サッカー旅ついでに周辺をぶらぶら散策する話【豊田市・舞阪・浜松】
ナマステ！ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
好きな事を鼻息荒く語るだけのブログだよ！
サッカー日本代表のE1選手権、日本対韓国を見るために愛知県は豊田市にしゃしゃり出た俺氏。
いつものように一人で記念撮影をし、スタジアムビールを味わい、優雅なぼっち観戦を嗜んだ。
試合も宿敵韓国に3-0の完勝！！
https://gamoblog.com/2022/08/01/football-japan-korea-e1-repo...
完璧だ…完璧な休日だ…！！
これであと友達と人望と夢と希望と身長と、ちょっと港区タワマンにマンション買えるくらいの貯蓄と社会的ステータスがあれば、もうなにもいらないってくらいに完璧な休日だぜ…！！！
そんなで、ふらふらとほろよい気分でホテルに帰宅した低所得低身長ぼっちシンガーこと俺氏。
ファラオのごとく健やかなる眠りについたのであった。
この記事は、その次の日。
おじさんがサッカー旅ついでに周辺をぶらぶら散策する姿を記録しただけの、地獄のような記事となっている。
もくじ
愛知の名物といえば？
さて、翌朝。
爽やかな小鳥のさえずりに目をさましたおれは、とあることに気づいてしまった。
昨日愛知に来てからと言うものの、景気付けに韓国料理食べたり、夜はコンビニ弁当だったりで、
そういえばまったく名古屋っぽいもの(豊田市だけど)食べてないじゃないか！！
たとえば、香川にきてうどん屋に立ち寄らずに帰り際Twitterで
「なにもないつまらない場所だったなぁ！」
などとつぶやいている旅行者がいれば、瀬戸大橋の検問で即刻拿捕され、その場で釜茹での刑に処されるようにだ！
愛知までやってきてその土地の食べ物を食べずに帰るのは、大変失礼な行動ではなかろうかっ！！
しかし、時間は朝10時。11時ごろには新幹線が出る静岡県浜松へ向け出発せねばならない。
新豊田駅前には台湾ラーメンで有名な味仙(台湾だけど名古屋名物なのだ)があったが…
くっ…！そりゃまだOPEN前だよね…
えっ！？
ってか味仙って、「みせん」って読むの！？？「あじせん」じゃなかったんか！？？
おいおいまじかよ…ずっとあじせんって言ってたわはずかちぃぃぃ！！！
そんなで、数日前に職場の後輩たちに
「おれ今度名古屋いくからさ〜。名古屋にあじせんっていう美味しいラーメンの店があってさ。行こうと思ってて。あじせん知ってる？台湾ラーメンってのが有名なんだけど、一応名古屋名物なんだよね〜あじせん。名古屋行ったら是非食べてね、あじせん。」
と、日本全国のご当地グルメ知り尽くしてるおれカッコいい感だして語ってしまっていた事など思い出して苦しみ悶えながら、おれは朝の豊田市内をトボトボ歩いていた。
おおお！！！！日本代表バスがっ！！！
宿泊していたホテルから、選手たちがバスに乗り込むところに遭遇っ！！！！
最高の試合をありがとうっ！！！
君と偶然出会えたキセキ、噛み締めながら(オリコン18位)、ホテルのあたりをブラつくと、一軒のオシャレな喫茶店が。
む！そういえば、愛知県ではカフェのモーニングが超人気って、確かテレビで言ってたな。
コメダ珈琲に代表されるような大盛りメニューを出す店が多くて、名古屋民はみんな朝カフェするんだとか。
どれ、行ってみるか。
そんなで、現地の名物を食べて帰らないといけないとする義務感から何となく入った店だったが…
すごいよかった！！！
何かよくわからないままにコーヒーとモーニングに小倉餡をつけて頼んでみたんだが…
まずパンがうますぎるっ！！！
サクサクにトーストされたパンはバターの香りが凄まじい。
これはあれや。高級なホテルのやつや。牛一頭分のバターをふんだんに使った、貴婦人の朝食のあれやで。
これにゴロゴロの小倉あんをつけて食べるのが最高っ！！！！
そして卵。
自分でカラを割って食べるスタイル。
朝はこう言うシンプルなのがええな。
そしてヨーグルトがまた、これ自家製なんかな、とろっとろねばっねばで、トロロみたい。
一つ一つにかなり手が混んでて素晴らしいセットだ。
なんか噂に聞いていたほどボリュームがあるわけではないが、本当に美味しい。
このトーストがまじでもう、本当に美味しすぎてシェフごとテイクアウトしたいところである！
店内には近所のじいちゃんばあちゃんが次々に来店してくる。
みんな顔馴染みなのか、「あぁどうも〜！」「来週の花火は雨みたいだねぇ…」などと世間話をしている。
地域に愛されているお店なんだろう。
