香港人彼女が見る『東京オリンピック2020』の話。【大人気ピクトグラム!ニコ動のコメントがバズる!】
ネイホウ!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
香港人彼女ようちゃんと一緒に暮らすよ!
香港人彼女と見るオリンピックが面白い。
日本人とはまた違った視点からこのイベントを見ているからである!
時に、外国人彼女から見る開会式は、日本人よりも的確に、日本をとらえている気がした。
この記事では、ついに始まった東京オリンピック2020について、
香港人である彼女の目線で見る日本の印象や今大会への思い
を書きのこしておきたいと思います!
もくじ
『現場がなんとか出来ちゃう』日本。
『上がダメでも下の人がまじめに頑張る。実に日本らしいオリンピックだわ。』
今回のオリンピックについて、彼女はこんな感想を、皮肉交じりに漏らしていた。
コロナ渦での開催で反対意見も多く、出演者のスキャンダルも多々あって、
最後の最後までドタバタ劇が繰り広げられた今大会。
彼女の分析では、
『こんな逃げ出したくなるような状況の中でも
まじめに自分の仕事に対する責任を果たした現場スタッフやボランティアスタッフが素晴らしい。
上がダメでも下が腐らずにまじめに働くのは、外国ではなかなかない事。
実に日本人らしい。』
と、そんなふうに話していた。
確かに、あんなギリギリまで上が揉めてても無事開催にこぎつけられた事は、
現場のスタッフさん達の頑張りあってなんだろう。
しかし、彼女は日本のこの文化を手放しで賞賛しているわけでは無い。
『逆に言うと、下がしっかりしているから上が腐るんだよ!!
うちの会社だってそうだ!
現場の責任感にあぐらをかきやがって!
大体まずあの無駄な会議が現場の負担で…(以下20分会社の愚痴)』
日本で長く働く彼女氏の分析は、案外的確なのかもしれない。
日本のいいところ
— Mari Takahashi (@M_Rdesign) July 23, 2021
→上層部がダメでも、現場がどうにかできるところ。
日本のダメなところ
→上層部がダメでも、現場がどうにかしてしまうところ
ちょうどこんなツイートがバズってて、
彼女も『そう!!!これ!!!まさにこれなんや!!』とすっきりしていた。
まぁとにかく、大会運営スタッフさんにはお疲れ様ですと言いたいですね。
東京に住み始めた理由の一つはオリンピック。
そんな彼女自身も、実はオリンピックのボランティアメンバーなのである。
四カ国語が喋れるスキルを生かして、外国人観光客対応の仕事につく予定だった。
数年前から東京に住み始めたのもオリンピックを見据えてだったし、
このために有休をとって準備していたそうだけれど、
しかしこの度の無観客対応などで突然仕事が無くなったそう。
長年の目標だっただけに悲しんでいるかと思ったけれど、
『仕事せずに記念のスタッフユニフォームや靴だけもらっちゃったわ。ラッキー。』
と喜んでいる様子。
まぁ思えば僕自身も、数年前に日本に帰って来て、次はどこに住もうかな~と考えた時に、
『オリンピックあるし、東京でも住んでみるか。』
くらいに考えていたなぁ。
もしかしたら、僕たちが東京で出会ったのはオリンピックのおかげだったのかもしれない。
みたいなロマンティックな事をしみじみ語っていたら、
『東京来てヒモ彼氏を拾ってしまったことは失敗だったけれど、
声優のイベントにたくさん行けたからよかったわ。
コミケにも参加できたし。』
と言っていた。
オリンピックが変えたそれぞれの人生が、この街にはいたるところに存在しているのだろうな。
そんなことを考えた。
香港人には大ウケ!開会式のピクトグラム。
そんなで、ついに開会式を迎えたオリンピック。
数ある演出の中で香港人彼女が絶賛していたのが、ピクトグラム。
パフォーマーが各競技のマークを、音楽に合わせてテンポよく再現していく、あれである。
まあ確かにコメディ調でライブのハラハラ感もあり面白かったけれど、
前後の壮大な花火とかドローンの地球と比べるとちょっと地味。
僕はそんな感想だったけれど、あれがなぜか香港では、
『めちゃくちゃおもしろい!これぞ日本!』
と大ウケしてたらしい。
その理由は、香港では『仮装大賞=日本』というイメージが浸透しているから。
なんと、香港では日本のTV番組『欽ちゃんの仮装大賞』が大人気らしく、
彼女の子供のころには日曜のゴールデンタイムに広東語字幕がついた仮装大賞が、
そのまま茶の間で放送されていたらしい。
その印象から香港人の若者の間では、イマジネーションを膨らませて人力で再現する、
ああいうパフォーマンス=日本らしい
と感じるみたい。
確かにあのパフォーマンス、元ネタは仮装大賞なのかもしれないな。
そして言われてみれば、海外のパフォーマンスでああいうの見たことないなぁ。
ピクトグラムのパフォーマーさん!
他の国の人に伝わったかは分からんけれど、
少なくとも香港人には、その日本らしさ、めちゃくちゃ伝わってましたよ!
