スポンサーリンク

ダナンだなんてと社長にコーヒーおごってもらった話

2019年8月1日

スポンサーリンク

ダナンは思ったより都会で、横浜の夜景とゴールドコーストの海岸沿いの街の風景を足して10で割ったぐらいの街だった。そう、高松ぐらいだ。

ベトナムに来て、ろくにギター弾けてないので、今日こそは路上ライブしてやるぞと意気込んで来たのだけれど、
ここでもどれだけレンタルサイクルで街を駆け回っても、人が歩いている場所がどこにもない!!!!

なんでベトナムだけこんなに難しいんだ!??

ふと眺めた街の地図で気づいた。

ベトナム、街の公共交通機関がほとんど発達してないのだ。

鉄道は長距離用のみ、街をいくバスも本数がほとんどないため、市民の足はもっぱらバイク。

そのためどれだけ店の並ぶ商店街でも、バイクで店の前まで乗り付けるだけなので、街を歩く人がいない→路上ライブする場所がないのだ、、、

こんな綺麗な夜景の見える広場。

それでもこの閑散具合である。

そして俺は決断した!

もう明日にはホーチミンまで行っちゃおう!!

ホーチミンほどの都会なら、必ずどこかに場所はあるはず!

もうこのまま歌わない日が続いてしまうと、頭狂ってしまいそうだ!(病気)

そんな路上ライブ不適合都市ダナンでしたが、いい出会いもあった。

今回、友達が欲しくて日本人に人気!みたいなホテルに泊まればベトナムのおしゃれな小物とヘルシーランチに魅せられてやってきた女子大生グループと仲良くなれるはずだ!と意気揚々と日本人宿として有名なEENAホテルという所にチェックインした。

しかし今はオフシーズンらしく、女子大生、女子高生、若手OLの海外研修グループはおろか、宿泊客は俺以外おらず、結局旅友はできなかったのだけれど、ホテルのオーナーが声をかけてくれた。

「一緒に朝のコーヒーでもどうですか?」

流暢に日本語を話すファンさん、日本に3年住んだあと、今はホテルと機械設計の会社を経営しながら、日本人の奥さんとダナンに住んでいる。

日本に住んでいた時の経験から、日本でポピュラーなのにベトナムにまだ浸透していないビジネス、という観点から今の会社以外にも事業を拡大したいと話していた。

次に考えているのは漫画喫茶と、フォトスタジオだという。

ビジネス以外にも、日本人大学生ボランティアのベトナム学校支援の仲介など、ボランティア活動にも関わっていて、毎日忙しいらしい。

これまでの人生で何度かトップに立って生きている人達と、こうして話をさせてもらう機会があったけれど、彼らは絶対に今の現状に不満を漏らしたり、昔は良かった、なんてマイナスな話をしない。

常に、次はこうしたい、これをやってみたい、という未来の話ししかしないから、聞いていて本当に話に吸い込まれる。

責任を負いながらも生きたいように生きている分、本当に人生楽しいんだろうな。

奥さんと二人で暮らす家にもお邪魔させてもらった。

奥さんが昔日本で美術の先生をしていて、今も毎晩地元の子供達に絵を教える絵画教室を開いているらしい。

家の壁にはジブリやワンピースのキャラ達が一面に描かれていて、遊び心いっぱいだ。

奥さんはいつも、「好きなことはなんでも精一杯やらなきゃね」とファンさんに言うらしい。

素敵だなぁ。

アグレッシブな生き方に刺激をもらった。

今、ぼんやりと日本に帰ったら、今のボランティア路上ライブの延長で、世界の子供達にギターを送るチャリティライブとして、東京で歌っていきたいなとか考えているんだけれど、それをファンさんに話したら、

「一人では難しいことでも何人か集まれば楽しみながらやれる、ネットや張り紙なんかでメンバー募集してみて、何人かでやったら?」

とアドバイスをくれた。

やりたい事で破裂しそうな頭を抱えて、毎日生きてやるのだ!
いい出会いでした!

そして、ダナンから24時間のバスの旅、ベトナム一の大都市、ホーチミンへ向けてバスは走り出す!!

今まで、こういうツーリストバスには欧米人とか旅行者がたくさんのっていたけれど、今回のバスはなぜかホイアンという街で他の欧米人はみんな降りていき、俺以外100%ベトナム人、しかもほとんどが中高年女性。

バスの運転手も外人たちが降りて、邪魔者がいなくなったとばかりに、テンポよくジョークを言って、おばちゃん達は大爆笑!

なんだ俺は「綾小路きみまろ・中高年のための爆笑バスツアー」に間違えて紛れ込んでしまったんじゃないのか!??

おれは1人なにを言っているのか理解できず窓の外を見つめている。

あぁ、ここ4日間中3日間を深夜バスの座席で過ごす事になる。
もう下手なベッドよりこっちの方がしっくりくるわ。

バスの中で、「横道世之介」という本を読んでいる。

舞台は数十年前。主人公が大学に進学して東京での一人暮らしを始めるストーリーなんだけれど、初めての東京で戸惑いながらサークルや恋にてんやわんやする姿が、自分の大学時代を思い出させる。

偶然選んだ本だけど、ストーリーのなかで世之介が、当時混乱が続いていたベトナムからのボート難民の赤ちゃんを海で保護するという場面がある。

そのあとバブル崩壊以前の日本を描いた大学時代から、舞台は現在にとび、仕事仲間のOLと話をする場面で、「今流行りのベトナム旅行に行かない?」などと話をしている場面がある。

遠い国の様変わりようと、日本人の無頓着さを表現したおもしろい書き方だなぁとかおもいながら、その舞台で偶然この本を読んでいる自分が不思議に思えてくる。

ちょいちょい電子書籍で本を買って、長い移動の時に読むんだけれど、不思議なもんで、そこで出てくる国がよく、今自分がいる国だってことがある。

前にタイで、「海の向こうで戦争が始まる」って本を読んだ時にも、描かれてるのがタイのビーチだった。(はっきりとタイだとは書いてなかったけど、登場する「この国名産のビール」の銘柄から)

素敵な偶然だ。

バスの中では暇なので、本も読み飽きたら、いろいろ次にやりたいことなんかをもこもこ妄想したりする。

とりあえず、ホーチミン、カンボジアと渡ってタイに戻る予定だけれど、それまでにやりたい事が二つある。社長に習ってここに書き記しておこう。

一つは地元の漁師さんの漁を体験したい!
とにかく魚を見るのが好きなので、南国での漁を見てみたいのだ。いくらかお金を払って、船に乗せてくれたりしないだろうか?と企んでいる。

もう一つは、地元の小学校か、孤児院か訪問してみたい。
これはフィリピンで出会った男、マサが世界中の孤児院に通いながら子供達に遊びや勉強を教えてて、単純に俺もやってみたいなと思ったのだ。

ボランティアなんて誰それたもんではなくて、単に音楽の楽しさを教えたい、とか、言葉の通じない子供にも音楽を通してなにか伝えられるのか試したい、という完全な俺のエゴなんだけども。
もし邪魔にならないようなら、ギターに合わせて簡単な英会話の先生なんて出来たら、結構楽しんでもらえるんじゃなかろうか。

あ、あとカンボジアで、W杯予選の日本対カンボジア見たいなーーー!!!チケット日本側の席は完売みたいだけれど、なんとかならんかね??

うーん!いろいろ考えてワクワクする時間が好きだ!!
今しかできない事をやっていこう!!
振り返るのはその後だ!

そんなところです