【東京⇄長野県白馬村】レンタカーで引っ越ししたら往復18時間かかった話。
ナマステ!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
日々の何でもない事を鼻息荒く語るブログです。
『冬は長野で過ごすから!』
同居する香港人彼女、ようちゃん氏から突然の別居宣言をされた俺氏。
低収入で休日も趣味のブログや音楽に浸るだけの体たらくな彼氏についに見切りをつけたのかと思いギャン泣きおしめ替えした俺であったが、幸いそういうわけではないらしく、
『冬から長野で働くことになった。これで低身長低所得で都合が悪くなるとすぐギャン泣きする体たらく彼氏ともサラバだ。』
という話であった。
ようちゃん氏の赴任先は長野県の山奥、白馬村という場所らしく、東京からレンタカーで荷物を運ぶ事になったのだが…
もくじ
白馬村、めちゃくちゃ遠い件。
俺、大都会四国出身だから知らなかったんだけれど、東京から長野って超遠いのね…。
四国民からしたら、東京も長野も東日本(たぶん)だし、ちょっとコンビニでも行こか、ぐらいのノリで行けるんだろうと勝手に想像してたのですが、
地図を見ると、ほぼほぼ東京から愛知県行くのと同じくらい離れてるやないか…!
さらに今回向かう白馬村は長野市からさらに山側に走った場所。ほぼ新潟である。
Googleナビの予測所要時間では高速使って5時間弱か…!
ふふふふ、こんなシチュエーション…燃えるぜ!!!
そう、何を隠そう俺氏は生粋のドライブ大好き男なのだ。
仕事終わりに四国から一晩かけて鎌倉まで行き、海を見てそのまま日帰り、みたいな旅も若い頃はよくやってたし、
その破天荒なドライブ旅を『ちょっと湘南の海の風が恋しくなってさ。』などと武勇伝的に語っては自意識過剰キモッ!と女の子に避けられたりと、
長距離運転に関しては全然苦に感じないタイプなのだ。
そんな俺にとって片道5時間の運転などビフォアブレックファースト。物足りないくらいだ。
そんなで、
『別に無理にレンタカーして行く必要なくね?荷物もそんなにないから送った方が早いし、交通費も電車の方が安いし…』
としぶるようちゃん氏を説得しつつ、無理やり一泊二日の長野レンタカーの旅を決行するのであった。
出発。
そんなで、東京・蒲田を朝10時に出発。
借りたのは普通車だけれど、向こうに家具家電は揃っているそうなので荷物は問題なく入った。
しかし、お気に入りのBLの漫画やグッズは置いて行くことになったようちゃん氏。
『くっ…!おげれつ田中先生…!ガルフ…!待っててください、必ず戻りますので…!』
※おげれつ田中先生…ようちゃん氏が崇拝するBL作家
※ガルフ …ようちゃん氏が熱狂するタイのBL俳優
BLグッズ達との別れを惜しみつつ、いざ出発。
都内から高速に乗ると高いので、東京と八王子の間くらいにある、府中市まで下道を使い、そこから高速に乗ることとした。
車内では、ようちゃん氏が最近ハマっているというSpotifyの「事故物件済みます芸人」のシリーズが延々と流されている。
ようちゃん氏は「事故物件」やら「●人事件」やらを研究するのが好きという、 20代女子とは思えない趣味を持っている。
二人で家でご飯を食べるときは大体YouTubeのシリアルキラーについての考察動画や事件ファイルを見させられているし、休日は大島てるで近隣の事故物件情報の収集に忙しい。
この日も楽しそうに事件事故について語っていただいた。
お話いただき光栄ではあるが、運転しているときに事故事故言うのはやめてほしいのだが…。
談合坂サービスエリアで休憩。
府中インターから高速に乗り、1時間。
談合坂(だんござか)というサービスエリアで休憩する事に。