中国が嫌いすぎてニコ動のコメ欄がバズる。
スポーツの世界に政治を持ち込むのはナンセンスかもしれないが…
香港人彼女とオリンピックを見ていると、
とにかく事あるごとに『中国嫌い』をひしひしと感じる。
ご存じの通り、香港では現在、中国による人権弾圧によって、人々の自由が奪われている現状がある。
そんな中で、中国マネーに飲み込まれるオリンピックに、とにかく怒っている。
まず、国歌斉唱について。
香港の選手がメダルを獲得した時に流されるのは、中国の国歌なんだけれど、
これに反対する香港人がめっちゃ多い。
サッカーなどの試合では、自国の国歌斉唱の時に大ブーイングが起きて騒動になっていたし
香港の国歌問題はなかなか根深い。
また、台湾の呼び名について。
オリンピックでは台湾は、『チャイニーズ・タイペイ』と名乗る事を義務付けられているが、
これにも香港人彼女は激怒している。
台湾は中国であることを世界に印象付けるために中国資本の力が働いているらしく、
これに関しては
『なにが平和と平等のオリンピックだ!!結局金かよ!!!』
とあらぶっておられるご様子。
こんな現状もあって、香港や台湾ではこんな画像が拡散されてバズっているらしい。
ニコニコ動画の開会式の中継に日本人によって書き込まれた、
流れるコメント欄のスクショを比較したもの。
台湾・香港選手団に対しては温かい声がかけられているのに対し、
中国選手団に対しては辛らつな野次ばかり。
台湾人や香港人たちの間では『日本人は俺達の味方だ!』と盛り上がっているらしい。
香港人彼女はこの他、
競技の中継で中国選手が出場していたら無条件で相手国を応援するし、
開会式のドローンによる地球の演出は『中国で流行っている手法』だから嫌いだと言っていていた。
なんという徹底した嫌中ぶり…!!
まぁたしかに、中国による香港への侵略行為は今も現在進行形ですすめられている。
自分たちの自由や人権を奪う国のことを、応援しろと言うのは到底無理なのかもしれない。
ただ、中国の選手自身には罪はないので、選手にはもう少し優しくしておくれ。
注目の香港人選手は?
ついでに、香港人選手団についても聞いてみた。
『香港人選手で注目のメダル候補は?』
彼女いわく
『香港のスポーツはよく知らん。』
だそうだ。
そもそも学歴がモノを言うビジネス特化都市である香港では、
学校教育で体育もあまりやらないし、自国のスポーツに対する熱量が低い。
香港チームがこれまでオリンピックで獲得したメダルは3個だけで、
金メダルを獲得したのは1996年のセーリング競技での一回のみ。
オリンピックと言えど毎回TV中継もそんなに多くなく、
国際大会で自国選手を応援するという文化は根付いていないみたいだ。
逆にサッカーなどでは、なぜか日本代表が人気が高いらしく、
日本がベスト16入りを果たした2018ロシアW杯開催中には、
日本代表のユニフォームを着て街に遊びに行くのが流行っていて、彼女の家族も買ったらしい。
それでも今大会は香港代表は過去最大の人数で参加、
政府が放映権を買い付けて大規模なパブリックビューイングを行うなど、気合十分。
世界と対等に戦える選手もいるみたいであるし、
メダル獲得にからむ活躍を見せて、彼女のような
『自国のオリンピックをよく知らない』
若者たちにも、スポーツの面白さを見せられるか。
香港選手団の活躍にも注目だ。
追記)その後、7/28現在で香港選手団は見事、金メダル一個(フェンシング)、銀メダル1個(水泳)を獲得!1大会で2個のメダル獲得は香港史上初らしい。おめでとうございます。
フェンシングでの香港史上2個目の金メダルに続いて、水泳で香港史上初のメダル獲得。1つのオリンピックでメダルを2個勝ち取ったのも初めて。アスリートにとって公的なサポートや環境が恵まれているとは決していえない香港が過去に獲得したメダルは金銀銅の合計3個、今回新たに金銀2個が加わりました😭 https://t.co/Bc3IVK0XEW pic.twitter.com/bBjvYqUiTz
— Rie(りえ)☂ (@japanavi) July 28, 2021
香港、25年ぶりのオリンピック金メダル。おめでとう。そして表彰式で流される中国国歌は、ブーイングと『We are Hong Kong』の掛け声で打ち消された。#HongKong #CheungKaLong https://t.co/amQHzvFrvK
— ガモウユウキ / ぼっちシンガー世界を周った後。 (@gamoyou) July 26, 2021
まとめ
以上、香港人彼女とみた東京オリンピックの話でした。
コロナで規制ありまくりだし、直前でありえないくらいどたばたしていて、
個人的にはあと2年くらい延期してもらって、万全の状態でこの晴れ舞台を見たかった!
というのが本音ですが、まぁそうもいかないのだろう。
いろんな意見もあるけれど、世界のいろんな国の事を知る事が出来て、
別の視点から日本の事を見直すことも出来る、
そんなところは、やっぱりオリンピックって面白いなぁ、と思う。
コロナ対策として中止を叫ぶ意見もすごい理解できるけれど、結局無観客だし、
国民全員が家でTV見て過ごせば逆に対策になるんじゃね?とも思う。
一生に一度の自国開催、始まったからには、何とか無事に終える事が出来ればいいですね。
そんなことを、いち日本人として願っています。
そんなところです。
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