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友達のドッペルゲンガーに出会った話【大学時代の夏のちょっと不思議な体験談】

2022年8月6日

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ぼっちシンガー
ぼっちシンガー

ナマステ!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
好きな事を鼻息荒く語るだけのブログだよ!

暑いなーー・・・最近は真夏日が続いていますね。

怪談…ってほど怖い話じゃないし、たいしたオチも無いけれど、

ふと思い出した昔話があったので、書いてみようと思う。

友達のドッペルゲンガーに出会ったお話である。




それは何年も前、大学2年の夏休みのこと。

僕は当時、地元の香川県を出て、大学がある岡山の田舎町で一人暮らしをしていた。

その日も今日みたいに、セミたちが大合唱する夏真っ盛りの暑い日。たしかお盆休みの時期だった。

バイトをしていた僕は、 お盆とは言え、地元には帰れずに下宿先で過ごしてた。

その日も昼からシフトが入ってて、真昼間のカンカン照りの太陽に嫌気がさしながら、家を出た時た時の事。

アパートの駐輪場に止めた原付にまたがる。

熱々に熱されたヘルメットを憂鬱になりながらかぶって、

(暑ィ…さて行くか…)

と原付のエンジンをかけようとした瞬間、手が止まった。

(あれ?Tくん?…)

僕がいる駐輪場は、アパートから道を挟んだ向かい側にあるので、アパート全体が見渡せるんだけれど。

ふと僕の部屋の方を見ると、2つとなりの部屋の扉の前で、男の子がこちらに背を向けて立ってた。

T君が住んでいる部屋の前だ。

高校時代の同級生で、偶然にも同じ大学に進学・アパートまで同じだったことで仲良くなった友人である。

いつものフットサル部のジャージズボンにTシャツ。ちょっとパーマをかけたぼさっとした髪型。

その後ろ姿はT君で間違いなかった。

ちょっと買い物にでも出てたのだろう、部屋に入るために、扉の前で鍵を探してるって感じだ。

しかし、どこか違和感があった。

今帰ってきたところなら、さっき駐輪場に向かってた時にすれ違っていたはずだ。

それに、T君は普段から「盗られるものなんてないから」とあまり部屋に鍵をかけないタイプだった。

いつもの彼なら、部屋の前で立ち止まることなく、すぐに扉を開けて部屋に入るのだけれど。

今日は珍しく鍵をかけてたのか?まぁそんな日もあるか…


…いや、違和感はもっと別の何か…


なんかひっかかるものを感じながら、ほんの数秒間だが、ドアの前につっ立ってる彼の後ろ姿をぼーっと眺めていた。

暑い。ヘルメットから滴り落ちる額の汗。それをぬぐった。

次の瞬間、彼の姿は消えてた。

あれ?部屋入るの早っ!

その時はそれくらいにしか思わず、さて行くか…と原付のエンジンをかけた。



その日の夜。

まじでしんどかった。

お盆休みど真ん中のバイト先は、異次元の混雑ぶりだった。

閉店時間まで残業させられて、夜、ふらふらになりながら原付にまたがる。

「明日もシフト入ってんのか…だりー…」

うんざりしながら家路につく途中、

「はぁ…どいつもこいつもお盆休みだって浮かれやがって…」

などと考えていて、あぁそうだ思い出した。

昼間、T君の後ろ姿を見た時に感じた、違和感の正体を。

そういや彼と夏休み前、最後に会った時に、こんなことを話していたのだ。

「今年のお盆に高校のメンバーで集まろうと思うんだけど、来る?」

「いや、おれは今年はバイトで香川帰れないわ~」

「まじか~残念。じゃお土産買って帰ったるわ!」

そうそう、そうなのだ。

T君はバイトもしていなかったので、夏休みはまるまる香川に帰るって言ってなかったっけ。



え…?じゃあ昼間の後ろ姿は…?



ふと、急に怖くなった。

よくあるじゃん。

ここにいるはずがない友人に不自然に出会って、おかしいな~なんて思ってたら、

後で「その時彼はすでに事故で他界していた」と知る、みたいな怖い話。

え?まさかね。大丈夫だよね。やっぱり用事が出来て地元帰れなかったとかそういうやつだよね。

あるはずもない最悪の事態をおおげさに妄想しながらも、

「ちゃんと生きてる…?」

なんてメールするのもおかしな話だし、本人に直接連絡するようなことはしなかった。(当時はLINEの普及前だったので、気軽にチャット出来るような時代ではなかったし)







今思えば馬鹿な妄想だったなって思う。

当時ハマってた怪談のYoutube動画の影響だ。そんなこと現実に起こるはずないじゃないか。(笑)

1週間後、8月の終わり。

部屋のチャイムが鳴ってドアを開けてみると、そこにはT君が立っていた。

よかった…彼はちゃんと生きていた…(笑)

当たり前の事ではあるが、すごいホッとしたのを覚えている(笑)

真っ黒に日焼けした彼は、地元のスーパーの袋を差し出してこう言った。

「久々~!今帰ってきたとこ!お土産のうどん買ってきたで~!」

「ちゃんと生きてた…よかった…」

「え、気持ち悪りぃよ!彼女か!たった1カ月地元帰ってただけやん!笑」







●「…え?お盆のあの日、一回帰ってきてなかった?」と聞くも、「本当に一ヵ月間ずっと地元にいた。後輩が同じジャージ着て訪ねてきてたとかじゃね?」というTくん。服装と言い、髪型と言い、その後ろ姿は明らかに彼だったのだが…真相は闇の中である。

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