ちょうどお昼時ということもあり、ラーメンを食べる事にした。
ホルモンが乗った甘辛い味のラーメン。
味はうまかったが、受付の店員さんの態度が悪く、トレーを戻せないくらいに返却口が溜まってしまっていても片付けをせず別の仕事に移る容量の悪さをテーブルから見ていて、ようちゃん氏が怒り出す。
『まったく…あんなに働けないヤツはだめだ!できないヤツはクビや!』
若くして職場の責任者の立場に立ったキャリアウーマンであるようちゃん氏。
出来ない人間に対してはとことん厳しいのだ。
ちなみにおれ氏もよく
『お前みたいなトロトロしたヤツは真っ先にクビや!お前の上司はどれだけ忍耐強いんや!』
と言われているので、なぜかカウンターの彼に強烈な仲間意識が芽生えたのは内緒だ。
突然の撮影会開始。
『もうちょっと横向いて!!窓開けて風で髪をなびかせてっ!!!』
高速から見える街、差し込む西日、秋の風…
趣味で自分の曲のミュージックビデオを作ったりするのが好きな俺氏、運転中の景色の良さに、急に動画を撮りたくなってきた。
助手席の彼女をカメラで撮りながら
『オ、オウフ!いいでござる!!西日に輝くショートカット!!透ける髪色!!ディフフ良いでござるよぉぉぉ!!!』
と興奮気味に動画を回す。
この寒空の下窓全開で撮影させられるようちゃん氏。
『さむい!キモい!もう無理!』
嫌がるようちゃん氏を尻目に満足感に浸る俺氏。
次のオリジナルソングのミュージックビデオで使おう、とホクホクした気持ちで撮影を終えるが、後ほど動画を確認して驚愕。
運転しながら感覚でカメラを向けていたため、天井しか映っていなかった。
な、なんということだ…。も、もう一回お願いします!!
絶景!諏訪湖サービスエリア!
高速に乗って3時間、遂に長野に入った我々。
飛騨と並んで『君の名は』の舞台になったとまことしやかに噂される湖、諏訪湖(すわこ)を眺めるサービスエリアで休憩だ。
河川法では天竜川水系の一部、つまり湖ではなく川であるって認識をされているそうで、大昔に八ヶ岳って山の噴火で川の水がせき止められて出来た巨大な水たまりなんだとか。
いや、それにしてはでかすぎやろ!!香川県まるまる一個入りそうなほどの大きさだ!!
ちなみにこの諏訪湖、武田信玄の秘密の水中墓地があると噂されていたり、凍った湖上にミステリーサークルが発見されたりと謎の多い土地。
そしてサービスエリアからはこの巨大湖を上から見下ろせるようになっており、かなりの絶景。
ミステリーハンターの皆さんは長野に行く際はぜひとも立ち寄ってほしい。
ついに白馬村へ。
安曇野というインターチェンジで降りて、そこから下道で白馬を目指す。
ここまですでに7時間が経過。すっかり日も暮れてしまい、しかも山道ではフロントガラスを打ち付ける豪雨!!
『す、すごい雨だ!!しかしおれはどんな状況でも運転を楽しめる男!!昔は四国から一晩かけて鎌倉まで…』
『それもう10万回聞いた。だまって集中して運転しろ。』
1時間半くらいで白馬駅まで到着。
しかしようちゃん氏の新しい職場兼住居は、ここからさらに山の方へ上った場所にある。
そして、山を登り始めるにつれ、雨はみぞれに変わり…
あれ?なんだか周囲の森が白いよ…?綿花畑かな??
え?屋根にもふわふわした白いものが…
こ、これは雪だ!!
11月だというのにもうすでに雪が積もっていやがる!!!
恐るべし雪国。四国県民のおれにとって、11月なんてまだギリギリ扇風機出てるくらいの季節なのだが…!!
スリップしないように慎重に運転しつつ…
遂に到着!!
そして東京出発から9時間半…ついにようちゃんの職場兼住居に到着。
まだ改装中の、スキー場に併設されたペンションであり、ようちゃん氏はここで新規立ち上げの仕事を行うらしい。
と言うか寒っ!!!!!!
