「ぼっちざろっく」のASIAN KUNG-FU GENERATIONタイアップはこじらせアングラ文学おじさんたちに刺さりすぎる話。
やっはろー!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅などを経験し、現在は東京で音楽活動中。
旅と音楽、その他好きな事を鼻息荒く語るだけのブログだよ。
2022年秋。
とあるアニメのスタートにより、当ブログ「ぼっちシンガー世界を周った後」は、甚大な被害を受けていた。
ブロガー界隈にとって検索順位とは好きなラブコメアニメのリアタイ観戦の次くらいに大事なのはみんな周知の事実だよね。(超重要って事)
ぼっちのぼっちによるぼっちのための旅と音楽をテーマに長年書き綴ってきたこのブログ、
これまで、「ぼっち ロック」と検索するとGoogleで154番目くらいには表示されていたのだが、突如…
いくら検索表示かけても、出てくるのはぼざろ、ぼざろ、ぼざろぉぉぉぉっぉぉぉ!!!!
許さんぞぼっち・ざ・ろっく!!おれが血と汗と涙を流しながら長年かけて積み上げてきた検索順位を、
一夜にして塗り替えやがってぇぇぇえぇ!!!!
もくじ
許すまじ「ぼっち・ざ・ろっく」、のはずが…
そんなで、突如Google検索ランキング154位から圏外に追いやられてしまった当ブログ。
怒りと悲しみに打ち震えながらCloverWorksに「タイトルを変えなさい!」とクレームを入れようとするも、
(いや、しかしCloverWorksさんは「冴えカノ」、「着せ恋」、「青ブタ」など名作ラブコメアニメを多数輩出する素晴らしいアニメスタジオ…キモオタの名において、アニメーターの皆さんの創作活動を邪魔するようなことは出来ないっ!!)
と謎の正義感で泣き寝入り。
しかし、優しい読者の皆様からの
「まず検索ランキング154位なら最初からだれ一人見てないから心配すんなwww」
「というかぼっちシンガーってだれだよwwwもともと誰も知らねぇよwww」
などの励ましコメントを受け、ぼっちざろっくを超える男になる事を誓う。
おれは制作会社にクレームを入れるような粘着質なキモオタみたいなことはやらない!正々堂々コンテンツの面白さで勝負するんや!そしていつか検索順位を塗り替えたるでっ!!!
(そうだな、まず手始めにぼざろのレビュー記事でも書いて
「元バンドマンですが、楽器を演奏するシーン、ギターの運指の業者があまりにも不自然で萎えました・・wwちょっとこの作品はないですねぇぇヂュフフフ…www」
などと批評して人気を落としてやるっ!)
などとまったく正々堂々でない粘着質なキモオタ的方法を計画、手始めに一話だけでも、と流し見してみたのだが…
お…
お…
おもしれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!
ぼざろ、神アニメじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!(いつものミイラ取り)
まずね、危惧されてた演奏の描写!!指の動きとかドラムの刻む腕の振りとかね。複雑で難解な描写になるので、手間もかかるので結構適当に描かれがちなんすよ。普通のアニメだと。
それがもう完璧。かんっぜんに弾いてる。チョーキングの時の中指とか、ビブラート時の指のぐりぐり力入れてる描写まで、完全再現っ!!!
この映像は国宝級ですよ。たぶん1秒描くのに50時間くらいかかってんじゃないか!?それくらい細かい!
そしてバンドモノではないがしろにされやすい、ボーカル以外の楽器隊にメインが置かれてて素晴らしいし、
バンド活動での繊細な葛藤や各楽器隊のキャラの個性が際立ってて面白いしあるあるってなるし、
なによりぼっちちゃんの思考回路が学生時代の俺達過ぎて笑えるっ!!!
自分からは何もできないくせに学校にギター持って行っちゃう承認欲求モンスター、結局ギターバックから取り出すことも出来ずに辱めだけを受けて逃げかえる下校時間…!!
