛇行だったのね!
運転手は無事なのか??
警察や救急車は来るんだろうか?
おれはそんな心配を一人しているのだが(優しいからねおれ)、うちの運転手達ときたら
「はっはっはー!あいつ派手にやっちまってるぜ!」
みたいな事を話しながら笑ってる。
「おれが本当のサバンナの走り方ってやつを見せてやるよおめぇら!行くぜ!」
とか言うたか知らんが、事故を見たあとさらにアクセルを吹かすバス!!
もう完全にマリオカートである!
スター取りやがった!事故見て、気分良くしてスター取りやがったで!
まったく、乗客40人の命を預かっているという事実をなんと思っているのか!!
こうして恐怖のハイスピードに恐れおののきながら、バスは荒野をかけるのである!
そうだ、ダルエスサラームだ!
最終日も路上にでた。
大通りの一角に、ポットを持ってコーヒーを売ってるにいちゃんや、タバコやピーナッツの入ったカゴを頭に乗せたベンダーのおやじが溜まって休んだりしてる小さな広場があった。
5円のいつものおちょこコーヒーを飲みながら木陰で休みつつ、人の流れを見る。
結構学校帰りの少女達や、サラリーマン、ただただ暇そうなおやじなど、通行者も多い。
いけるぞ!
脇の壁沿いにギターバッグを寝かせ、歌わせてもらった。
いや、かなりよかった!!!!
ギターを取り出すと、どんどんと集まってくる、人、人!!
気持ち良くなって、オーバーリアクションかってくらいに跳ね上がって足のタンバリンで地面を蹴ってリズムに入り込んで、腹の底から歌を歌う!
このアフリカの晴れた空の、声がどこまでもどこまでも届きそうな感じが大好きだ。
買い物帰りのおばちゃんや近くの商店のにいちゃん、騒ぎを見て駆けつけてくる子供達!
みんながにやにやと、なんだこのヘンテコな東洋人は?って見つめながらも、誰もその場を離れようとしない。
足でリズムを刻みながら、面白がって見ていてくれる!
音楽は自由なんだ、誰にだって楽しめるものなんだ。
高い金払って見る壮大で立派なオーケストラもオペラも、道端の汗だくのきたねぇ路上ミュージシャンが鳴らす精一杯の音も、心に響く衝撃の質は同じだと信じている。
それなら、なかなかお金を払って音楽を見に行くことができないかもしれない彼らの心にも、こうやって何でもないストリートで、届けていきたいっておれは思うんだ。
途中、人だかりを裂いて松葉杖をついたボロボロのおじいちゃんが乱入してくる!
かなりの剣幕でなんか言ってるので、最初は怒られるのかな、とちょっとヒヤッとしたが、違った、かなり興奮した面持ちで
「いいぞぉチーナ!!いけいけいけー!!」
とでも言ってるようで、早く次をやれ!と急かしてくる。
そして刻み出したリズムとおれの歌に合わせて、スワヒリ語で軽快なヒップホップを織り交ぜる!
おお!?じいちゃん!なかなかやるな!?
じいちゃんの破天荒なアドリブパフォーマンスにも助けられて、午後四時の砂埃舞うなんでもないストリートは、武道館にも東京ドームにもなった。
気分良くなって、最後の曲でギターを弾く手を止めて、大きく頭の上で手を鳴らしながら、手拍子をしてみんなを煽る。
もう完全に、おれの脳内は3万人入ったスタジアムライブなのだ。
子供達、おばちゃんおじちゃん、キラキラした目でそれに合わせて手を叩いてくれる。
every things gonna be alright, every things gonna be alright!!!
みんなで、アカペラで歌ったなんとかなるぜー!って歌が、どこまでもどこまでも、アフリカの大空に響いていく。
たくさんの拍手をもらって、ありがとうー!!とギターを置いた!
おれヒゲちんげやな。
おじいちゃんいやがっとるようやけど、ノリノリなんで!
結果は、一時間で3700シリング。日本円で200円くらいか。
アフリカ、やっぱお金は正味全然入らん!入れてくれる額が小さすぎる!
はいらんけど、音を鳴らして、リズムを刻んで、音楽を気取らず楽しむ、そんな、金じゃ買えない路上ライブの本当のところを、このたった一人の小汚いアジアンに教えてくれる。
そうそう、この前路上ボードに、
「カード盗られたから、これは日本へのグレートジャーニーだ」
って書いてて、日本に帰るためのお金を集めてるように欺いてしまった気がして納得しなかったので、
「アフリカを旅するために稼いでます!」
と作り変えた。
みんな何も変わらずおれを面白がった目で見てくれて、嬉しかった。
ありがとう!偉大な大地だ!
