おれ氏、大好きなカマタマーレ讃岐のチャントを作りたい話

2023年1月20日2023年1月27日

来たれ、インスピレーションっ！！！

その日、おれは全裸で天井に手を掲げながら神に祈りを捧げていた。

「さぁ作曲神よっ！我にアンセムをっ！勝利の歌を与えたまえっーーー！キエェェェ！」

そう、曲作りとは戦い！己の中に潜む情熱を解放させるための、戦いなのだっ！！

そんなで、近隣住民の方からの「全裸の男が部屋で奇声を上げている」という通報の準備も着々と進む中、

おれはもくもくとイメージを膨らませていた。

ただ、今回作っているのは、いつものオリジナルソングとは違う。

ちょっくらいま、推しのＪリーグチーム「カマタマーレ讃岐」の新チャントを作ってみているのだっ！！

※チャントとは…
サッカーの試合でサポーターが歌う応援歌のこと。チーム全体に向けられ歌われるもの、選手個人のものなど、さまざまな種類がある。

大好きなカマタマーレ讃岐のチャントを作りたい

【募集】2023シーズン新チャント案公募のご案内
新型コロナウイルス感染対策の緩和により、2022年シーズン途中より声出し応援が再開されたことに伴い、2023シーズンに向けて新チャント案を公募することになりました。詳しくは下記サイトをご確認ください。https://t.co/DtLdLqXXB5#カマタマーレ讃岐

— Celeste de Corazon (@celestede_de_12) December 16, 2022

チャントを作ろうと思い立ったのは、上のツイートがきっかけ。

そう、いつもスタジアムで讃岐の応援を指揮してくれているサポーター団体、celeste-de-corazonの皆さんが、一般サポーターたちから新チャントの案を募集してくれているのだ！

やべぇぇぇぇぇぇ！！！！自分で考えたチャントが試合で歌われるとか、夢みたいやっ！！！

と熱くなったおれ、早速チャント作りに取り掛かったわけである。

基本的に作り方としては、原曲を選んで、そこにオリジナルの歌詞を載せる・・・

って感じかなと思うんだけれど、いくぶん不慣れなもので、まずはYoutubeで各チームのチャントを見て勉強してみた。

なるほどなるほど、どのチームも熱量半端なくてかっこいい！！

テンション上がるわー！！よしよしイメージ膨らんできたでぇぇぇぇ！！！！

個人的に感じた「いいチャントの条件」

まずは、いろんなチームのチャントを見たり、先輩サポさんのアドバイスを聞いたりする中で、

こういう条件を満たしたチャントはかっこいい or 盛り上がる！

って思えるポイントがいくつか見つかったので、書き残しておこう。

偉そうに書いてますが、チャント作り素人のざれごとです。

あくまで個人的観点なので、参考程度に聞いてほしいよ！

条件その１：キャッチーで歌いやすいメロディ

やっぱメロディが耳に残りやすく、キャッチーな曲が原曲だと良いな。

ここで重要なのは、ただ人気曲であればよいというわけではなく、

一般的な旋律輪郭をもった、「多すぎず少なすぎずな音数の曲」を選曲すること。

ちょっと言葉にするとややこしいが、たとえば「きらきら星」のメロディは一般的な旋律の規則を持って音程が変化しており、音程はしっかり動いているのにメロディが覚えやすい=キャッチーな旋律であると言える。

逆にジャズピアノの高速旋律なんかだと、聴く分には心地よいが、音の変化が激しくテンポも複雑で、思い出して歌え、ってなると難しい。

ある音楽が頭にこびりついて離れない現象は「イヤーワーム現象」と言われており、イギリスの大学の研究によるイヤーワーム現象を起こしやすいＰＯＰミュージックの条件のひとつにも、「一般的な旋律輪郭をもった楽曲」という点が挙げられている。