おれか!!!?お前はおれ達かっ!!??高校時代のおれ達なのかっ!!?※
※高校三年の時に「最近ギター始めたんだ」と数少ない友達の田中に話したら「すげぇ!卒業式でライブしてくれよ!」と言われ本気に。卒業式で校庭で一人弾き語りゲリラライブを計画し、式当日ギターを抱えて登校するも、(うわ…こいつほんとに持ってきちゃった…)って目をして避けていく田中。(なんであの人ギター…?)(え?弾くの?ってかあいつだれ…?)周囲からのそんな視線に耐え切れず、ギターは一度もバッグから取り出さずに帰宅。そんな経験、皆さんも一度や二度はあるでしょう?
あぁ愛しき孤独の終末ジエンドガール。
抱きしめたいぼっちちゃん。アツレキまくってる君と河原で一緒にギター弾きたい。
「おれ、ぼっちシンガーって言うんだ。一緒にバンドやろうぜ?」
って誘いたい。
あ・・・でも俺みたいな自分よがりな自己肯定感低い癖に自分の好きにやらないと気が済まないチームワーク乱しまくりタイプの人間は、二人合わさると絶対めんどくさいんだよな…
こうすべき!こっちの方が絶対カッコいい!って信じてるもんあるのに嫌われたくなくて相手に合わせあった結果、退屈で平凡な駄作しか作れんで、
「これはこれでいいかもね…」
とか傷をなめ合うもお互い心の中では
「こいつのせいで…」
って憎しみあってて、最終的にダムが決壊するように同族嫌悪が溢れ出して音信不通になって自然消滅していくんだ。
そうなんだ!こういうやつはバンドに一人だけいればいいんだ!
バンドだろうと大オーケストラだろうと、みんなといても結局おれ達はひとりぼっちなんだっ!!!
人間、所詮孤独の生き物!!友情なんて日々の事情、チームなんて個々の二乗!
愛なんて、取り違えた感情の余剰なのさっ!!!うおぉぉぉおぉぉぉぉおぉぉおん!!許さんぞ田中ぁぁぁぁ!!!!!
などと暗黒の深淵に浮遊することもしばしば。
つまるところ、いろんな妄想させられるくらいストーリーが濃くて素晴らしかった、ってわけさ!!
そして、このアニメ、邦ロックファンにとって見逃せない点がもう一点。
全編的にタイアップされていた、アジカンことASIAN KUNG-FU GENERATIONの存在だよねっ!!
各話タイトルでASIAN KUNG-FU GENERATIONの名曲が
まず、各話のタイトルで0.03mm(うすうす)感じてたんだよね。
以下がアニメぼっち・ざ・ろっく各話タイトルのまとめなんだが…
- 第1話「転がるぼっち」
- 第2話「また明日」
- 第3話「馳せサンズ」
- 第4話「ジャンピングガール(ズ)」
- 第5話「飛べない魚」
- 第6話「八景」
- 第7話「君の家まで」
- 第8話「ぼっち・ざ・ろっく!」
- 第9話「江ノ島エスカー」
- 第10話「アフターダーク」
- 第11話「十二進法の夕景」
- 第12話「君に朝が降る」
第3話あたりで、あれ?もしかして?って。
そして、第7話でそれは確信に変わったね。
そう、現在30代のアングラバンド出身気どりな陰キャぼっちおじさん達はもちろん気付いたことでしょう。
タイトルの(ほぼ)すべてが、アジカンの曲名から来ている、ということにっ!!
各話の元ネタとなった曲は以下の通り!
- 第1話「転がるぼっち」→転がる岩、君に朝が降る
- 第2話「また明日」→それでは、また明日
- 第3話「馳せサンズ」→長谷サンズ
- 第4話「ジャンピングガール(ズ)」→ダンシングガール
- 第5話「飛べない魚」→飛べない魚
- 第6話「八景」→八景
- 第7話「君の家まで」→君の街まで
- 第8話「ぼっち・ざ・ろっく!」→オリジナル
- 第9話「江ノ島エスカー」→江ノ島エスカー
- 第10話「アフターダーク」→アフターダーク
- 第11話「十二進法の夕景」→十二進法の夕景
- 第12話「君に朝が降る」→転がる岩、君に朝が降る
もう絶対好きやん!!制作陣のひと、アジカン絶対好きやんっ!!!
