【底辺ダメ男が伊豆ドライブデートをコーディネートするとこうなる-①】田舎者のおまいら!絶対首都高は乗るなよ!と警告する話
サラーム!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中!
日々のどうでもいい出来事を鼻息荒く語ったりするよ!
某日。
ようちゃん(香港人の彼女)と二連休が一緒になったので、どこかに旅行に行く事に。
行き先は伊豆!
目的は、南伊豆で見られるという真冬に咲くという桜を見ることだ!
(冬の桜って、秒速5センチメートルの桜花賞みたいじゃないか!あかりの「ねぇ、まるで雪みたいじゃない?」ってセリフを桜の樹の下でやってみたい!)
と一人で妄想純情ロマンチカしたおれ。
ようちゃんの力を借りずに、お利口さんにホテルの予約やレンタカーの手配などを全て済ませてみせた!
もくじ
前夜
全ての予約を済ませ、おれはこの旅の成功を確信して意気込んでいた。
ふふ。出来る男というものは旅のコーディネートも抜かりない。
いつもはようちゃんに宿や電車の乗り継ぎなど全て調べてもらって、のこのこ後をついていくだけのその愛らしい姿から「このヒモ!」などと呼ばれたりするおれ。
しかし今回は、電車代より高速代の方が安いという理由から、埼玉県でレンタカーをし、首都高を抜けて伊豆を目指す事にしている。
香港出身で免許証も持っていないようちゃんよりも、大都会香川で車社会に揉まれたおれの方が一枚上手というわけさ。
え?タイトルに【田舎者のおまいら!絶対首都高は乗るなよ!と警告する話】とか書かれているけど大丈夫かって?
ははは!おれは大都会香川県民だぜ?昔はよく夜の瀬戸大橋でドリフトバトルしてる奴を兄に持つやつにいじめられていたくらい運転には慣れているのさ。
ようちゃんも前夜から、まるでフラグのように「首都高はすごい走りづらいらしいよ!大丈夫なん!?」とか言ってるが、問題ない!
ようちゃん、今回ばかりは疲れた羽を休めて助手席でノキノンヘブンズドアしておくれ。
俺たちのロードトリップがいま、レディステディーゴーするのさ!!!!
ダメダメポイントその1 「大雨だ。」
当日。
(ん?なんだこのダメダメポイントって。おい!未来のおれ!なんか変なサブタイトルが入っているぞ!!おい!未来のおれ!どうなってんだおらぁぁぁ!!…)
むにゃむにゃ…
なにか焦りを覚えるような夢を見ていた気がしたが、アラームの音で目覚める。
む?何か外が騒がしいな…?ガラガラ…
ザァァァァァァ!!(大雨)
「大雨じゃないの!」
「ご、ごめんなさい…」
と、とりあえず出発だ!
ダメダメポイントその2 「埼玉県からレンタカーで目指すも…」
朝9時すぎ。埼玉県は川口駅のニコニコレンタカー。
うーぬ。雨だと桜は見に行かないかもしれないな。まぁ、行ってるうちに止むかもしれないし、とりあえず伊豆にナビをセットし…
ふむふむ。到着予想時間は11時すぎか。
たった二時間のドライブでは、おれのドライビングスキルをようちゃんに実感いただくにはあまりにも短い…まぁ、のんびり出発するとしよう。
「ようちゃん!しっかりとつかまっていてくれよ。俺たちはもうすぐテキサスの風と共にアリゾナを超えて…
「いいから早くいけ。」
「は、はい!」
慌てて発進するが…
渋滞!!!
雨だからかな?
川口市内はすごい渋滞。まぁ、高速に乗ればスイスイと…
30分後。
高速も渋滞‼
まじかよ!!首都高のイメージって、大都市の高速道路だけあって片道10車線とかの超大型道路でスイスイ行けたりするのをイメージしてたんだが‼
なんで2車線しかないんだよ!!!香川の国道11号線でももうちょっと道幅あるぞ!!!