先に引っ越してきていた同僚の方が出迎えてくれる。
キッチンに家具家電完備。食器も調味料も元々あったので、近くのスーパー(言うて車で20分)で買って来た食材で引っ越し祝いの鍋パーティーを開催。
ああああ暖房を入れても寒すぎる!!部屋の中でも寒いぞ!!!!
震えるおれ氏を横目に、さっそく『無職転生』を見ながらくつろぐようちゃん氏。
さすが、高校卒業と同時に母国を離れ世界を転々としながら生活しているだけあり、適応能力が高い…!!
優しさや強がりだけじゃ大事な人は守れない。
翌朝。
『辛くなったらいつでも東京に帰っておいで…ぐじゅ…でも、人生は全部経験、この長野の山奥での生活は…ぐすっ…必ず今後の人生の糧に
『あ、東京帰ったら私の冬服送ってね。』
『い、いまいい話の途中です…!!』
『はいはい、帰り居眠り運転せずに気を付けや。』
『任せてください、おれは昔四国から湘南の海風を浴びに…
『その話もう100万回目や。』
おれはようちゃん氏を置いて一人東京に向けて帰ることに。
ここから数カ月は遠距離という事になる。
思えば、5年前にシェアハウスで出会って付き合い始めてから、ずーっと同じ家で暮らしてきた我々である。
しばらくおれは一人暮らし、ようちゃんは見ず知らずの同僚たちとの山小屋共同生活が始まるわけである。
上手くやれるだろうか?寂しくなったりしないだろうか?
いろんな不安や心細さに心を痛めながら、一人車に乗り込んだ。
いつもはそっけなくて適当に俺をあしらうようちゃん氏であるが、珍しく道路まで見送りに来てくれて、手を振ってくれた。
その姿をサイドミラーで目に焼き付けながら、一人9時間の往路を行く。
カーステレオからはラッキーオールドサンの『ミッドナイトバス』という曲が鳴ってた。
大切な人を地元に残して深夜バスで都会に出ていく少女の歌。
詩の中に、こんなフレーズがある。
強がりや優しさだけじゃ大事な人は守れない。
ラッキーオールドサン/ミッドナイトバスより引用
いのちを燃やして転がる日々のあぶく
叱ってほしいだけ。流されないように
きっと生暖かいだけの同棲生活では得られない大切な経験を、ようちゃんはしていくんだ。
流されずに自分の人生を歩んでほしいし、おれも歩まなければならない。
永遠の別れでも、一生会えないわけでも何でもないのに、大袈裟にそんなことを考えながら、ちょっと切なくなりながら、山を下った。
空は昨日の大雨が嘘みたいにカラッと晴れていて気持ちが良かった。
弱虫を振り払うように大声で歌を歌いながら、東京を目指した。
帰りも9時間かかったが何とか無事帰宅。
なんだかセンチメンタルになってしまって、『昨日ようちゃんとみた諏訪湖だ…ぐすん…』などと感傷に浸りながら来た道をさかのぼった。
休み休み運転したので、帰りもしっかり9時間かかったがなんとか東京に無事帰宅。
一人だけの部屋に入ると、ようちゃんお気に入りのタイBL俳優、ガルフのぬいぐるみがなぜかみだらに服を脱がされてベットの上に置かれていた。
くっ…!春が来るまで、おれはこいつらと君の帰りを待っているよ、ようちゃん氏…!!
到着の連絡を入れると、ようちゃん氏は早速現地のスタッフと一緒に鍋を作って楽しんでいた。
慣れない雪国の生活だけれど、いろんなことを経験していい思い出を作ってほしいと思う。
そんなことを、一人寂しくカップラーメンを食べながら思った。
ロードムービーみたいでワクワクしたり、切なくなったり、感情が忙しい2日間のドライブ旅であった。
なんかこんな日々の事も忘れたくはないな、なんて思って、今日の事をブログ記事にしてみました。
いつかこんなこともあったな~なんて、じじいになって見かえしたいなと思います。
そんなところです。
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