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【テルアビブで空港までヒッチハイク/イスラエル】やって出来ないこともたまにある話

2020年2月20日

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今日の旅の一曲!Thee Michelle Gun Elephant の “I was walkin’ and sleepin’ “!
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終了

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………………..

イスラエルの祝日…

恐るべしである!!!

テルアビブ8日目!!!

この日はついに、イスラエルを離れる!

深夜の飛行機でイタリアに立つため、早めに空港に向かってのんびりする予定だったのだけど、朝、空港への行き方を宿のスタッフに訪ねた時のこと…

「電車が出てるけど…今日は祝日だから、電車はお休みだね!」

な、なに!!!??

なんと、イスラエルの祝日は、商店やレストランはもちろん、バスや電車の公共交通機関全てお休みになるらしい…

まさに街の機能がストップする日!

休日だからこそお店を開けよう!という考えの日本とは180度逆の世界だ…!

この日は金曜日で、毎週土曜日も全ておやすみになるので、この週末は丸2日、交通の便がないらしい。

ええぇ…急用で遠くの街へ行かないといけなくなった、車持ってない人とかどうすんやろ?

「寂しい寂しいー!!クルマナシ君が今そばにいてくれないとダメなの!!来て!!今すぐ来て!!」

とか言われたクルマナシ君、タクシーで何万も払って行くか、メンドクサイ子ちゃんと別れるか、それしかないやん…

まぁ、しっかり休むとこ休むのはええことやし、めんどくさいカップル達が破局するのにも特に抵抗はないが、今日ばかりはおれもちょー困る!!!

空港行けんやん!!

Googlemapで見てみると、街から空港まで、だいたい15キロ弱ぐらい距離がある!

タクシーを使うと、4、5000円すると言う。

「うーん、バスキング生活中で髪型がちんこの君には難しいよね…よかったらぼくのスクーターで乗せてってあげようか?」

と、宿でよくしてくれていた優男スタッフさんが言ってくれる。

彼もヒッチハイクとバスキングで二年前にヨーロッパを回ってたからと、いつも親身になってくれてた。

いやしかし、こういう逆境に出会うと逆に燃えるおれ!!

自力で行ってやる!!

ヒッチハイクだ!!!ヒッチハイクで空港まで行ってやるんだ!!

と、一人盛り上がったおれは、

「ありがとうブラザー!!しかしおれは孤独の旅人、風のように行くだけさ!君のことは忘れない!また会おう!」

「僕も明後日くらいまでは覚えてるよ!本当に気持ち悪い髪型だったなぁって。じゃ良い旅を!グッドラック!」

と熱くエアーハグを交わし、宿を飛び出した!!!

かなり余裕を取ったので、時刻は午前10時!

とりあえず、空港へ続く大きな道、ルート1まで出て、そこでヒッチハイクしようと企むおれ。

とぼとぼ歩き出す。

うむ!ここのところ毎日路上ライブのために、ビーチ沿いを行ったり来たりして徘徊していたので、体力がついたのか、重たいバックパックにギターを背負っていても、そんなに疲れないぞ!!

おれ体力ついたんかな!いやこれ、バックパックも重いけど、なんならもう一個くらい持てそうな勢い!可愛い女の子のリュックとかならあと5個は行ける。いやむしろ、可愛い女の子ごと背負っちゃえるわ!!イヤァァァ屈強な男!サスケ応募してみようかな!

などと調子に乗って無駄にスキップをしたり、月面宙返りしたりしながら余裕で進んでいたおれ。

1時間後…

あじぃ…

疲れた…

歩きだして1時間!

このブログの数少ない読者である、おれが痛い目にあうのを心待ちにする人達の期待通り、おれはいつものようにひどい目にあっていた。

遠い…一体なんキロあるんだ…もうだめだ、だれか…だれかおれをおんぶしてくれ…

うむ…

エジプトの砂漠でもイスラエル入国時も、いけるやろ!と思って長い距離を歩き出すんだけれど、結局いつもこうなんだ…

そうとはわかっていながら、毎回すぐ忘れて、また「まぁなんとかなるやろ」とか思って飛び出すんだよな…

あぁおれのバカ!

そんな自分の最初だけ楽観的な性格にうんざりしつつ、もう荷物も重いし玄界灘!津軽海峡花吹雪!と演歌調に適当なバス停にバックパックを置いたおれ。

白いビニールマットが捨てられていたのが目に付いたので、それをカットして…

できた!!

