類は友を呼ぶ。ペナン島で。
マレーシア、ペナン島二日目。
昨日、マレーシア人の友達、アフェンディは、バスの謎の大ディレイでなんと予定時間を6時間もオーバーして午前1時半に宿に到着。
レセプションもクローズしてしまって、彼が来た時鍵を開けるために僕が入口で待機しないといけなかったのでもう大方、不慮のバス事故で帰らぬ人に…ということで僕の頭の中で処理して寝ようとしていた時に、玄関のチャイムが鳴った。
そして朝今日こそは路上ライブしてやるぞ!と意気込んで起床!
とその前に、ペナン島のことを何も知らないペナン島処女のアフェンディに、昨日5時間付近を歩き回ったおれが近場の名所を案内することに。
壁画見たり、カンカンや廃材を使ったドラムでバスキングで世界を回っている親父に出会ったり。
途中、キレイなモスクがあって、結構おごそかな感じだったけどアフェンディ曰く、他宗教の人達でも全然入って良いよとの事だったので、見学。
ムスリムのアフェンディに、モスクでの参拝のいろはを教えてもらう事に。
まず、大きな風呂場みたいなところで手足、口、顔、そして耳を3回づつ洗う。
そして、メッカの方向を指した窪みに向かって、どれだけ神を愛しているかを示す意味でのお祈りを二回捧げる。
なんか仏教とも似てるなと思った。
いつもは1日5回のメッカへのお祈りも一切しなければ、酒も豚も大好物!というエセムスリムのアフェンディだけれど、僕がモスクに興味を持ったのが嬉しかったのか、モスクの構造の話やコーランの話など、事細かに鼻息荒くしてくれた。
でも結構ベラベラ喋ってモスクを出る時に、「ちなみにモスクの中は一応私語厳禁だから!みんなが神への祈りにフォーカスできないからね!」とか後から言うのやめてくれ!どおりでさっきから他の参拝者が怪訝な目で見てくると思ったら!
そのあと、いつものように暑さにバテたアフェンディを部屋において、僕はそそくさと路上ライブの場所を探しに。
壁画アート作品がたくさんある小道なら人通りも多いし、行けるんちゃうか!?と思い歩いていると、道端に風呂敷を広げてお手製アクセサリーを売っている人を発見。
横で路上ライブしていい?と聞くと、
「もちろん!ってもおれも今日初めてペナンに来たからよく分からんけど、たぶんここなら何も言われないよ!」
とのこと!
彼の名前はアジャ。マレーシア人だけれど、ちょっと前までスペインにいたりと、自家製アクセサリーを道端で売りながら旅をしているそう。
お互いバスキングするのは一番場所探しが大変だよなーとか話しながら、ギターを取り出して歌わせてもらった。
人通りは他の町に比べると少ないけど、ぽちぽち立ち止まって、1リンギ、2リンギとか入れてくれる。
車道のない石畳の小道で歌うのは、一曲一曲歌うごとに小さな路地にその曲の色を塗っているようで、心地よかった。
歌っていると、カップルが立ち止まって、僕らに話しかけてきた。
彼の方はチリ人のロドリゴ、彼女はルーマニア人の、、名前忘れた!
ロドリゴが肩から小さなチャランゴという楽器を下げてて、なんか弾いてよ!と言うとウクレレとマンドリンの合わさったような民族風の音を奏でながら、スペイン語の歌を歌ってくれた。
今度はこの小道がまるでバルセロナかどっか遠くの町の道に見えてきて、すごく良かった。
彼女の方もジャンベを叩くらしくて、2人で音楽しながらタイから来たらしい。
うーん、世界中でいろんな人がいろんな生き方してて、楽しい!
そんな中でも生まれはバラバラのおれたちが、ペナンの路上で、バスキング×旅というキーワードだけで出会うって、おもしろー!
とか思った、素敵なペナンの街角でした。
夜になって、長い昼寝をしてすっかり元気になったアフェンディが、近くにナイトマーケットやっている場所があるから行こうぜと誘ってくれた。
ホテルマンにバスの番号を聞いて、言われた通りのやつに乗り込んだんだけども、いつまでたってもナイトマーケットに到着しない。
他の乗客に聞いてみると、
「その場所ならあと40分はかかるぜ!?」
おれら「なに!!!!??」
そう、どうやらペナンのナイトマーケットは、近場の一つと、めちゃめちゃ遠くの山の中に佇む村が開催している町おこし的なやつの二つあるらしくて、ホテルマンに教えられたのはその秘境の方だったみたい!
その後、ぐねぐねと山道を荒い運転で駆け抜けるバスに酔いながら、なんとか到着したはいいものの、気持ち悪くて飯を軽く食べただけですぐ帰る事に。
帰りのバス停に向かって歩き出した時にはもう10時過ぎ。
こんな山奥で、バスの最終逃しちゃったなんて時にはもう泣くしかない。不安な気持ちを繕い合うように、ただのマッサージ屋さんとセクシーマッサージ屋さんの見分け方について語りながらバス停へ急いでいると、
あと50メートル、という時になんとバスがやって来た!
「うわ!バス来た!!急げアフェンディ!今走れば余裕で間に合う!」
しかしなぜか立ち止まるアフェンディ。
「言っただろ?僕は急ぐ旅が好きじゃないのさ。」
おもむろに親指を立ててヒッチハイクのポーズをとるアフェンディ。
「バス停じゃない場所でも、これでバスは止まってくれるのさ。これ、マレーシアでは常識だよ。
(キラッと僕の方を振り返る)」
プウォーン、シャー。(そして僕らの横を軽快なスピードで通り過ぎていくバス。)
「………………..。」
この表情である。
結局その一時間後、本当の最終であろうバスを捕まえて、なんとか帰路につくことが出来た僕たちでした。
そんなところです。
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