日本代表サポーターが歌う「オーバモ日本ー！」ってチャントも、

不特定多数の人が急にやってきてもすぐに一緒になって歌えるように

という考えから、音数が少なくシンプルな応援歌であるこの曲を採用しているという話を聞いた。

この感覚は、チャントを作る上で超大事だな～、と思った。

条件その２：大声で歌う事を前提にした歌詞作り

いつも作ってるオリジナルソングと大きく違うのは、「みんなで・スタジアム（野外）で・大声で歌う」という点だ。

選曲がうまくできていても、歌詞がその前提を無視した作り方であれば、いいチャントとは言えないだろう。

そのために重要だと思うポイントは3点。

歌詞を複雑にしない

誰でもすぐに歌えるように、簡単な言葉から構成される歌詞にするべき。

子供でも歌えるように、小学校までで習う単語を意識して作った方がいいだろうな。

また、極力2番の歌詞みたいなのはナシにして、とにかくシンプルに、すぐ覚えられる歌詞を目指すべきだろう。

言葉を詰め過ぎない（息継ぎのタイミングを多めに）

これは実際チャントを作り歌ってみて、実感した。

「こんな感じかなー！」ってサンプルが出来て、応募用にデモ音源を録音してみた時のこと。

口ずさむ程度なら難なく歌えるそのサンプルを、録音する際は思い切り声を張り上げて歌ってみたのだが…

まったく息が続かんっ！！酸欠中年おレ氏っ！！ごポポポ…！！！

そう、実際に声を張り上げて叫ぶと、いかに息継ぎのタイミングが少ないかが体感できた。

いつも作っているオリジナルソングと違って、野外で、大声で、飛び跳ねながら歌うチャントは、

とにかく意図的に息継ぎのタイミングを多く入れる事が大切だな。

間違っても選曲の段階で、ずっまよとかヨアソビとかのボーカロイド系譜の言葉詰め込む系アーティストの曲は使わないほうが良い。スタジアムで死人が出るぞ！

歌詞の最後の母音をＡ（ア）・Ｅ（エ）・Ｏ（オ）で揃える。

これはオリジナル曲を作曲する際も意識していることなんだけれど、

人間は、 Ａ（ア）・Ｅ（エ）・Ｏ（オ） が母音の言葉を発する時、口を大きく開けるため声が出やすい。

チャントの歌詞作りの際は意識的にこれらの母音の言葉を多く使うべきだろう。

ヒット曲でも、盛り上がりの強弱を大事にするバラード曲などは特に、この母音を意識した歌詞になっていて

「こな（Ａ）－ゆきーねぇ」「むーぎわーらのぉ（Ｏ）－！帽子がゆーれた」

などなど、強調したい小節の頭などは大体どの曲もこれらの母音で作られている。

デカい声出してなんぼ、なチャントならより重要視する必要がありそうだ。

この点、「カマタマーレ讃岐」というチーム名は最強だ。

か（Ａ）ま（Ａ）た（Ａ）ま（Ａ）ーれ（Ｅ）さ（Ａ）ぬき

と、チーム名のほとんどが、一番大きく口を開けて発音する（Ａ）の母音で構成されており、

日本でもっともチャントで叫びやすいチーム名、と言えるだろう！

讃岐の皆さん、歌わにゃ損ですよっ！！！！

条件その３：テーマを持って、とにかく熱い想いを込める！

やっぱり歌詞やリズムに熱を感じるチャントはかっこいい！

「ゴール裏は世界一諦めの悪い場所」なんて言葉があるように、

どんな強敵が立ちはだかっても、どんなに劣勢でも、チームの勝利を信じてやまない集団、それがサッカーチームのサポーターなのだ。

チャントは、その勝利への執念や選手たち・チームへの愛情をダイレクトに言葉にして伝えるための方法！

徹底してネガティブな感情や謙遜や卑屈は排除して、情熱そのままに作るべきだろう。

また、僕は地元香川が好きでサッカーも好き、そんな理由から讃岐の応援を始めた。

各Ｊリーグチームには、しばしば地元への愛をテーマにしたチャントがあったりするけれど、

地元愛を叫ぶことって、地域密着型のＪリーグの試合会場だからこそ体験できる事だと思う。

地元の人が、俺らの街にはカマタマーレがある！と誇りに思えるような、そんな愛を叫べるようなチャントを作れたらいいなー。

