旅のなにをブログに書きたいのかという話
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一昨日たどり着いたサンタレーンから、山道を行くおじいちゃんの車に乗せてもらって、トレスノバスという街まで乗せてもらえたおれ。
しかし、こっから次の目的地の大きめの街、リエリアまでの車がなかなか捕まらない。
車がないなら歩くまでだ!!おれはとことこと、小さな集落がポツポツと点在するだけで、あとは延々とぶどう畑や麦畑が広がる道を歩き続けた!
ケータイで見てみると徒歩で10時間の距離。大丈夫、明日には着くだろう!!なんて思って歩いてたんだけど…。
ちくしょうきつい!!!
道は思ったよりアップダウンが激しくて、影のないところじゃ燃えるように暑い!
そして太陽が傾き始めると、いくらうつむき気味に歩を進めても、真正面から嫌がらせのような、まっすぐな太陽の光が視界に飛び込んできて、汗が滴り落ちる。
歩を進めると、道はどんどん山道になっていった。
時刻は午後8時。太陽は山の向こうに隠れてしまったけれど、空はまだ明るい。
ペットボトルには半分まで入ってる水。
地図を見る限り山道を5キロほど歩くと、次の集落にでるっぽいんだけれど、上り坂をいく体は体重が2倍に増したように重たく、その先は不気味な闇に包まれようとしている森。
ちょ、ちょっとやばいかな…
ちょうど車寄せがあったので、その前で何台かに指を立ててみたけれど、もちろん薄暗くなってきた山道で一人たたずむ怪しい男である。
誰も乗せてくれず。
これ以上奥に行くのは、今は危険だ…
そう思ったおれ。もう疲れも限界なので、森を少しだけ入った茂みにテントを張った。
食べるものもなく、軽くなったペットボトルの水を、大事に大事に一杯だけ飲んで、冷えてきた空気を感じて、寝袋に潜り込む。
うむ、まだそんなに眠くないけど、寝るか…。
ケータイも電池を無駄に使いたくないから、仕方ない、する事がないのだ。
淡白過ぎる生活。
でも、不思議とお腹は空かない。
不思議だ。朝にビスケットと、ヨーグルトしか食べてないのに。
しんと静まり返った森。
かすかな風の音や、時折通り過ぎる車の音。
それ以外は自分の呼吸の音や、全身を襲う疲労感からくる耳鳴りしか聞こえない。
空はまだ明るい。
ご飯を食べないで、ビールも飲まなかったら、こんなに早く寝ることができるんだなぁ。
なんだかふと、
(人は食べるために生きているのだろうか。)
なんて、思う。
食べるために時間をかけて働いて、セックスをするために必死に体裁を保って、3時間しか眠れないや、なんて嘆いて、
いつか年老いて、死ぬ。
そんなこと考え出すと、生きることの底知れぬ虚無感を感じてしまって、なんか焦る。
それでも、やっぱりおれは美味しいご飯を食べたいし、あの子の肌に触れたい。できるなら毎日10時間は寝たい。
所詮、人間なんて欲求というプログラムを忠実にこなすだけの、神様の操る糸に踊らされているだけのタンパク質の塊でしかないのかな。
なんだかそんな風に考え出すと、誰もいない森の中に1人という状況も相まって心細くなる。
なった後、この気持ちを書かないでどうする?なんて強迫観念にも似た思いで、今の気持ちを書いてる。
書き残すんだ。
それを頼りに誰かを幸せにするでもなく、自分の人格がレベルアップするでもなく、
そこに意味があるのかと言われると何もないんだけれど、とにかく、こうやって不毛にも思えた観念も感情も、今、この自分でなければ巡り会えなかった自分なのだから。
それを記しておかないでどうする。
慌ててケータイを取り出して、電池マークの赤くなったケータイに、あくせくと文字を打ち込む。
ディスプレイ一杯に書き記された文字達だけが、今日という1日を生きたおれのことを、証明してくれている気がする。
逆に言えばそれでしか証明出来ないんだ。
もし、隣に眠るだれかが、「分かるよ」って、その白い細い腕で抱き寄せてくれたなら、全部どうでも良くなるんだろうけど。
なんか、孤独の旅が続くと、良くも悪くもいろいろ考えちゃっていけない。
でも、感じて、考えて、その過程が大切なんだって、思ってたいから、止めない。
このブログ、アップは遅れている(のでこれが上がるのも1ヶ月とか後になると思う)けど、その都度その都度、思いついたことや感じたことをその場で書いて、書き溜めていってる。
1ヶ月後の自分が、今のこの気持ちを見て、どう感じるんだろう。
この経験も、大切だったなぁ!って、振り返って思ってられるように、精一杯、生きたい。
そんなところです。
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ディスカッション
コメント一覧
初めてコメントします。いつも楽しくブログを拝見させていただいております。
私も最近、人って、自分って、何のために生きてるのだろうか、と思い悩んでいた事があります。
ぼっちさんのブログを見ていると、どんな状況でも前を向いて歩いている、行動に移している。と感じて、私も一歩踏み出してみよう!と勇気づけられました。ありがとうございます(^^)
私事を含めた内容で申し訳ありませんが…
今この瞬間を生きている、ぼっちさん!影ながら応援していますー!
