南房総半島をドライブ旅したらサイン入りマグネット落とした話


なんがでっきょんな。ぼっちシンガーです。
香川県発、路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
旅や音楽、香港人妻氏との日常について語るブログだよ!
南の果て、世界の果て、宇宙の果て…
人はなぜ、果てを目指すのか。
ダーウィンの説く進化論的を用いて言えば、それは生存圏の拡張につながる生存本能と言えよう。
未踏の地にこそ資源と繁栄の可能性が眠っているのだ。
哲学的には、それは自己同一性の探求。
「今ここにいる自分」が、本当に「ここ」にいていいのかを確かめたくなる本能、
果てとはすなわち「限界」であり、人は自らの限界を知ることでしか自由にはなれないというパラドクスをはらんでいる。
では、おれ的には?そう、それはこのように説明がつく。
おれがこの世の果て、房総半島の果てを目指すのは、妻氏に絶対服従な飼い犬的思想が関係している。

おい!今すぐタイムズ予約しろ!
房総半島最南端のホテルが一泊ビュッフェ温泉付きで一万円以下やからいくぞ!
は、はい!かしこまりましたディスティニー!

夫の意思では抗えない「妻氏の命令」という重すぎる使命、そして宿がすでに確保されたという既成事実。
これを運命と言わずしてなんという…!
──人はなぜ、旅に出るのか。
それは、妻氏がすでにホテルを予約しているからである!!!
もくじ
房総半島をカマタマーレのステッカー貼って駆けぬける!

「11時着!」
そう告げる妻氏からのLINE。おれは11時ちょうどに千葉駅前のタイムズでヤリスを予約したのだ。
完璧である。完全勝利、スタートは順調といったところか・・・
……と思ってたら、直前に届くメッセージッ!!
「いや成田空港11時着やぞあほか!」
くっ!!なんたる誤算っ!!これも旅の定め…!!
到着時間は13時を過ぎるとのことで予約時間を変更し、千葉駅前のマックで宇宙理論について考えたりしながら時間をつぶすこと二時間…
暗黒物質・暗黒エネルギーについて超ひも理論とループ量子重力論をもとにWIMP、アクシオンなどの仮説から見事人類史上初めてその正体の解読に成功したころ、ついにようちゃん氏到着っ!!!

よし、いけーーーー!!!!
まってくださいようちゃんさん!!ちゃんと貼らないと!


これで安心だっ!!!!
サッカーサポーターが公道を走る際に着用が義務付けられている「乗っとります」ステッカーもちゃんと張って…!!!
ついに出発っ!!房総半島を南へ下る!!!!!
館山へ向かうヤリスの雄姿は、まるで讃岐の敗戦を振り切るかのような勢いだった!!風よ!海よ!この車こそが香川の魂ッ!!
くっ!!前半戦終えてJ3最下位だとっ!!!?今に見てろよ上のやつら!!後半戦ブイブイ追い上げてがたがた言わせたるからなっ!!きぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!


途中の市原SAで腹ごしらえ。
選んだのは、何の変哲もないラーメンとチャーハンのセットであるが、これがまぁ、めっちゃ普通やのになぜかうまい…!!
サービスエリアで食べるラーメンがなぜかうまいこの現象、次回の国際味覚心理学会で正式に発表せねばなるまい・・・!!
そんなで、食後館内をうろうろしていると、目に飛び込んできたのは——

あれは……ソーセージのアニキ!!?
ケチャップを頭からかけられながら、不敵に笑うその姿。
間違いない。テキサスの酒場でギャングの抗争に巻き込まれて行方不明になってた兄貴じゃないか!!
おれは目を細めてこうつぶやいた。
「……無事だったか」
アニキの無言の祝福を受けたおれ達は、その数分後、再び走り出すっ!!
気づいたらおれはなんとなく夏だった。海の見える館山のホテルで。
車は、山道を越え、海岸線をなぞり、ついに辿り着いた——
館山シティ!!!

ようちゃん氏の予約した海の見えるホテルに到着!
すぐさま大浴場で汗を流す!
その後夕方、海沿いの涼風に誘われて、ふらっと外へ。
ふと見上げた空、聞こえる波音、少し湿気を帯びた風──
突如、脳内切り裂く田淵ひさ子のジャズマスターが聴こえてくる…
透明になっていく夕景の中、俺の中の向井秀徳が桃色作戦でアツレキまくってる…
そうか…これはきっと…
気づいたらおれはなんとなく夏だった。



「ふっ…今年も始まったようだな…」
頭上の雲はまだ白く、水平線がぼんやりとにじんでいた。
この世に“季節のスイッチ”があるとすれば、それは脳内でナンバーガールが流れた瞬間なのである。