もう歩きたくないおれは、空港行きの車がつかまりやすいルート1には程遠い場所ではあるが、ヒッチハイクを開始だ!!

しかし!!

1時間くらい粘ったが全然捕まらん!

セルフタイマーで必死に看板を掲げる姿の写真など撮って、最初はご機嫌だったが、

だんだんと高くなる太陽と気温、見向きもされない状況に嫌気がさしてきた!

うぎゃぁだめだ!

やっぱり行こう!行くしかないわ、ルート1まで!

そんなで、重いバックパックにギターを背負い、人でなしの読者の皆さんの好奇の視線を空の向こうに感じながら、一本道をさらに歩くこと1時間!

「ルート1に出たぞ!!よっしゃ…

ブブーーーー!!!!!!

びゅぅぅぅん!!!!!!!!

「ひ!ひぇぇ!!!」

なんか、時速300キロくらいの猛スピードで駆け抜ける車、そして歩道はティーバッグのように細い!!というかない!!

え!!

これ、高速道路やん!!!

そう、どうやらルート1はハイウェイで、歩行者は入れないような感じなのだ!
料金所とかゲートとか全くなかったから、普通に入り込んでしまったじゃねぇか!!

いや危ない。こんなところでヒッチハイクなんてしてたらシャレんならん。たぶん掲げた右腕持ってかれるわ。びゆぅぅぅん!と引き裂かれて、右腕だけ空港に運ばれて、右腕だけでローマまでたどり着いて、一人(一本)で観光におしゃれ女子大生とのディナーにとイタリアを優雅に楽しんで…

残されたおれはここで永遠とヒッチハイク…

このやろぉぉぉミギー!!!!許さん!そんな抜け駆けみたいなことは許さんぞ!飛行機のお金を払っているのはおれなのに!!なんで右腕だけ!お前みたいなやつは!!こうしてやる!!おら!!おら!!

そして、裏切り者を体罰で懲らしめたおれは、痛む右腕を抑えながら、「殴ったおれだって痛いんだよ!!分かるか!?」と説教を垂れながら、そこからさらに歩いて、インターチェンジまでやってきた!

よっしゃ!インターチェンジでこれから高速に乗ろうとする奴らを一網打尽だ!!

おれは血だらけの右腕を高らかに掲げる!!

が!!

全然!!

全然止まらん!!!

もうだめだーと思ったそのとき!!

ブルルン!

「空港行きますか?」

えぇー!!!!!!

驚いた!夫婦の乗った一台の乗用車が泊まってくれたんだけれど、ドライバーのお父さんが、日本語を話すじゃないか!!

「空港です!え!日本話すんですか!?」

「ちょっとだけ。日本にちょっと、いたから。私 空港は行きません。 でも、ここはヒッチハイク捕まらない。 スペース 小さい。 ベタープレイスでよかったら、乗せていきましょうか?」

「本当ですか!?ありがとう!!!」

優しい!

買い物帰りのおっちゃん。日本人っぽい男が困ってるのを見て、声をかけてくれたらしい。

進行方向とは反対なのだが、わざわざ車を走らせてくれる…

ありがてぇ…!

ん?なんかこの景色見覚えが…

ほんま優しいわぁぁ。

ん、この道歩いた道だな…?

いやぁほんまに助かる…

ブルルン!

「つきました!ここの方がベターでしょう!」

「あ、ありがどう…涙」

チクショォォォ!!!!!!!!!!

この道、さっきおれがヒッチハイクしてた場所じゃねぇか!!!!!!!涙涙涙

せっかくの優しさを踏みにじるような事は出来んかった…ありがとうと、1時間歩いてきた道を逆戻りして車を降りたおれ…涙

「ではグッドラック!」

いい事したー!!とホクホクした表情の彼を涙目で見送って、ポツリ残されたおれ。

まぁ、彼が言うならここがいい場所なんだろう!信じてやってみようじゃないか!!

と、気を取り直してもう一度チャレンジしてみたが…

待てど暮らせど車は止まらず!というかまず、どこも休みやから車自体走ってねぇぇぇぇ!!!!うぎゃぁぁ!!!

時刻は午後3時。

お店も祝日で全部休みのため、ご飯も食べてなくて、お腹が豪快にドラミングする。

このまま止まらずに夜になるくらいなら…

地図を見てみる。

今、ちょうど空港まで、3分の1の距離まで来てる。

あと2、3時間くらい歩けばつきそうだな…

おれはリュックを背負った!

