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【香港旅行記その②】香港の昔ながらの漁村大澳(タイオー)に行ったり、ぼっちで夜の街を徘徊したりする話

2024年8月3日

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ぼっちシンガー
ぼっちシンガー

ネイホウ!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅などを経験し、現在は東京で音楽活動中。
旅と音楽、その他好きな事を鼻息荒く語るだけのブログだよ。

前回までのあらすじ。

40年ぶりに海外に行く両親を連れて、妻氏ようちゃんの故郷香港に到着した俺たち。

香港ドルを用意したバンクカードの暗証番号が使えない、などの早速のトラブルに見舞われつつも、

半世紀ぶりの海外にさっそく興奮した様子の両親を見て、

「ふっ…連れてきてやってよかったぜ…」と、おれは遠い目で自分に浸るのであった。

費用などはほとんど両親持ち・旅行スケジュールは全てようちゃん氏任せであることは隠しつつ、ブログで親孝行顔するぼっちシンガーに、

「このどヒモ!」「クズが!」

などの応援コメントが多数寄せられる中、おれたちは二日目の朝を迎えるのであった!!



香港2日目!!

朝イチで俺たちが立ち寄ったのは…お粥屋さん!

そう、中華圏では朝飯でお粥を食べる文化があるのだ。

昔オーストラリアで中華街に住んでた時に一回食べたんだがめちゃくちゃうまくて、ずっと食べたかったんだよなー!

ばあちゃんが扉の向こうで鍋をかき混ぜる、ローカル激渋な雰囲気の店がホテルのすぐそこにあったので、ピットイン!!


店内では、朝の出勤前のサラリーマン風の人たちが、無愛想にケータイのニュースを眺めながらおかゆをかきこんでる。

あー、なんかこの雰囲気、既視感あるなーと思ったら、あれだ。

地元香川の朝のうどん屋風景と一緒なのだ。

香川でもローカルな店は朝6時とかから店開けてて、出勤前のサラリーマン達が朝飯食っていく「朝うどん」って文化があるの。

香港にとってのおかゆ屋も、そういう日常に溶け込んだ場所なんだろうなー。

たのんで秒で、ドカッと不愛想に器に盛られたおかゆが出てくる。

どれ・・う、うままま!!!!

このダシ、さっぱり塩味、そしてピータンの奥深い味わい!チキンも入って意外に具沢さん!

よし、これをサラッと食べたら早速観光に…

ってあれ?なかなか…なかなか底が見えんぞ…

いや、このおかゆ、量多すぎぃぃぃぃ!!

香港人、朝からこの量食べるの!?????まじで小さめの炊飯器ぐらいのボールになみなみつがれてる!!

軽く朝飯のつもりが腹パァンなんだが!!

朝うどん文化と重ねて説明してみたが!これではまるで朝から綿谷のスペシャルぶっかけ大食べるようなもんやで…!

そんなで、香川県民以外には全く伝わらない比喩でおかゆをかきこみつつ。

これで一杯40香港ドル、約800円!!安…くはないけど、まぁこの量とうまさなら、日本でもこれくらいしてもおかしくないよね。

そう、恐れていた香港の物価事情なんだが、円安の状況考えても思ったほどは高くない。

昨日もコンビニでビール(200円)買ったりラーメン(800円)食べたりしたけど、値段日本とそんなに変わらなかったしな。

ボリュームと味がちゃんと値段に見合ってる感じするから、満足度も高い!悪くないぞ…うぷ…


ちなみにようちゃん氏が頼んでたのはチョウファンという生春巻きの皮をめちゃ分厚くして水餃子みたいにしたやつ。

この味噌やピーナッツバターソースをつけて食べるらしいが…うーん、おれはお粥の方が好きだ。

そんなで、朝から食べ過ぎながら向かうは、ランタウアイランド!!

昨日降り立った空港がある場所なんだけれど、ようちゃん氏曰く山と大仏と漁村があるらしい。

40分くらいバスに乗った後、ロープウェイにのり…

めちゃめちゃ高い山を急こう配で登っていく。
香港と中国を繋ぐ橋。香港人は建設を反対していたけれど2018年に開通。
急こう配の斜面を登っていくケーブルカー。景色を楽しむおれ氏(高所恐怖症)。

そして到着したテーマパーク風の大仏通りを進み、

天文学的階数の鬼階段を登れば…

「Do Not Tap(叩かないで)」に気づかず叩いてしまい、母親に叱られるおやじ。
くっ…おれの叱られ気質はこの親のDNAのせいか…

や、やっと到着…!!

大仏!!