「だから首都高は止めとけって言ったじゃん!!!」
「ご、ごめんなさい…でも、多分きっとすぐ抜けられるはず…
2時間後。
「お、おしっこ…」
途中、俺が都心の摩天楼の写真撮影に夢中になるがあまり、間違えて銀座方面に進んでしまうというテヘペロミスもあり、(というかこれが致命的なエラーだった。)さらなる工事渋滞に巻き込まれる事2時間。
やっとこさ渋滞を抜け、東京をついに脱出した矢先であったが…
おれの膀胱は今まさに、138億年前の大宇宙誕生を彷彿させるようなビックバンを起こそうとしていた。
「はぁぁ・・。」
おれのあまりのビックバンぶりに感銘のファンタスティックベイビーしたのか、はたまた(はぁぁ、こんなダメな彼氏を選ぶなんて、私はどれだけ運がないんだろう。)という落胆からか、真偽は定かではないが、ようちゃんは大きなため息をついた。
「よ、ようちゃん…一番近くのサービスエリアを探してください…う、うぐっ!!」
「はぁ… こんなダメな彼氏を選ぶなんて、私はどれだけ運がないんだろう。 えーっと、次のサービスエリアは…
あと40分‼」
「お、終わった…」しゃぁぁぁぁx…
ダメダメポイントその3 「昼食がご当地ものでない。」
そんなで、おしっこを我慢すること40分!(ちょっとこぼしたけど)
おれ達は足柄サービスエリアに到着した!
たまりにたまったダムを放水する際の解放感と言ったら、この世のものとは言えないほどの清々しさであった。
トイレがある幸せ、放出できる自由、民主主義!その感動と興奮はまるで、1862年 南北戦争下のアメリカ、エイブラハムリンカーンの奴隷解放宣言その時をも彷彿させる喜びであった。
というか、首都高マジあんなに渋滞してるのにサービスエリアなさすぎなんだよ!!
首都高に乗る12時間前までは飲食をお控えくださいってルールでも掲示されてないと、あんなの我慢できねぇよ!!バリウムかよ!!おおおぉん!!??
そんなで、ひとり歓喜と興奮と怒りの入り混じった黄色人種の顔つきでトイレを出たおれ。
グルルルル…
腹減ったな…
「ようちゃん。ご飯はここで食べますか…」
「いいよ。」
本来であれば昼食はご当地のうまいものを食べるのが旅の醍醐味ではあるが。
時刻はすでに12時半。
時間も無いということでサービスエリアのフードコートでラーメン。
まぁうまいけどな。
ダメダメポイントその4 「彼女ほったらかしでシーラカンスに夢中。」
そんなで、フードコートで食事を済ませたおれ達は、南伊豆方面ではなく、箱根を超えて沼津へと向かった!行先は「沼津港深海水族館」!!
結局雨は止まないし、時間もそんなにないしで予定を変更。
「いやぁさくらが見れなくて残念だねぇ。」
などとうそぶきながら、水族館フェチのおれは密かに鼻息を荒げていた!
なんとこの水族館、他ではなかなか見られない奇妙な深海生物を多く展示しており、生きた化石シーラカンスのミイラも展示してあるというのだ!
早速行ってみよう!!
「おおおおなんだこいつ!おっさんみたいな足してる!!」
「キモ…」
「すごい!!骨格標本だ!!このミズグモの繊細な足の一本一本よ…なんと美しい…」
「キモ…」
「おおお!!!ダイオウグソクムシだ!!!5年間ご飯を食べなくても生きられるといわれている謎の多いミステリアスな生き物で…ハァッ!ハァッ!」
「キモ…」
そして…
「こ、これがシーラカンスか!!!!でっけぇぇぇ!!!」
「体長2メートル!!こんな大きさの生物が太古から生き延びているだなんて!!ハァッ!ハァッ!!」
「キモ…」
ダメダメポイントその5 「ホテルの名前を忘れる」
そんなで、一人嬉々として水族館を楽しんで見せたおれとようちゃんは、近くにあったお寿司屋さんで早めの夕食。
ここ活けいけ丸さんは、水族館のチケット半券を持っていれば10%引きされるサービスがあり、お得だ!
アカマンボウの刺身とか初めて食べたが、美味である。
「にぎりは単品で頼むと割高だからセット一択ね!」
「お刺身の盛り合わせに関しては雰囲気だけ味わえればいいからこの一番小さい奴に!」
予算厳守に向けた的確な判断でオーダーを確認するその姿は、蓮舫氏の事業仕分けをも彷彿させ、ようちゃんも「これだから低所得者はケチくさいから嫌なんだよな…」と眺望の眼差しをおくるほどである。
そのあとは近くの漁港を散歩したが、夕方遅くという事もあって周辺施設はすでに閉店。
近隣のひもの店から漂う生臭い風に吹かれながら、漁港に浮かぶ死んだフグを眺めるというロマンティックなデートコースを展開。
ようちゃんも死んだ魚のような正気を失った目でおぼろげにそれを見つめていた。
「さて。そろそろ今日の宿に向かうか。」
車に乗って宿の名前をナビにセットしようとする。
えーっと、じゃらんで予約したから確認メールがこの辺りに…
あれ?