もう歩こう!そっちのが確実だ!

地図をみると、高速道路とは別に細~い一般道が、空港へ向けて伸びていた。

その道をひたすら歩けば、空港まで着く!

サンサンと照りつける太陽、でもしばらくバックパックを背負わず、ヒッチハイクしてただけなので、体の重みは少し取れてた!

えぇ!!なんか未舗装の道…しかし、地図上はここなんだよな…

恐る恐る歩を進める!

どうやら、ここは農道かなんかのようだ。昔畑だったのだろうか、変なトゲトゲの背の高い雑草が茂る道沿いに、あぜの跡がみえる。

時々ワニの子供のようにでかいトカゲが岩の上で気持ちよさそうに日光浴をしてて、キミドリのおおきなインコが群れをなして飛ぶ。

空はびっくりするくらい青くて、高い!

iPodにつないだイヤホンからは、pillowsのMy foot が流れてる!

バスドラの音に合わせて、乾いた土を蹴る!

汗がじとり流れては、すごい速さで乾いていく!

うー!!きついけど、この空気感、たまらなく心地いい!!!悪くないぞ!行ってやる!行ってやるぞ!!!

途中、死体でも落ちてそうな水路跡をくぐり、

休憩した木陰に、梅干しみたいな木の実を見つけ、

かじってみると、中はみずみずしくて意外に甘くておいしかったり…

しながら、再び田舎道を突き進もうとした時!

ん?なんか向こう側へはフェンスで囲まれていて、通れない!

まじかよ!地図上は道は続いてるんだが、行き止まり!?

ここが行けないのなら、長い距離を迂回しないと行けない!

ええい!これぐらいのフェンス、乗り越えてやれ!!とよじ登ろうとしたとき、注意書きのプレートが目に付いた。

ん?どういう意味なんや?

“trespassers will be prosecuted “??

trespasserは、敷居を超える人物は~みたいな感じか。

そして、prosectuteを調べても意味は出なくて、予測変換のprosecturをクリックして、

おれは顔面ディープブルーに………!!!

prosectur … 死体解剖者…

えええぇぇぇぇ!!!!!!!!!

解剖!!解剖されるの!??この線を越えたら!!!?ひ、ひぇぇぇえ!!!!

半泣きである!!

それは、見た目にはただの雑草の伸びきった空き地…。

しかしきっと中では、イスラエル軍の軍事用遺伝子組み換え生物の研究なとが極秘に行われているのであろう、恐ろしい文句とともにフェンスで閉ざされてあった…!!

恐ろしいぃぃ!!!!シャレにならん!!!

心臓バクバクでいちもくさんに逃げ出したおれは、おとなしく道を迂回し、ひたすら歩く…!!

ちくしょう…もう何キロ歩いてるっていうんだ!足がスティックのようだ…毛深いし…もう一体なんだってんだ…!

伸びる一本道をただただ歩き続け、一時間ほど!!

ついに左側に巨大な空港の敷地が見えてきた!!!

おおおついに!と地図で確認するんだが…!なんてことだ!

目の前に空港はあるのに、その周りはヒマラヤほどの高さのフェンスでガチガチに警備されていて、唯一通じる道までは、このまま空港沿いにさらに3キロほど歩かねばならない!!

どんだけでけぇんだよ、この空港…

本当に、本当にすぐそこに空港はあるってのに、なんで入れねぇんだよ…

落胆でさらに重く感じるバッグとギターを気合いで担ぎあげ、また歩き出す…

太陽がかなり傾いてきて、西の山にかかるようになってきた。

少し冷えてきた風が、焦燥感を加速させる。

暗くなるまでにたどり着けるだろうか…??

途方もなく感じる距離に、急にタイムリミットまで設けられたような気分になって、不安に押しつぶされそうになる。

道沿いには、たまにちょいちょいガソリンスタンドがあって、コンビニみたいなのも併設されてるんだけれど、どこも祝日でクローズしてしまっている。

ぐるるるる…

腹減ったなぁ…

空港で、チョコ買って、早く食べたいなぁ…

でももうちょっとなんだ!もうあと一踏ん張りさえすれば!!チョコ買って、クッションの椅子に腰掛けて、フリーWi-Fiつないで!!

がんばれおれ!やってやるんだ!一歩踏み出すごとに、ゴールは近づいてるんだ!!

と、おれは自分自信に、負けないでーもー少しーと、歌いながら、さらにトボトボと、歩いて、歩いて、歩いた!!!

