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おれにカビが生える話

2019年8月1日

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今日の旅の一曲!The なつやすみバンドの “なつやすみ(終)”!
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ファロを出発した次の日。

山間の小さな集落の丘の上で目を覚ましたおれ。

朝の山の空気は身震いするほどに冷たかったんだけれど、太陽の日差しを浴びて深呼吸すると、自然と体の中にエネルギーが湧いてくる!

行くか!!

再び山間を歩きながら、10分に一回とかのペースで通り過ぎていく車たちに毎度毎度ピシリと親指を立てては、

「おいおい見ろよ!?野猿がヒッチハイクしてるぜ!!?こりゃ珍百景だろ!??」

とからかわれながら通り過ぎていく車たちを見ていたんだけれど、1時間ほど歩いた時、おばちゃんの運転する小さな車が止まってくれた!

「アルモドバーまでしか行か無いけど、いいかしら?」

「全然です!!!ありがとう!!」

今までヒッチハイクをしていても、防犯の観点からだろう、一度も女性1人が運転する車に乗せてもらう事はなかったんで、驚いた!

「私はドイツの出身で、ここの学校で英語や歴史を教えているのよ。この間、姪っ子が自転車でドイツからここまで二週間かけて来たの。その時、たくさんの人にお世話になったって言ってたわ。あなたを見てると、あの子が重なって見えたのよ!」

なんて言ってくれる。

道中、こないだのイギリスのEU脱退についての話題になった。(※この時超タイムリーだった)

彼女のようにインターナショナルな環境で仕事をしている立場からいうと、イギリスの若者にとって残念すぎる結果だ、オールドパーソンは保身に徹するのじゃなくて、若者の未来をもっと考えてあげるべきだ、と話していた。

渦中のヨーロッパで、熱のこもった生の意見を聴けて、深く考えさせられた。

その後も、ドイツ人らしい上手な英語で、この地域の色々な話を聞かせてくれたりした。

学校では歴史を教えているらしくて、すごく詳しく話をしてくれてたんだが…

…ほとんどおれは話しを聞けなかった…

みるみる顔色がブルーチーズのようになっていくおれ…

酔った…

「それでね、毎年夏にはその街で神様へのお祭りがあって…

あら!!大変あなた顔が真っ青でブルーチーズのような青カビも生えてるわよ!?」

「いえ…あの…ちょっと車酔いしちゃって…あとカビは三日間お風呂に入って無いから…」

イニシャルDのような急カーブの連続の山道に、ヒッチハイクで乗せてもらっているという緊張感、なにより、もともとちょっと揺すっただけで吐いてしまう事から、中学校の遠足の時に誰もとなりに座ってくれなかったおれ。

いかん…しかし、邪魔しておばちゃんを学校に遅刻させてしまってはいかん…

必死に笑顔を作りながら、山の向こうを眺め続けること30分、ついには山道を超え、その麓の町、アルモドバーに到着した頃には、おれはアバターのような顔色になってしまっていた。

小さな田舎町の中央で降ろしてもらい、優しかったおばちゃんに何度もお礼を言い、別れたおれ。

すぐさま近くの芝生に寝転がり、死人のように虚ろな目で空を見つめ続けたのであった…

1時間後!

どうにか顔色を、カッテージチーズほどには取り戻したおれ。

アルモドバーを散策してみるけれど、五分で一周するくらいの小さな町。

スーパーでフランクフルトと、パンを買って木陰で貪った。

お掃除のおじちゃんがやって来て、

えっ!?何でこんなところに旅行者アジアンのカッテージチーズがいるんだ!?

という、驚愕の顔でじっと見つめてくる。

ドイツやオーストリアでは、田舎町でこうして好奇の目を向けられても、おれが見返すと、サッと目をそらされていたけれど、ポルトガルではそれでも見つめてくる!

お互い目を合わせあって、インド映画ならここで確実にダンスが始まるような、変な間が生まれて笑いそうになる。

「今!歩きと!ヒッチハイクで!旅してるんだ!」

恋の予感ウギウギアイコンタクトに耐えかねて、大げさなジェスチャーで説明すると、

あぁ、うむ!