しかも、「サーフ・ブンガク・カマクラ」や「ワールドワールドワールド」なんかの2000年代後半のアルバム収録曲が多くて、今30代のこじらせロキノン厨、100%ペルソナ認定されとる!!各話、勝手に原曲が頭の中で流れ出すもん!!完全包囲されとるもんっ!!
これはもう逃げ場ないで!!ただぼざろという沼にズブズブと引きずりこまれていくのみやっ!!
まずメンバーがアジカン。使用機材もアジカン。
というか、主人公たちの名前からしてまず、アジカンなんだよ。
なんと、全員名字一緒!!
後藤ひとり→後藤正文
喜多郁代→喜多建介
伊地知虹夏→伊地知潔
山田リョウ→山田貴洋
もうごっちやんっ!!ひとりのニックネーム、ぼっちじゃなくてごっちでよかったやんっ!!
そういえば「けいおん」では、メンバー全員の名字が80~90年代活躍したテクノポップバンド「P-MODEL」から取られていたり、先生の名前がピロウズから取られていたりしてたな。
ガールズバンドアニメは名字を実在バンドから取らなければならないとか、そんな国際条約でもあるんやろか?
まぁこういう小ネタがおれたち陰湿邦ロックオタにはたまんねぇんだよね。
なんか、「けいおん」が流行った時に同時進行でロックやってたアジカンが、
次は伝説のバンドとしてオマージュされる側になってんだな~っていうのに、時代の流れを感じますなぁ…
んで、喜多ちゃんが使ってる(もともとリョウの)ギターが、ゴッチがよく使ってるダブルカッタウェイのギブソンレスポール。
たぶん安いモデルでも2、30万するやつ。
リョウ、金なくて草食ってるくせに、どんだけいいギター持ってんだよ!!どっからその購入資金湧いて来たんな!!!(パパ活とかしていないか心配)
ぼっちが弾いてる黒いギターもギブソンだしな。
調べてみたら、ギブソンレスポールカスタム、89万円だってさ。
あれはお父さんから借りてるやつって言ってたな。あのお父さん、目もとも描いてくれないモブキャラのくせに、かなり稼いでんな…?
そんで、こちらもアジカンの喜多さんとおなじレスポール。(アジカン喜多さんは色はサンバーストだけれど)
音質はレスポール2本でゴリゴリぐいぐい行く系のバンドってわけで、楽器構成ほぼ同じ。
あと、リョウのベースはフェンダープレシジョンベース、通称プレべの白。
こちらもアジカンの山田さんと同じ。
楽器隊までアジカンリスペクト半端ねぇな。
でも個人的にはぼっちちゃんには同じギブソンでも変質者のみ使う事が許されるギブソンSGなど使いまわしてほしいな。
ゆらゆら帝国ばりの気持ちわりぃファズを効かせて、人間じゃない何かになってほしいよ!(謎の願望)
最終話のエンドロールの破壊力よ
ぼざろ、エンドロールで「転がる岩、君に朝が降る」はズルいぜ…!!くっ…泣けるじゃねぇかッ…! https://t.co/JR4zp43d5U
— ガモウユウキ / ぼっちシンガー世界を周った後。 (@gamoyou) December 31, 2022
そしてなんといっても、最終話のエンドロールな。
まさかの 「転がる岩、君に朝が降る 」のカバー!!!
遂にアジカンの名曲カバーきたぁぁぁぁ!
第一話のタイトルが「転がるぼっち」、そして最終話のタイトルが「君に朝が降る」、そしてこの曲でフィニッシュ!もう完璧。完璧な伏線回収。
2000年代邦ロックオタ歓喜の宴。ロックスターは世界は救えなかったがおれ達のはき違えた尊厳と自由をロックと叫んでくれたっ!!