そしてやってきたのが・・・
バイキングじゃああああああああ!!!!!
セルフで注げる生中!ワンタッチで麦芽と泡のハーモニーがジョッキに再臨!
ごくりと飲み込めば脳内響き渡るファンファーレッ!!
そこにブリの尾頭付き、ホタテ、サザエの浜焼き…
こ、ここは楽園か!!?ユートピアか・・!??いや、館山だっ!!
正直一万円以下で温泉付きでバイキングのこの豪華さは予想してなかった!!
館山南海荘、やりおるな…!!!!
バイキングのあとはひとり夜の散歩。
妻氏と夜の海をお散歩したかったのだが、

腹いっぱいで動きたくない。寝る。勝手にいってこい。
と言われ部屋を追い出されたのである。
真っ暗な夜の太平洋をバックに、近くの灯台まで歩いてみる。
該当の灯りさえなくて、スマホのライトを頼りに歩くこの感覚。田舎では普通だけれど、都会に住んでからは久しく体験してなかったなぁ。
近くの岩に腰かけて、寄せては返す波の音を聞いてみる。灯台からはまっすぐなライトが、遠くずっと向こうアメリカの方角を刺している。
こうして漆黒の世界の中で一人埋もれていると、いろんなことを考える。

さっきは、バイキング会場の窓から見えたきれいな月。
妻氏が「めちゃきれい!今すぐ部屋からカメラ取ってこい!ええ写真が取れるぞ」と言っていたのに、「あとで外出ますし、そのときでいいんです。」って思って行かんかった。
しかしいま、その月は雲に隠れてどこに見えない。
そう、いつだっておれは「あとでええやろ」で失敗するのだ。
「パッとピッとやれ!」が口癖でやりたいと決めたらすぐ行動できる妻氏に、おれはいつも憧れていたりする。
あのとき月の写真を撮らなかったことみたいに、人生には「あとで」と言ってるうちに消えてしまう景色があるのかもしれない。
「今」感じたことは、「今」やらねばなぁ…
なんとなく、今後の自分の人生のことなどを考えたりする。
いつまでもちゅうぶらりんでその場しのぎな、腐敗していくだけのたんぱく質のままではならないのだ。
いつもそうやって、焦燥感に追いかけられては、人生の終焉までもう折り返し地点。
生きるとは何なのか、暗黒の太平洋に心を飲み込まれながら、しばし考えてみたりした。

森とバタァとコクワガタ

翌朝!!旅先でのおれの日課である一人朝活で海沿いを散歩。
ようちゃん氏は旅先では爆睡しチェックアウトぎりぎりまで起きてこない。
逆に俺は旅先では朝早くに目が覚めてしまうので、人がいない早朝の知らない街を歩くのが好きなのだ。
おなじように宿の浴衣を着たじいさんがひとり、海岸線で海を眺めながらたばこをふかしていた。
「兄ちゃんもかい?」
そんなふうに目線で合図されたような気持になる。
ふっ…じじい!ドープな一日の始まりにこぶしを合わせれば鳴り響くブレイクビート!言葉よりもノイズ、拳よりもリズム!
フォートグリーンの公園で、スプレー缶の音が夜を裂き、ウィリアムズブリッジの壁には俺たちのタグがまだ残ってる!
拳で語る友情、スニーカーの擦れで刻むリスペクト!!ブルックリンの夜は明け、クラウンハイツで失ったブロスの名前も、ターンテーブルの上に甦る!!
じじい!!いい一日を!!とヒュージなハグで再会を祝い、そして別れた。
ってところまで妄想しながら海沿いを普通に歩いて帰った。

部屋の戻ると妻氏がやっと起きていて、ケータイで付近の見どころをまとめて今日の旅路ルートを作成していた。
地元のカフェでモーニング⇒
岩の上に建てられたお寺⇒
森林浴と旧日本陸軍の要塞見学⇒
さかなクンの道の駅⇒
高速で帰る。
こんなスケジュールである

お前はこのルート通り忠実に正確に運転すればええんや。
さぁ、行けーーーー!!!!
は、はいっ!!


そんなで、AI自動運転が普及すれば真っ先に存在価値を奪われる系夫のおれは、戦々恐々と走り出す!!
まず向かったのは、地元民に絶大な支持を誇る喫茶店「なかぱん」。
モーニングの厚切りトーストをかじると、口の中がバターの洪水で溺れかけた。
ふわっふわのパン、カリッとした耳…!!!!
何このジューシーさ、まるで小麦で出来た果実…!!俺は悟った。朝の空腹は暴力だ…!!

そのあとは、妻氏の提案で「崖観音」こと大福寺へ。
案内板によると、これは養老年間(717年)に建立された由緒正しき観音堂で、江戸時代には火災に遭いつつも、奇跡的に再建され続け、今なお立ち続けているとのこと。
崖の岩肌にへばりつくようにそびえる観音堂、「こんなん、どうやって建てたんや!!」と絶句したるで…!!
そして「しかしな。人間は昔から、こんな事できっこないってことに挑戦したくなるものなんや。おれも昔は路上ライブで稼ぎながら世界を旅するなんてできっこないと思っていたが…」などと、昔の話に花を咲かせては自分語りを鼻息あらくブログにしたためてイキったるで…!!!
などと、ブログには書けないいやらしい魂胆などをたくらみながら意気込んで坂を上ると…
まさかの落石で立ち入り禁止!!!