そしてもちろん、香川が地元じゃない人にも、讃岐の応援楽しいー！！と思ってもらえるような。

なんか主観的な話になってしまったけれど、「チーム愛」、「選手への愛」、そして「地元愛」などと、

チャントごとにテーマを掲げて作ってみると、より伝わりやすいのかなぁと、そんなことを考えた。

実際に作ってみたのでデモ音源紹介する

新シールドの試し弾きでスタジオへ。
ついでに、応募する新チャント案のデモ音声に声入れもしてきた！無駄にユニフォーム着て気合い入れたからな…採用されるといいな…#カマタマーレ讃岐 pic.twitter.com/ebPm6jqHcb

— ガモウユウキ / ぼっちシンガー世界を周った後。 (@gamoyou) January 16, 2023

というわけで、たらたらと制作時の考えを語ってみたけれど、

これらのことを意識して、とりあえず5曲出来たから聴いてみてね！！

果たして一曲でも採用されるものはあるのか…お願いうどん神っ！！！

誰がなんと言おうと

原曲は“>小山田壮平「カパチーノ」。

初めてスタジアムに来た人でも手拍子で盛り上がれる、そんなチャントがあったらいいなーと思い作りました。

「戦えカマタマーレ！」の歌詞は前述の「母音を（Ａ）で揃える」事で最大限大きな声で歌えるよう配慮した歌詞になっています。

讃岐を応援してると「どうせ負けるやろ～（笑）」「Ｊ３やろ～？（笑）」とかいうやつがちょいちょいいますが（涙）

そんな雑音を吹き飛ばしたいときに歌いたい、そんなチャントを意識しました。

クラブのある町

フットボールクラブがある街に生まれた、この幸せをみんなで噛みしめたい、そんな歌詞。

いつかカマタマーレがＪ１まで上り詰めて、「香川の誇り」と言える存在になった時に、

こんなチャントがあったらカッコいいだろうな～なんて、そんなことを妄想しながら作りました。

原曲は丸亀市100周年を記念して作曲された、さだまさしの「城のある町」。

丸亀城を歌った歌で、僕ら世代の丸亀市民はみんなこれ聴いて育ちました（笑）。

普通にいい曲なので、ぜひ原曲も聴いてみてください！

後藤卓磨選手チャント

加入当初から応援してた後藤卓磨選手、去年は思い切りのいいミドルでＪ初ゴールも決めてくれた！

3年目となる今年は、カマタマーレの主役になるくらいの活躍を見せてほしいな！

ってことで、同じく徳島出身・毎年モンバスに来てくれてた四国を代表するガールズバンド、チャットモンチーのシャングリラを原曲にチャント作ってみました。

ゴール決めた後にこのチャント歌いてぇぇ！！

森勇人選手チャント

今期入団したばかり、しかし結婚の話題でＴＶやニュースで注目されまくり、

水戸でのプレースタイルを見ても期待しかない即戦力・森勇人選手！

覚えやすいシンプルな歌詞とメロディを意識して、チャントを作ってみました。

原曲はandymoriのシンガー。

吉田源太郎選手チャント

去年、四国学院大学在学中ながら突破力のあるドリブルで攻撃センスが光った吉田源太郎選手！

本加入となる今期は、思う存分暴れてほしい！

期待を込めて、香川県民ならだれもが歌えるあの曲を原曲に、チャントを作ってみました！！

以上！！！

テンション上がってカマタマーレ讃岐のチャントを作ってみた、その全記録である。

今シーズンのＪ３開幕までまだまだながーい冬は続くので、サポーターの皆さんのちょっとした暇つぶしにでもなればなぁ、なんて思い、その工程を記事にしてみました。

とにかくチャント作り、原曲選びから歌詞作りまで、今シーズンへの想いや妄想があふれ出てきて楽しかった！

めっちゃ張り切って作ってみたけれど、果たしてひとつでも採用してもらえるチャントはあるのだろうか…！？？？（笑）

うどんすすりながら、合否の判定を待ちたいと思います…


そんなところです。

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