いやぁ、原曲ももともと好きな曲ってのもあるんだけれど、このカバーまじでいいのよ。
まさにぼっちの独壇場みたいな曲。
というのも、普段は結束バンドのVo.は喜多ちゃんなのだが、この曲だけ後藤ひとり(CV:青山吉能)が担当してて。
このぼっちボーカルの、特徴ある語尾のねじれというか、不安とひねくれから来る震えというか、
まぁアニメ見てるからってのもあるんだろうけれど、キャラがにじみ出た歌声が好き。
歌詞も、アニメの題材にマッチしててほんと泣ける。
何を間違ったそれさえも分からないんだローリンローリン
初めから持ってないのに胸が痛んだ
抵抗も出来ずに孤独に転がり続けるような人生、誘われないのに断るセリフを練習して出来上がった張りぼての人造人間おれ達。
しかし、無算段に無秩序に落下していくその岩みたいな人生にも、きっと光はある。
岩話転がって僕たちをどこかに連れてくように
硬い地面を分けて命が芽生えた
ひとり転がるその先でぶつかってもがいて、新しい何かが始まるんだ。
孤独は悪じゃない。 そのまま無様で残念なお前自身で、朝を迎えようじゃないか。
きっとそこではこんな、ロックンロールが鳴り響いてるんだ。
曲全体を通して、いい意味でも残念な意味でも、君の無力さを完全肯定するような歌詞。
がんばれ、君はひとりじゃない、いつもそばにいるよ、なんて口が裂けても言わない、優しいロックンロール。
この曲はなんか、ぼっちが歌ってくれてよかったよ。
んで、楽器隊のステレオを聴く感じ、ギターソロもぼっちが弾いてんだよね。
あの陽キャ中指姫喜多ちゃんを完全に裏方でバッキング担当に追いやって、100%ぼっちの為の楽曲となってる。
その絶対宇宙がなんて心地よい事か。まるでロックンロールのファシズム。空前絶後のクーデター起きてる。教科書のるぞ。これは事件だ。
世界の中心になれるような、まさに「陰キャならロックをやれ!」のキャッチコピー通りな名曲に仕上がっている、と感じた。
まとめ~アジカンタイアップはこじらせ文学青年だったおれたちに刺さりすぎる~
とにかく刺さり過ぎるんですわ。
完全に、今の30代邦楽ロック好きがマーケティングされとるアニメです。 ぼっちの部屋のポスターにカナブーンのポスター貼ってたり、クリープハイプの缶バッチついてたりね。サブカルヒキニートだったおれ達のあの頃そのものやん。
該当するやつは、とりあえず見たほうが良い。卒業式に田中にそそのかされてギター担いでいった経験がある奴は全員見ろ!
「あ…これ、他の誰でもない、おれの為のアニメだわ…」
なんて勘違いしちゃうから。
だって、あの頃バンド好きだったやつって大体アジカン好きやったやん。
だいたいバンプから邦ロック入って、陽キャよりなパリピな奴はエルレやホルモンにハマって夏フェス三昧、ひねくれ恋愛盛りな大学生はラッド、そしてメガネ陰キャはアジカン聴いてテンション上がって家でひとり「君の街まで」のリフ練習してたやん!(体験談)
アートワークの中村佑介から明治大正文学に惚れこんで太宰治に影響受けてどう自害するかばかり考えてたエセ文学青年は、大体アジカン聴いてたやん!(体験談)
「おれはひととは違う。大衆音楽に興味はないから。」と吐き捨ててアンダーグラウンドに身を浸したふりして音楽で世界を変えてやる!と意気込んでギター握ってオリジナルソングのメロディ考えてみたら大体アジカンのなんかの曲のサビと進行同じになっちゃってて、その沁みついたDNAに驚愕したりしてたやん!(体験談)
きっとね、そういうこじらせメンヘラおじさんを振り向かせるために最大限、母体の大きなところに投げかける方法として、アジカンタイアップは最強なんだと思う。
「新しいバンドアニメだぁ?どぉれバンド経験豊富なおれ様が批評してやろう。」
と謎の上から目線で誰も求めてないのにイキっては、厳しい評価を下しがちなおじさん達の心を一気にかっさらう、まるで海底に沈む底辺アングラおじさんの地引網漁法。
それがアジカンタイアップだったのだ。
そういう意味で、元バンドマンの心をつかむマーケティング方法が最高に光ったアニメだったな、と。
そこに原作の良さや絵の丁寧さ、ギャグのテンポの良さが加わって、2022覇権アニメにのし上がったのかなーと、そんな風に思う。
やり手やで…この制作陣はやり手でっせ…!!早く続きをっ!!!早く続きをおれにっ…くれよっ!!!…
待望の2期公開まで、おれ達の全裸待機は続くっ!!!!!
そんなところです。
Tweets by gamoyou
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