ふむ、なんと巨大な大仏だ。

金比羅山のように険しい山を登り切った先に威風堂々と鎮座するお姿、

これさては2000年前の三国王朝時代に建てられた歴史的世界遺産だな。ありがたやありがたや…

ようちゃん
ようちゃん

全然ちゃうで。大仏は1989年にグランドニューオープンした大仏や。

えぇ!!おれと同い年やんけ!!!

なんとこの大仏、ランタオ島をなんとか観光名所にしたい当時の香港政府が、何もない山を切り開いてケーブルカーを通し建設しためちゃくちゃ最近出来たパワースポットらしいのだ…!

どおりで大仏までの道のりもテーマパークみたいに整備されてて、いかにもビジネスライk…観光地らしい賑わいを見せてたもんな…!

日本だと歴史や自然など、もともとそこにあった土台を目当てに観光客が集まり、ビジネスが生まれるわけだが、

今の香港は1842年のイギリス統治から始まった、200年ほどの歴史の浅い国(都市)である。

歴史がないなら作ってしまえ!っていう、いかにもビジネスの都市、香港人らしい考え方だなぁ。

そんなで、大仏をバックに家族写真でもとインド系のにいちゃんにお願いしたら、見事に大仏が見切れてる写真を撮られ、

「大仏の前で写真お願いしたら普通大仏入れるやん?」


という俺たちが思い描く普通は、70億人中の1億人、日本人だけが待つ普通の感覚なのかもしれない。私の普通はあなたの異常、異常に見える異国の誰かの普通を愛してこそ、真のグローバリズムなのかもしれないな…

などと考えながら同級生の大仏さまとさよなら。

雨がぱらついて来たのでここらでちいと一休み、と観光地通りから少し外れた広場にあった売店にふらり。

店先のパラソルの下、ガタガタの椅子に腰掛けて開けてもらう瓶のコーラ。

雨宿りしに来る警戒心ゼロのだらけきった野良犬、客そっちのけで大声で家族と話してる売店のおばちゃん、まとわりつく湿った空気、打ち付ける雨粒…

スコールとの境界線をただぼーっと眺める。

ああぁ!!これ!!最高に東南アジア!!最高にチル!!このお茶卵ってのもうまいし!

いやーやっぱね、香港は無理に観光地とか作らなくていいのよ。

こういうなんでもないローカルがめちゃくちゃ楽しい。地元に根付くこういう文化をただそのまま観光客に見せてくれたらええんや!

そんなで、父ちゃんがビールを飲むというのでおれも一杯付き合ってやりつつ(人のせいにして飲みたいだけ)、バスの時間になって次のスポットへ。

やってきたのは大澳(タイオー)フィッシャーズビレッジ


そう、日本語で言うと漁村的な!あれである!ようちゃん氏に漁村に行くと聞いた時は、またテーマパーク風観光地かと思ったんだけれど…

すごい!!!マジで昔ながらの漁村!!

海の上に浮くように高床式の家々が乱雑に連なる、圧倒的生活感!!

さっき、今の香港の歴史はイギリス統治が始まった200年前から、と書いたが、

もちろんそれ以前にもわずかながらここに暮らす人たちはいたわけで。

その昔、いにしえの時代の香港では、こういう小さな漁村が点々とするのどかな田舎景色が広がっていたらしい。

このタイオーという場所は、その頃の街の風景そのままに、現代的なアートやビジネスの観点も上手に取り入れながら観光地として発展してきた、数少ない『リアル・オールド香港』を感じられる場所なのである!!

ボートに乗っての遊覧船ツアーもある。

街中にはおしゃれな壁画アートや、食べ歩きしたくなるお店がたくさん。

このシュークリームの皮に砂糖まぶしたみたいなやつがおいしい!

しばらく街を歩いて、海辺のテラス席のこじゃれたカフェで一休み。

『アーユーフロームジャパン??』

と店員のおじさんに声をかけられる。



なんで分かったの?って聞くと、

『日本語しゃべってたからね。僕も一度京都に行ったことがあるんだ!』

とのこと。そして、よかったら見てみて、とタイオーの歴史みたいなのが書かれた写真集を見せてくれる。

この街の話をいろいろ聞いた。

『この漁村は500年以上前から存在する香港の生きた歴史なんだ。』

おじさんがほこらしげに語る。

『あの大仏は見に行った?あそこはただの観光地、歴史なんて全然ないからねwこっちを見に来るべきだよ!』

たしかに、と思ってしまった。

やはり、そこに暮らす人たちの生活感が漂ってくるような場所ってのはおもしろいんだよな~!いやぁ満足満足!

う、うまままぁぁぁぁぁ!!!!!!!

