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大渋滞の週末、夕暮れはそれでも美しかった話

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ぼっちシンガー
ぼっちシンガー

なんがでっきょんな。ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周や東京での音楽活動を終え、地元の香川にUターン移住。
なんでもないことどうでもいいことを鼻息荒く語る!

この間の夕方、商業施設の駐車場でジュースを飲んでたら、お母さんと手を引かれた女の子が目の前を横切った。

週末の商業施設はものすごい混みようで、駐車場を出る車が列をなして渋滞を作ってて。

お母さんは「なにこれすごい渋滞」とため息。きっと夕飯の支度でもあるのだろう、少しイライラした口調でこぼした。

でも、手を繋がれた女の子はそんなお母さんの視線のもっと先、暮れ行く空を眺めてて。

お母さんの心配事なんてよそに、「すごいとってもきれい!」とはしゃぐ。

つられておれも視線を上げると、夕方の高松の空、トワイライトに雲が反射して紫いろに色付いては、ゆっくりと夜に染まっていく瞬間だった。

時間がない、時間がないと頭を抱える僕らの横で、軽やかに歌うように少女は言った。

「絵の中にいるみたいだね!きれいだね!こんなきれいな空見れて、ラッキーだね!お母さん!」

なんか、はっとして、そしてその感性が、その目の前に広がる視界が、うらやましかった。

目の前のトラブルに嫌気がさしてはがんじがらめになる僕らに、

”生きていくことがつらいのは、君たちが辛い部分しか見れていないからだよ”

なんて教えてくれた気がしたんだ。

”世界はこんなにも美しいのに、どうして大人たちは悲しい部分しか見ようとしないのだろう!”

そんなことを訴えているようにも感じた。

自分も歳も歳だし、最近やっぱり子供っていいなって思う。

子どもがいたら、毎秒毎秒こんな純粋で美しい子供の目線で見る世界を、隣から覗けることが出来るんだろうか。

きっと、ずっと昔におれ達が忘れてしまった、なんか大切にしていた昔のおもちゃみたいな、ドキドキワクワクするような気持ちを、思い出させてくれるんだろうか。

だいぶ腑抜けた大人になり下がったおれ達でも、子供と一緒にそんな世界に戻ることが出来るのなら、さぞかし楽しいだろうな、なんて思う。

なんて、また結局自分の欲求のためだけに、子供に対する羨望の気持ちを向けてしまっている自分に少し嫌気もする。

もう一切を没愛できて、目に入る視界のすべてを、美しさと愛らしさのみで切り取ることが出来たなら、

どんなに幸せなのだろうか。

そんなことを考えたとある日でした。




そんなところです。


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