私も、フランスに住んでいたときに、日本人の知人から日記はあとから絶対宝物になるから残しておいた方が良いよって言われました。
1年間で、書いてない日の方が多いけど…帰国してもう2年半経つけど…まだ1回も読み返したことなくて。
でも初めて読み返してみようかなって思いました。
その時しか味わえない気持ちをもっともっと丁寧に感じて毎日毎瞬を思いっきり楽しもうって思いました!ありがとうございます♡
にしてもどの時間帯の空もすごくすごくすごく綺麗ですね!!!!!!
hiroさんコメントありがとうございます!!
おお、なんかそうやってみんな悩みながらも、歩いていってるんやなぁと思うと安心します!おれが異常にあれこれ考えすぎてるんかと思ってたんで!そうですね、不安と戦いながらも目線はいつも前を見ていたいですね。目標は、じいさんになっても明日のことを考えてワクワクしていることです!!
なおさんコメントありがとうございます!
おお、そうなんですね!絶対後で見返してから、得るものも多いはず。そんときの自分を思い返してみて、今よりも輝いてんなぁ…なんて思わないように全力で生きていたいです!
ポルトガルの空の色、ほんとに雲ひとつない天気が多くて、いちいち感動したり、心細くさせられたりします。太陽が沈んだ後の青白い空なんか、なんか宇宙の果てに放り投げられたような気分にさせられます。
これは生活の中の雑事や、仕事や私生活、
悲しい、うれしいといった感情、心配事など、
全ての事を考える必要が無い状態。
全ての事を考え終わって、脳みそがヒマになって、全てから解き放たれた自由な時間を持った時に浮かんでくる発想ですね。
私も昔、一瞬だけそういう時間を持てた事があります。
私は仲のいいじいちゃんたちと、短期集中で世界一周ブログを読んで、短期集中で2ちゃんねるで表現活動をやってたんですが、皆で体力を使い果たしたので、そろそろ世界一周カテゴリーから撤退しようと思ってます。いっつも短期集中なんです。
ぼっち君が世界一周を終わった後に、
働きながら時間をやりくりして、仕事の合間に
2週間とか1か月とか短期でバスキングの旅に出られるような、そんな仕事が見つかるように。
そして私も2ちゃんねらーから社会復帰して、
いつかぼっち君と同じ職場で働けるように、
おまじないをかけておきますね。それっ!!
「ジャンニガバンニ ケルベロス♪
パルミミミジャーノ ペスカトーレ♪
トマト食べて 発熱!!」
2ちゃんねらーさんコメントありがとうございます!
とりあえずいろいろお話してもらってありがたいんですが、最後のおまじないで全部ぶっとびました!笑
なるほど、たしかに目前になにか心配事や、やらなきゃならない仕事が差し迫っていたら、生きる意味なんて考える間もなく、生きていくことになるでしょう。
ある意味、贅沢な時間ですねぇ。先進国の、明日のパンに困ることもなく何もかも満たされ他暮らしを送る人ほど鬱になりやすかったりするのとも、似てますかね?そういう危険性があるとは知りながらも、答えの出ないことをもくもくと考えるのは好きなんで、こうして日記に書いて、いろんな人の意見を聞けたらなぁとおもいます!