ゆで卵のからをカンカンと叩き割る音が店内に響き渡る。
独特な味のある、ローカル気分な朝。
素晴らしい気分である。
しかし、俺には一つ不安な点があった。
（これ、お会計どうなってんの…？）
注文時は、よそ者だとバレないように玄人っぽく(？)
「ホットコーヒーをモーニングで。」
などと頼んでしまったわけであるが…
メニューのどこをみても、モーニングセットの料金が書かれていないのだ！
コーヒーは550円、小倉あん追加60円とだけ書かれていたけど、このモーニングセット自体は一体いくらなんだ…！！
この質と雰囲気である、まさかセットで2000円くらい取られるんじゃ…
くっ！！クーリングオフだ！！一定期間なら、消費者には返品を求める権利があるんだぞ！食べたものは今すぐ返すから、違法な高額請求にNOをっ！！！
と被害妄想に囚われ、喉に手を突っ込んで嗚咽させながら、恐る恐る領収書を手に取ると…
あれ？
まさかの、コーヒーの値段と追加小倉あんの値段のみ…！？
なんで！？？
そう、ご存知の方もいたかもしれないが、なんと名古屋名物喫茶店モーニングは、
コーヒーの値段にモーニングセットが含まれていると言うのだ！！
まじっ！！！！安いっ！！！！！！
割とこの辺りでは普通のシステムらしく、みんな注文の際にはコーヒーだけ注文していた。(それでも当たり前にセットになって出てくる)
何と素晴らしいシステム。これは香川でも導入するべき。
朝コーヒー頼んだら無料で肉ぶっかけ大がついてくるサービスとかな。
香川のスタバのエリアマネージャーのみなさん、ぜひ検討して下さいね！
舞阪駅で降りて海を見に行く。
そんなで、地元を盛り上げる画期的な企画案を提案して悦に浸ったおれ。
名物を食べるというミッションもクリアしたことやし、そろそろ帰るか。
帰りは浜松まで在来線で向かい、浜松から小田原までを新幹線、そこからまた在来線で東京まで帰るという節約ルートを駆使する予定だ。
そうだな、最後に海でも見に行くか。
浜松へ向かう電車は太平洋沿いを通るっぽいので、どこかの海沿いの駅で降りてビーチ沿いのカフェでトロピカルサマーバケーションサワーでも飲みながら読書でもするとしよう。
そしてその様を、ビーチ沿いのヤシの木、太平洋と夕陽の写真とともにSNSに書き込んでは、
「人生に一冊の哲学書とチルを。QOLのコミットにはフレキシブルにアジェンダをコンセンサスとっていかないとね。」
と出来る男を演出してやろう。
ということで、意味はよく分かっていない言葉をクリシェにスキームしつつGooglemapを眺めてみると、
浜松の南西に広がる長い海岸線と、舞阪ビューといういかにもマイアミなビーチを発見！
舞阪駅という駅から徒歩２０分って感じか。いいね。
ふっ・・・おれくらいの旅慣れした男は、ネットで「ビーチ おすすめ 東海地方」と検索なんてしないからね。
海沿いのチルな街は、グーグルマップを見ただけで分かるからさ。
この、駅から海までの距離感、海岸線の地形、海に伸びる直線の道。
きっと駅から海に伸びるストリートにはサーフショップやハワイアンバーガーのお店が軒を連ね、BGMではジャックジョンソンが流れ、常夏を演出しているのだろう。
いいね。バイブス感じるね。東海岸って感じ。カリフォルニア感じるよ。
そんなで、
「カリフォルニアは西海岸では？」
「アメリカ行ったことも無いくせに語んな！」
などの批判の声をマンゴーツリーにベタートゥギャザーしつつ、おれはまったく下調べもせずに「舞阪駅」に降りてみた。
そして…
なんか想像と違った。
なんもないやんけっ！！！ （舞阪の人見てたらごめんなさい）
駅前にはコンビニの一つも無いような、完全なるローカルな街並み。
ストリート沿いのサーフショップもコナコーヒーを出すカフェもない。
ジャックジョンソンももちろん流れておらず、セミたちの大合唱がBPM250のツインペダルに真夏の太陽の爆音ディストーションが乗っかって、さながら夏の津山ハードコア祭りの様相であった。
そして…あちぃ…！
この日は最高気温36度の猛暑日、午後1時である。
予想していたのは海まで伸びる屋根付き遊歩道をレンタルセグウェイで爽やかに移動しつつ、途中のおしゃれなバーやアイスクリーム屋で一休みしながら…などと妄想していたが（楽観的妄想が激しい）
現実はこうだ。
建物の影も無い休憩するお店も無い中、 海までの2km、熱されたアスファルトの上を重たいリュックを背負ってひたすら進む…
修行か！！
おれ、ちょっと海見に行こうとしてただけやんな…なんでこんな熱い想いをせねばならんのだ…
