【アランボールビーチ/ゴア/インド】さよならゴアと、これでハッピーエンドな話
さよならゴア!
首都デリーまで29時間の鉄道旅、12時の電車に乗るために、ちょっと早起きをして朝ごはんを食べる。
みんなも昨日の夜遅かったのに付き合ってくれる。最後のチャイ賭け大富豪!!
最後で結局負けたけどな!!!
宿に戻って支度をして、高台にたつコテージから海を眺める。
あぁついにみんなとも離れ離れか。
ハンピから、新婚旅行世界一周中のモモさんとショウコさんと旅をしてきた。
盗難事件やおれの発熱などなどいろんなトラブルを経験しながらたどり着いたアンジュナビーチで3日。
大学生世界一周中のサボテン系男子、シュウヘイ君も仲間に加わり、北のアランボルビーチでさらに4日間、海の見える高台の格安コテージで過ごした。
昼間は仲良くなったマスターの食堂でチャイを飲みながらトランプをしたり、
夜になると、ろうそくの明かりが照らす浜辺の小さなレストランでカレーとビールで乾杯しながら、いろんなことを話したな。
見上げれば澄んだ夜空に流れ星が流れてたんだ。ちょうどふたご座流星群かなんかだって。
ゴアを去る前の日、最後にインド洋に沈む最高の夕日を見たくて、みんなで海を一望できる丘に登った。
丸みを帯びてどこまでも広がる大海原に浮かぶ太陽は、聞きなれた名前の太陽という星であることを忘れさせる、どこか異質な惑星のような不思議な美しさがあった。
この海の向こうにはアフリカがある。
まだ見ぬ大陸へ想いを馳せての胸の高鳴りと、目視の限界を超えたその途方も無い遠さに愕然とさせられる。
みんなでグレイのプロモごっこをしてひとしきり笑って、なんかやっぱり歌いたくなって持ってきたギターを取り出す。
どうしても、みんなに歌いたい歌があった。
大好きなandymoriのハッピーエンドという歌。
“僕らのこの日々を誰かに分かってもらおうなんて思わないけど
本当にまっすぐに歩くなら、あのカーブでみんなとも離れ離れ。
雨が降れば鍵をかけていいよ。
誰にも知られないまま終わりになっても。
それでハッピーエンドなんだ、ハッピーエンドなのさ。
どうせどこにもいけないなら、ずっとここにいてもいいんだよ?"
ずっと昔から、誰かとの別れのたびに歌ってきた歌。
ここにとどまることだって僕らには自由だけれど、それでも自分の信じる道をまっすぐ歩こう。
何も怖がること無いさ、それで君がどうしようもなくなったって、君の選んだ道こそがハッピーエンドなんだ。
そう歌い聞かせてくれる、最高に優しくて、最高に厳しい、大好きな歌だ。
みんなが、真剣に歌を聴いてくれてて、風の音と波の音だけが静かなギターサウンドに絡んできて気持ちいい。
いつもなら、気遣って静かにしてもらっててなんか申し訳ない~!なんて思っちゃうんだけれど、この三人にはなにか気遣いなんて気になら無いナチュラルな関係があってうれしい。
最後の曲で、しょうこさんに歌ってもらって、個人的にゴアでの思い出の曲になっているチャラのスワローテイルバタフライをやった。
しょうこさんの透き通る声にへたなハモりを乗せながら、おれはうわの空で別れを思っていたのです。
声があんまり出なかったーと後悔してたしょうこさん。
いいんだ、音楽を楽しんで、それが素敵な思い出になる。
なんて最高な旅なんだろう。
陽のくれた丘を下って、コテージにもどった。
ベランダに置かれた皮の剥がれた椅子に座って、どんどんと暗くなる空と、遠くのビーチレストランに灯されているろうそくの灯り達を眺めてた。
自然とみんな集まってきて、暗くなった海を見下ろしながら色々話した。
シュウヘイ君に、「ゆーきさんはなんでギター始めたんすか?」と聞かれて、過去のトラウマの事と、闇を抱えて生きてた事、それから救ってくれたのが音楽だった、という話をした。
それを聞いたみんなも、過去の忘れられ無い辛かった時期の話や、心の傷について、教えてくれた。
おれもそうだけれど、普通そんな辛い思い出の話なんて、完全に気を許した人にしかでき無いから、最後にそういう、弱さも全部見せ合うことができて、嬉しかった。
みんな、それぞれ辛い想いや苦しみを味わいながら生きてきてるんだな。
自分が人よりもつらいだとかしんどいだとか、自慢してる暇があったら前向こうぜ。
そう言って、あの日の自分の肩をポンと叩いてやりたくなった。
そんなところでゴア最後の夜は更けていった。
バスステーションを目指すためにバイクタクシーを捕まえる。
バイタクの通りまで、みんなが見送りに来てくれた。
素敵な音楽ありがとう!
応援してます!
たくさん声をかけてもらって、ハグして手を振って、さようなら。
いやいや、みんなだったからこそ、あんな素敵な時間が俺たちの間に流れていたんだ。こちらこそありがとうございます!
また会おう!!
無事鉄道駅へ向かうローカルバスをゲットできて、1人アランボルビーチを去る。
砂埃舞うガタガタの道路を走りだすバス。
ふと、首元のネックレスを触ってみる。
別れ際、しょうこさんが得意のマクラメでネックレスを作ってプレゼントしてくれたのだ。
多分、昨日の夜みんなベッドに入った後、寝る時間をおしんで作ってくれてたんだろうなぁと思うと、感動した。
器用に編み込まれた1ルピー硬貨のネックレス。
格差社会の激しいインド、アラビア数字も読め無い人のためにってことだと思うけど、親指を立てて"1″を表した手のイラストが描かれている。
素敵だ!
まるで、グッドラック!と、言われているみたい。
ありがとう、ずっと大事にしよう!
そんなところです!!
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