ないな。
えーっと、アゴダだっけ?
あれ?
おかしいなぁ…!
予約したはずの確認メールが見つからず、俺氏、次第に慌てだす。
「え!まじ!?まさか予約出来てない!??え、どうしよ!泊まるとこないかも!やば!え、ほんとに!?」
「ええいうるさい!金を払えばホテルなんてどこだってあるんだよ!もう一回確認しろ!」
「あっ!!やばい!駐車場が次の1時間に入っちゃう!!1時間200円だから値段上がっちゃう!!!!は、早く出なきゃ…!!ゴポゴポ…(泡を吹く音)!!」
「やかましい!!駐車料金くらい払ってやるからまずは宿を確認しろ!一つ一つすすめていくんだよ!」
「び、びぃえええええええん!!!!」
結局、なんとなく見覚えのある名前の宿に電話をしてみると、予約はされていて一件落着。
予約時に入力したアドレスに誤りがあったことが原因のようだ。
2つ以上のタスクが重なると大パニックに落ちいる体質のおれ氏。
しかしそんなトラブルにも冷静に対応し、少ししか泣かずに乗り越えることができた。
誇らしげにエンジンをかけ、ようちゃんに駐車場代を払ってもらい、車を走らせる。
そして山道を走る事一時間。
伊東という街に到着。
宿に着いてみてびっくり!!
一人3500円の格安宿だったので、収容所みたいなホテルをイメージしていたのだが!!!
オシャレ!!!!
浴衣もある!!
部屋広い!!!
そして、おや?耳をすませば波の音が聞こえる…
すげぇ!!!真っ暗で何も見えないが、これ目の前海だ!!!すげぇえぇオーシャンビューじゃん!!!!
なんと、部屋の一面全てが窓になっていて、5階の高さから相模湾が一望できるのだ!!!
なんてこった!!こ、これ、ほんとに一人3500円か!?3万5000円じゃないのか!??
不安になって震えながら確認してみたが、あぁ、たしかに3500円だ…!!
どうやらこの時期は宿泊客が少ないらしく、今回は宿のご好意でいい部屋にランクアップしてくれていたらしい。
本来は一人5000円程かかる部屋っぽいが、それにしてもこんな絶景に町の夜景が見える大浴場にも入れてリーズナブル過ぎる!!!
低所得のみんな!!伊東市での滞在は、かめや楽寛で決まりだ!!
ダメダメポイント6 「老人ホームに入れられる」
そんなで、近くのドンキでビールとおやつを買ってきて、乾杯。
真っ暗な相模湾から寄せては返す波の音を聞きながら、ハルカナカムラを流す。
この海の向こうに広がるまだ見ぬ世界に胸を躍らせたり、真っ暗な海の奥に、今日見た深海のイメージを重ねたり、する。
漆黒の闇に包まれ、時折小さな星屑がきらめくように、遠くの船の光が揺れる。
夜の海はまるで、宇宙みたいだな。なんて考える。
あぁ。なんて神秘的なんだ。
そうちゃんもそんなロマンチストなおれに共鳴するように、「真っ暗で何も見えない。訳わかんねぇこと言ってないで現実を見ろ低所得者が!」と言っていた。
それにしても、今日はおれの駄目男ぶりがいかんなく発揮された1日であったように思う。
おれは、いつも誰かの忠告を聞かず一人よがり、
そのくせ一人で二つ以上のタスクをこなそうとするとパニックになり、
一つ手にすれば一つ無くしているような、典型的なポンコツ人間である。
ブログではこのように面白おかしく書いているが、自分でも驚愕するほどに、本当にダメダメな男なのだ。
自分のそういう所が治らないのは、これまでの人生で散々痛い目に合ってきて、納得しているつもり。
しかし、ようちゃんはおれの駄目駄目なところをいつも「ほんとに馬鹿だねぇ。」と笑ってくれる。
よくやらかして叱られたりもするが、「もう無理別れよ」とはならない。
ボランティア精神からだろうか。
静かな海を眺めるロマンティックな雰囲気に任せ、
「おれがボケてこれからもっとダメダメなじじいになっても、一緒にいてくれる?」
と、聞いてみる。
「無理。」
と即答された。
「老人ホームに入れるから、自分の老後の分くらいはちゃんと貯金しといてよ。」
との事だ。
たまに面会に来てくれるといいな、なんて考えた。
穏やかな夜は続いていく…
長くなったので、その②に続く。
そんなところです。
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