そんなわけで近くの別の神社も参拝!
たどり着いたのは、安房神社。
ここ、ただの神社じゃない──
産業創造・技術革新・ものづくり全般の総本山、天太玉命(あめのふとだまのみこと)を祀る場所なのであるっ!!


そう、まさにもの作りの神様!クリエイターの聖地ってわけである!!

フッ…まさに天才クリエイターおれ氏にうってつけの神社だ…!!
粛々とお参りしないと!!
木漏れ日がざわめき、鳥居がオーラを放つ。
天照大神の命を受けた神官中の神官、忌部氏の祖神、天太玉命…
クリエイティブの源泉ここにあり!

だれがクリエイターや?
お前は飯食ってうんこクリエイトしとるだけやろ?
び、びぇぇぇぇぇぇん!!!!!



その後、俺たちは山奥にいた。
目的は、旧日本陸軍の砲台跡である!
Googleマップでそれらしい位置を見つけ、ナビに登録。
――が、毎回案内されるのはなぜか謎の森の中にぽつんと建つリゾートホテルの駐車場なのだ。
「…まさか、この歴史遺産、もう壊されてホテルになっていて、しかしその怨念が人々をこの地にナビを通して導いているのか…!?」
そんな不安が脳裏をよぎる。が、地図が示すポイントは、ホテルの駐車場よりもさらに奥の山の中。
周囲を見渡すと、一本の細い山道が!
看板には「車両通行禁止!」の文字――これはつまり、徒歩でしか行けない山道の先に遺構が眠っているということか……!
近くの公園に車を停め、おそるおそるその山道へ!!
すると隣を歩くようちゃん氏が言う。

おい!蜘蛛の巣多すぎるわ!お前先行け!
くっ…なんてこった……
全身蜘蛛の巣まみれで、ねちょねちょ粘着質陰キャおじさん爆誕!!
「それはもともとや。気にすんな」などと妻氏に励まされながら、進む、進む、ひたすらに。
――そして突如、茂みの奥に、コンクリートの塊が姿を現した。



こ、これだ……!!
何の案内板も説明書きもない、ただのコンクリートのトンネル。
だが、明らかに他とは違う異質な存在感を放っていた…!!
入口に立つだけで、夏だというのに妙に空気が冷たい。
ボウウ…ボウウ…と風がトンネル内を共鳴しながら吹き抜けていく。
まるで巨大な弦楽器の中に立っているみたいな、音が生き物のように頭を揺らす感覚。
しかもその静けさ。蝉の声さえ遠ざかるような沈黙の空間。
あまりにも不思議な空気感に、おれ氏は思わず言葉を失う。
安っぽく言うと千と千尋の世界みたいな、子どもの頃、夏休みに知らずに踏み入ってしまった裏山の奥の神社跡みたいな、なんか昔の記憶の片隅にあった、この世とあの世の境目みたいな。
不思議なノスタルジックと冒険心と、ほんのちょっとの不気味さを感じる。
長い時間を経て森とひっそりと同化しながらも、中はいたってきれいで、まるで今もこのトンネルに兵隊さんが暮らしては監視を続けているようでもあった。



クワガタもいた!!!!!!!!!!コクワガタや!!!!

こっちのめすはなんだ!!??

このきのこは食べれるのかっ!??


キモ!!!!!!持って帰ったら●す!!!!
そんなで、道中見つける虫やキノコに大盛り上がりしながら(一人で)
無事下山したのであった!!!!



大漁じゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!
館山の道の駅「渚の駅たてやま」はさかなクンの展示や小さな無料水族館みたいになってて、まじですごかった!!!めちゃでかい水槽もあって、これほんまに無料で入ってええの!!?って感じ!!
さかなクンの描いた大量のイラストで近海の魚が紹介されてて、めちゃくちゃ気合入ってたなー…!!
ここでお土産もばっちり買って、あとは帰るだけや!!!さらば館山っ!!!!

千葉に到着して悲劇発覚…
そんなで、高速を飛ばし2時間。千葉市に帰還しタイムズレンタカーを返却!
ふぅ…今日も安全運転で事故なく返却できた。
これもしっかりとカマタマーレ讃岐ステッカーを張っていた効果である…
ん!??
最後にステッカーを回収しようとして、驚愕!!
出発時に貼っていたNo30[竹内彬]サイン入りユニフォームマグネットが…!!?

え…!???うそ…!!?どこにも…
ないっ!!!!どっかで落したっ!!!!!!

う、うそだろっ!!!アキラさぁぁぁぁぁぁぁぁん"ん"っ!!!!!!!!!!!!
くっ…!!俺たちの無事故で安全なドライブの代償に、あきらさんが体を張ってディフェンスしてくれたってことかっ!!!?
キャプテンッ"!!!!いままでお世話になりました"ぁぁぁぁあx"!!!!!!!
そんなところです。
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