と、なにか納得したように唸る。

それから、にこりと微笑んで、大きなほうきで枯葉を掃除しだした。

「邪魔だよね?のくよ!」

とおれが荷物をまとめベンチから立ち上がろうとすると、

「いいんだいいんだ!休んでなさい!」

と、笑顔でそれを制止して、おれから離れた場所から枯葉を集めている。

おれが疲れてると思ってくれてるんだ。

優しいなぁ。

地図を見てみる。

おれはとりあえず、ガルフと呼ばれるこのエリアの中心地、”エボラ”という、なんかちょっと不謹慎な名前の都市を目指すことにしている。

名前はおどろおどろしいが、世界遺産にも登録されている古都らしく、観光地ならば人も多いだろう!

その方向へ向かうことを考えると、北に30キロくらい、カストロベルデという町がある。

よっしゃ!まずはこの町まで行ったるで!!

午後五時ごろ、勇んで出発!!


町からある程度離れ他場所まで歩いて、車を止められそうな側道のスペースを見つけたのでヒッチハイクを開始するんだが!!!

ビユゥゥゥゥーン!!!!

ひ、ひぇぇぇ!!!!

ただの国道なのに、ありえ無いスピードでぶっ飛ばしていく車たち!!

さっきまでの山道と打って変わって、どこまでも平野が続いていて、国道は永遠に伸びるような一直線。

どの車もものすごい速さで駆け抜けるだけで、おれのことなど眼中にもない様子だ…


歩くか…

ヒッチハイクを諦めたおれは、ひたすらの荒野を、とぼとぼと歩き出した。

強烈な西日を浴びながらのんびり進めば、小麦畑はざわざわと風に揺れ、牧場の牛たちが

「な、なんだぁこのカッテージチーズはぁぁ!!もぉぉぉ!!!」

と、驚いて逃げていく。

のどかだ…

二時間歩いて、太陽もようやく柔らかなだいだい色に変わってきたころ、やっと真ん中くらいまで来た。

それまでただただひたすらの草原だったところに、数軒の家が並ぶ集落が現れた。

ちょうど水が無くなりかけていたところだ!

バーとか無いかな…と思っていると、小さなバス停があって。

看板の下に、小学校の椅子みたいな簡単なやつが一つだけあって、茶色いチェックの帽子でおしゃれした白ひげのおじいさんが座ってる。

杖を両手で体の前に持って、バランスをとりながら、うとうと…うとうと…と上下に頭を揺らしている。

そのうち頭ががくん!と倒れかかって、ハッと目を覚まして、きりりとネクタイでも閉めるように姿勢を正すんだけど。

またうとうと…うとうと…

「すみません!水を入れたいんだけれど、ここにバーとかカフェとかありますか?」

おれの声に、またビクン!と姿勢をただしたじいちゃん。

「ふぁ…ふぁぁあ…バスかい?ここ!ここ!」

「あぁ、じゃなくて、ウォーター!アグア!アグア!」

ペットボトルを取り出して、事情を説明する。

あぁ!と理解してくれたようで、二個目の信号を右だよ!と教えてくれる。

集落を進む。

一軒一軒、大きな庭を持った田舎の家。

その庭の花に水をやったり、洗濯物を取り込んだりと外に出てきているおばあちゃん達が、揃って驚愕の眼差しを向ける。

目が合えば軽くほほ笑んで返して、気にせず進む。

奥のベンチではおばちゃん達が井戸端会議。

牧場での仕事終わりだろうか、タオルを首にかけたおっちゃんがガニ股で歩いて、ワラをたくさん積んだトラクタが大げさな音を立てて横を通り過ぎる。

なんか懐かしい、草と土の匂いがした。

たぶん町唯一のカフェ、そこで水をもらって、ビールを一杯飲んだ。

仕事終わりのオヤジや、家族連れやがそれぞれにワインやビールや、アイスクリームを買っていく。

お母さんにアイスクリームを買ってもらって手渡されて、小さな女の子が得意げにおれを見た。

なんだか、小さな頃の事なんか思い出す。

田舎の叔父さんの家に行いくと、よく近所の駄菓子屋に連れて行ってもらって、いろんなお菓子買ってもらってたなぁ。

なにもない村の唯一のお店だから、子供達にとっては駄菓子屋的な感覚でもあるんだろうな。

おれの圧倒的異物感は相変わらず感じるが、田舎の農家の人たちの、何気無い日常を覗けて嬉しい。

そこから20分ほどさらに少し歩いて、星の綺麗に見える草原のど真ん中にテントを張って、眠った。

時々、寝言だろうか?牛の、もおおお!なんて声が遠くから聞こえて、それ以外は風の音がするだけの、とても靜かな世界だった。

そんなところです。

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