そんなで、ランタウアイランドの観光を終えたおれたちは1時間かけてティンハウ駅に帰還。

父ちゃん母ちゃんが「チキンを切ってご飯に乗せたやつ食べたい!」とリクエストが。

あーあのカオマンガイみたいなやつね。タイでよく食べたわ。

いやあれ系はどこで食べても一緒、日本でもタイ料理屋で食べれるでしょ…

とあまり乗り気ではなかったのだが…

びいぃやぁぁぁうまいぃぃいぃぃぃ!!!!

あれだ!カオマンガイは蒸し鶏なのに対して、こっちはローストチキンだわ!!

よく中華街でつるされてる鳥の丸焼きみたいなやつ、あれとチャーシューを切り分けて甘辛ソースで食べるの!!

え、うまっ!!!!

Ki’s Roasted Goosっていう、ようちゃん氏いわく香港ではどこにでもあるごく普通のチェーン店らしいのだが、まじでこの旅で一番うまかったかもしれん!!

ちなみに、チキンとチャーシューのやつは『叉雞飯』、チキンのみのやつは『油雞飯』って言うんだって!

え?なんて読むかって?

そ、それは、あの…な!!(広東語能力0点男)

とにかく、いろんなタイプのローストチキン、ローストポークから、自分の乗せたいお肉を選んで注文して、あとはがっつくスタイル!一緒についてくる野菜とスープも激うま…!!

いやぁーほんとおいしかった!ここはおれのお気にいり確定や!!

今度友達と香港いったら「俺の行きつけあるんだけれど」って案内しよ~。

その後、親はホテルへ早めの帰宅。

ようちゃん氏も地元民に大人気のホルモン量り売りのお店を物色。

あたりに漂う八角の香り、ゴム製品か!?みたいな謎のホルモン部位が乱雑に並べられている。

店のおやじと何やら交渉しながらいくつか購入するようちゃん氏。

ようちゃん
ようちゃん

ラッキー!おやじおまけしてくれたわ。
これを肴に香港レモンティーをクイっとやるのがうめぇんだよ…。

と、場末の飲んだくれのおっさんみたいな言葉を残し、ホテルに先に帰っていった。

一人街に取り残されたおれ…

まだ20時、寝るには早いし、ぼっち街歩きスタートや!!!

気になる香港の治安なんだけれど、犯罪発生件数などは日本と大差なく。

昨日も深夜に女の子が一人、歩きスマホで街を歩いてたし、そんなに警戒する必要はなさそう。

まぁ怪しい路地とか入らんかったら大丈夫やろ。

といいつつ、こういう怪しい階段を見ると、

「上には何があるんや!!??」

と上がってみたくなるものなのだ…!!

これが南米やアフリカなら秒で銃パァンやろけど…まぁ香港やし大丈夫やろ。

などと油断して怪しい場所に行ってみては、毎回トラブルに合うのがおれの旅セオリーであったが、

今回はマジでほんとに何もなかった…(ちょっと残念)

普通にその上もどこまでも高層マンションが連なってたわ。

香港、まじで治安は日本と大差ない感じだな。

汚ねぇ雑居ビルの路地裏から見えるビル群が、何とも香港。

きれいなビルやファッションストリートが立ち並ぶ場所でも、こういう路地一本入るとだいたい移民の若者たちがクスリキメてぶっ倒れてたり、注射器散らばってたり首のないハトの死骸が落ちてたりするんだけれど(全部イタリアでの実体験)、

香港ではおじさんが普通に犬の散歩させてたり、帰宅途中っぽいサラリーマンが歩いてたり、ちゃんと市民の通行路になってる。

いや、まぁ日本からしたら当たり前だし、一般道なのに歩けない道があるなんておかしいでしょ?って話なんだが、世界的にみると、『路地裏を一人で出歩ける国』って珍しいのよね。

お!!バーがあるやんけ!!一杯シバいていくか。

香港ではシェアNo1だという、BLUE GIRLってビールをいただく。

発祥はドイツ、それを香港企業が買収して、韓国に製造拠点を移行した会社のビールらしく、香港だとコンビニでもレストランでもどこでも置いてた。

ふっ…地元のビールで地元のバーで一杯…

これぞ余裕のある大人の玄人な旅の楽しみ方…

って一杯68ドル(1400円)!!?たっか…!!

大事に飲まないと…

そんなで、いつまでも余裕のある大人な旅人にはなれないままで、ビール一杯を舐めるようにちびちびやりながら。

地元のおやじたちが話す世間話をわからないなりに聞いたり、TVで流れるアーセナルの試合などを流し見したりしながら、香港2日目の夜は過ぎていくのであった…!

富安ゴール決めたぁぁぁぁ!!!!うおぉぉぉぉ日本の誇り!!スーパートミィィィィィ!!!!!




・・・・さて、そろそろ帰ろ。


そんなところです!

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