くっ…過去のおれめ…急な思い付きでおれ（未来の）にこんなつらい修行をさせやがって！！
許さんぞ！！今すぐにでも相対性理論を宇宙ひもの原則に置き換えた時間的閉曲線の謎を解き明かしてタイムマシンを開発してやる！！そして過去に飛んであの日のおれを抹●してやるっ！！！
そんなで、執念を燃やしついにタイムトラベルを発明し世界を震撼させつつも、「手始めに過去に戻って当初の目的を敢行する」との言葉を最後に謎の消失を遂げた天才物理学者おれ氏、の設定で妄想を繰り広げ集中力を欠いたことで道に迷ったりしつつ進むこと30分。
おお…地図上だともうすぐ海が見えてくる…はず…
あれ？
海に伸びる一本道を歩いてきたわけだが、突き当たった目の前を横切るのは高速道路。
そう、地図を見るだけでは、海へ延びる一本道を歩いていけば海岸線に出るように見えたが、実際は海沿いの高速道路が横たわっていたのだ！
もちろん高速なので立ち入り禁止になっており、徒歩では海側に行けない・・・！！！
おれ氏絶望。
くそうあのクズヒモ低身長（過去のおれ）めっ！！！なにが
おれくらいの旅慣れした男は、海沿いのチルな街は、グーグルマップを見ただけで分かるからさ。
だクソキモオタっ！！！許さんぞっ！！
悪態をつきつつ、なぜか自らにブーメランしてくる言葉の刃に戸惑いつつ、おれは歩いた。
きっと…きっとどこかに歩道橋とかあるはずだ！！
と、さらにそこから高速沿いに海風を防ぐ松林を歩き、抜け道を探す事10分…
む？この歩道は？
高速道路側へ登っていく歩道を歩くと…
いや、怖っ！！！
そこには、高速道路の下をくぐるようなトンネル？歩道？が設置されており、
ここを通れば海側へ抜けられそうなのだが…
草木が生い茂り、中は落書きだらけ、奥は真っ暗…！！
怖すぎる！！
きっと中には数十組のギャングたちがたむろしていて、「ここを通りたいなら金を置いていけ！さもなくば…くっくっくっ…」と無理やり腕を掴まれ、おれの無垢で純白な体が野獣共にもてあそばれ…
いや、はたまた立ち入ったが最後、異世界に転生され、トンネルを抜けた先では魔王が世界を支配、
おれは名もなき戦士の息子として村はずれに生まれるも、幼少期から子供とは思えぬ魔法の腕前と特殊スキルを併せ持ち、神の子とあがめられてはエルフの血を引く銀髪の王女と鬼の末裔である戦闘型メイドとの間でゆれる恋心…
うぉぉぉぉぉいくしかねぇぇぇ！！！！
待っててねレムぅぅうっぅうｘ！！！！（レム押しキモオタの衝動）
トンネルの向こうには双子の戦闘型メイドも、爆裂魔法を愛する紅魔族の少女にも出会う事はなかったが、
そこには素晴らしい景色が広がっていた！！
階段を上がった瞬間見えたのは…
すげぇえっぇぇぇ！！！
爽快である！！水平線の向こうまで続く太平洋！！
人のいない海岸線は永遠のように広がっていて、雲と空、海のコントラストが最高！！
なんだか最果ての先に見た海って感じ！！
きっとロードムービーの最後は、こんな景色が似合う！！うぉぉぉ！！
夏の旅感をひしひしと、感じざるを得ませんっ！！！！！
・・・・よし。さて帰ろ。
ひとしきり景色に絶賛のコメントを描き残したおれは、海に入る事もなく、ちょっと写真を撮っただけでそそくさと来た道を引き返す。
だって暑すぎるんだよっ！！自販機すらないし！！もう限界！！のど乾きすぎて倒れちゃう！！
（まぁ適当に感動した風のコメントを残して、夏の旅感をひしひしと、感じざるを得ません！とか言っておけばトゲは立たないだろう。）
などとブログには書けないような心の声が漏れてしまうほどの暑さに 生命の危機すら感じながら、
おれは足早に舞浜ビーチを後にした。
まとめ
びやぁぁぁぁあうまいぁぁぁぁぁ！！！！！！
そんなこんなで、最後に新幹線の出る浜松駅で浜松餃子を食べて帰った。
豊田市の観光、などと言いながらどこも観光などせず、灼熱の田舎道を一人歩いただけの旅になってしまったが、最後のこのビールで全部吹き飛んだわ。
あの歩き旅も全部、このビールを楽しむためにあったのですね、神様…
サッカーついでに周辺を旅する「サッカー旅」は、普段なら絶対行かないような場所にも巡り合えて、とてもお勧めだ。
皆さんもぜひ、押しチームの応援がてら、真夏の田舎駅で海まで歩いてみてはいかが？
きっと皆さんも、「過去のおれ…許さんぞ…」と呪怨と憎悪に満ちた旅の世界に、引きずり込まれる事でしょう！！
そんなところです。
Tweets by gamoyou
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