この日は、ダルエスサラームの最終日。
最後の夜に、タンザニアの伝統料理、ウガリを食べてみた。
米と並んでこの辺では主食として食べられている、穀物を練った、見た目紙粘土みたいな食べ物で、手にとって丸めて、一緒についてくるグリルドチキンやトマトソースをつけて食べる。
紙粘土みたいな味がした。
うげげげうげ、、、見た目悪いけど食うてみんことには!案外うまいんちゃう!?と思って食べてみたけど、見た目通り紙粘土だわ・・
とオエオエ言いながら口に押し込んでいると、店のおやじが「どうだ!?うまいだろ!?」とラム肉をサービスしてくれた!
いやぁ、肉もソースも副菜の野菜もうまいっす!(ウガリを除いては)
しかし、このウガリも、インドのカレーも、ネパールのダルバートも、マレーシアでもそうだった、けっこうどこでも、手で食べる文化ってあるんな。
初めてインドに行ったとき、ローカルのレストランでカレーを注文したらスプーンもフォークも出てこなくて困った。
日本人的感覚では、米とカレーを手で混ぜ合わせて食べるなんて、とてもじゃないが出来なかった。
今では逆に、インドカレーは手で食べんと食った気にならんってくらいだ。
トイレットペーパーのないトイレもそうだったな。
左手と手釈の水だけでお尻流すって、最初は考えられんかった、いや、汚すぎやろ!って。
でも、無いんやからしゃあない。
やるしかない。
それでやってみたら、なんかそれが、ごく当たり前になる。
逆に、みんなかさばるだろうにトイレットペーパー持ち歩いて大変だなぁなんて、思うくらい。
人間なんて、単純なもんで、自分の中の価値観に当てはまらんことはことごとく嫌うし、出来ないって思い込むけれど、案外そんな価値観の外側の世界の方が今の自分にとって必要だったり、画期的アイディアだったりするときがある。
いや、無理!と拒むんじゃなくて、なるほど、そんな手もあるのか!と受け入れられる心を、常に持っていたいな。
あぁー、しかし実際チャレンジしてみた上で、ウガリは受け入れられんかった。。
インドのトイレ事情のこととか考えたからよけい気持ち悪いわ~。。
カリフラワーもそうやけど、紙粘土系の味と食感の食べ物おれダメなんよな。。
え?紙粘土食ったことあるのって?
いや逆にないんですか!?香川ではよく給食で出るけど・・
まぁそんなこんなでダルエスサラーム最後の晩餐を豪快にハズしつつ、夜は更けていったのであった。
そして、バスは次なる目的地、キリマンジャロの麓町モシへ向かう!!
次回、ぼっちシンガー世界を周る!第149話、
「もしもし~?えっ、今?今モシだよ~!えっ?もしもし?何聞こえない!うん、だから今モシモシ!えっ?もしも~し?えっなにモシだって、モシ!」
お楽しみに!
そんなところです。
ランキング40位入賞を目指してブログランキングに参加しています。紙粘土の美味しい調理法を知りたい人は、こちらのリンクをクリック後、一旦Googleサーチに戻って"クックパッド"と検索だ!↓↓
終了
↑↑今何位なのかチェックしてください。
ディスカッション
コメント一覧
アフリカで路上ってすごいですね!
ぼくもごちゃごちゃした町が好きです。
ゆうきくんのを読んでると、音楽って言葉うんぬんではない、最大のコミュニケーションな気がする!
寒いからなのか、地下鉄駅の地下街的なところで路上やってる人を最近見たのね。
1回目は1人、でも2回目は太鼓持った人追加で参加してたんだけど、そのライブをタバコ吸いながらリズム刻んで気持ちよさそうに聞く人たちがすごく印象に残って。
ものすごくありがちな言葉だけど笑、音楽って素晴らしいって改めて思った!!!
おお!仲間ですね!一緒にあいつらのお勧めする街には行くなと言われましょう!笑
なんかこう、日本と正反対の、人間くささと異国間が、旅してるーって気持ちにさせますよね!
おおお!素敵ですね、昔、日本語のオリジナルの歌を中国人の友達に歌ったんです。その曲は、夏の終わりのもの寂しさみたいなのを歌った歌なんですが、もちろん歌詞は通じないはずなのに、彼が「夏に夕立が降ってきて、取り残された僕と女の子、なんかそんな物語がイメージできたよ!」と言っていて驚きました。
彼のイマジネーションの豊かさにもすごい驚いたけれど、音楽って、国関係ないんやなぁと思った最初の出来事でした!