さらに40分後!!!

泣きそう…

お分かり頂けるだろうか、この恐怖の視覚トリックを…

Googleの地図上では、今、おれが立っている道と、下の幹線道が交わっているよう見えていたのだ!

しかし!!!!

この幹線道こそが、空港へ入られる唯一の入り口ということになるんやけど…

どういうことや!!高架でクロスしてるだけで、降りられねぇ!!

っていうか、これ高速道路だからどっちみち人歩けねぇぇぇぇ!!!

嘘やろ…

朝から今まで約8時間、歩き続けたのはなんだったのだ…

おれは今日の苦悩の日々を思って無意味な時間を過ごした事を、時は大後悔時代したあと、決めた。

悔しいけど…タクシーしかねぇよ…

結局それかい!なんで高い金払ってタクシーのるのに、無駄にあんなにしんどい思いして…

と悔しさで泣きそうになったが、もう辺りは薄暗くなってきている。たどり着けなかったら元も子もないので、青汁の300倍ぐらいの苦汁の決断である…

車通りもほとんどない、そのローカルの一本道でぽつり佇む外国人、その奇妙な光景が幸いしてか。

買い物帰りのおばちゃんが、奇獣にでも遭遇したかのようなシリアスな表情で止まってくれて、わざわざ進行方向からズレて、タクシーの捕まえられる幹線道のあたりまで乗せてってくれた!

そこから30分、タクシーを捕まえるのにも苦労したおれ。タクシー自体、休日でほとんど走ってなかったり、走っててもお客が乗ってたり。まぁ子の交通状態である。大忙しだわな。

やっと、休日価格で旅行者の足元見るの大好き~な雰囲気のおやじのタクシーが捕まり、普通に空港まで行ったとさ…

やっぱり、空港へは高速道路しか繋がっていないようで、車で入るのにも料金が発生するみたいだから、どっちにしろヒッチハイクで空港まで乗せてもらうってのは難しかっただろうな。

はぁ、人生にやってできない事なんてねぇ!なんて思うんだが、まぁ、たまにはこういう不可能な事もあるんだな。

それも旅か。

“不可能な事を知る"って事も、きっと旅なんだよな。

とか自分に言い聞かす。

着いたぁぁ!これが夢にまで見た、ベングリオン空港っ!!!!

気になるタクシーの料金は…

しめて4500円…驚愕!もう驚愕です!15分くらいしか走ってねぇのに…

疲れた体でロビーの椅子に倒れこんで、いろいろ考える。

イスラエル、最後にとんでもない惨敗感を味合わされたが、一ヶ月間、思い返すと最高な思い出が出来たなぁ。

入国早々、今日みたいに休日で両替屋も全部閉まってて。

そうなりゃお金ゼロから生き延びてやる!って無我夢中でヒッチハイクで街まで行って、路上して!

あんなに、生き延びるために行動する事って、なかなかない。

先進国育ちのおれの人生では無かったかもしれん。

何もわからない中東の危険なイメージのある国で、超不安ななか歌って、歌い終えると1000円分入ってて!

感動で、たまらなかったなぁ…

そっから、パレスチナにも行って、この国、エリアにおける人びとのリアルを垣間見れた。

お互いの国の、人びとの優しさに触れて、争い合う事の無意味さ、虚無感をハンパなく感じて、戦争反対だなんて、洒落クセェ事言ってんじゃねぇよって思ってたけど、願わずにはいられんかったなぁ。

最後のテルアビブの夕日と地中海、それに絡む歌声とギター。

マジで音楽で旅しててよかったなぁって、胸を熱くする光景だった。

入国前は、軍事国家で、すごくギチギチな雰囲気の危ない国、ってイメージは少なからず持ってた。

でも、180度変わった。

人びとは、あんなにも優しいし、路上ライブしようと野宿しようと、警官らに止められた事なんて一度も無かった。

音楽を愛してくれて、その音楽愛に、おれ、生かされたもん。

考えられねぇよ、入国時に全くのゼロだったおれの財布の中には今、5万円分のイスラエルシュケルが入ってる。

毎日声を枯らして、足ちぎれるくらいリズム踏んで、この夢みたいな事が叶うのは誰かのおかげじゃないぜ?なんて、イヤホンからpillowsは歌ってくれるが。


それでも、生かされてんなぁ、って、心から思う。

本当にありがとう。

イスラエル、パレスチナ。

大好きな国がまた、できました。

そんなところです。

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