作詞作曲を15年やって見出した!歌詞の作り方・テクニック5選。【詞は小泉進次郎式に書け!】
ナマステ!ぼっちシンガーです。
路上ライブで世界一周の旅を終え、現在は東京で音楽活動中。
音楽と旅の事をメインに毎週金曜暑苦しく更新するよ!
さて、シンガーソングライターな皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
将来有望な皆さんの事です、きっと今日も、
「あんた、もういい歳なんだから」
と涙ぐむお母さんに
「うるせぇ!おれがロックで世界を変えるんだ!」
と抗いながら、バイトの面接もほったからして作曲活動にまい進されている事でしょう。色々頑張ってください。
作曲と言えば、「アイデン&ティティ」という昔の映画に、我々ソングライターの苦悩の全てが詰まっている気がする。
銀杏BOYZの峰田が出ている映画で、バンドマン達の信念と意地と欲の狭間の葛藤を描いた血なまぐさいストーリーの作品である。
この中で、しこしこと作曲に励む峰田が、1人の部屋でこう叫ぶシーンがある。
「降りてこいロックの神様!!」
分かるわー…
最初はどうしても抑えきれなくなった衝動を、CGAmしか弾けないコードでも気にせず形にして、そしてそれが最高に楽しかったけれど。
結局曲作りなんて二酸化炭素を吐くような作業なのに、次第にそこに美しさを求めてしまうのだ。
そしていつしか音楽理論や既視感の魔物に取り憑かれては行き詰まり、迷い、そして最後は神頼み。
これは曲作りを数年やったら必ず誰もが通る道だと思う。
特に、歌詞作りに関しては「なんかしっくりこない」という負のループに陥りがちな作業である。
しかし、あの時の俺たちよ!気にすることはない!
音楽は歌いたいことを歌えば、それでいい!
高校時代から作詞作曲を続けてみて、わかった事がある。
音楽は、
『いくつかのテクニックだけ押さえとけば、あとは歌いたいことだけ歌っとけばそれっぽくなる。』
という事だ!
作詞とメロディ、コード進行など、作曲活動のそれぞれの工程で僕が大事にしている方法がいくつかあるのだが、
今日は『歌詞の作り方』について。
僕が曲作りする際に最低限だけ意識している歌詞の書き方のルールをいくつか、紹介したいと思う。
もくじ
小泉進次郎式で作ろう!
「は?こいつ何言ってんだ?」
とお思いかもしれないが真面目に書くからちょっと待ってくれ!
小泉進次郎氏と言えば、
「環境問題は楽しく解決しないと。クールに、そしてセクシーに。」
「いまのままではいけない。だからこそ、日本は今のままではいけない。」
などなど、パッと聞くと
「ふむふむ……え?…ん?」
と受けとり手が困惑するような言葉の言い回しを多用する事で有名だ。
はっきりと断言しないのは政治だと良くない事かもしれないが。
歌詞に関しては、なんとなくニュアンスが伝わるような伝わらないようなそれっぽい事を言うべきだ!
なぜなら、そう作る事で聞き手側は自由な受け取り方が出来るからだ。
髭男dismのPretenderはアラサーが聴くと不倫の歌だし、大学生たちが聴くと切ない片思いだし、オタクが聴くとアイドルとオタクの結ばれない歌になるのだそう。誰にでも当てはまるシチュエーションをうまい塩梅で解像度を高くした結果、ヒットしたんだな。
— 伊藤早紀:TBS「この差って何ですか?」7/21出演! (@matchappsaki) December 31, 2019
このように、人は歌詞に共感し、共感されたい性質を持つ。
断言した言葉は当事者には気持ちがいいが、まったく同じ経験をした人以外を突き放してしまう。
なんとなく「自分の事かも・・・」、と当てはめて聴くことができる“余白"を残しておいたほうがいい。
そんなで、おれの中でaikoはマジで進次郎。小泉ってる。
例えば名曲、【花火】。
『疲れているんならやめれば?』
と言われて、冷たいなって思う人もいれば、愛だなぁ、なんて思う人もいるし、
『夏の星座にぶら下がって上から花火を見下ろして』
って聴くと、どんな状況やねん!と思いながらもなんだか夏の夜の透明で宇宙な感じがふわっと香る。
何を言ってるのかよくわからないって?つまり、そう言うことさ。
自分語を駆使して韻を探そう。
歌詞はなるべく語尾の母音を揃えてあげたほうが良い、というのはなんとなくわかると思う。
例えば、アジカンのリライトの歌詞の
「消してぇー!リライトしてー!」
の語尾が、(ぇ)の音で揃えられてなくて
「消えたぁー!リライトしよぅー!」
とかだとどうだろう?
なんか、マヌケじゃないですか?
そう、サビなどの大事な部分で、「母音を揃える」、「韻を踏む」と、同じ音が一定間隔で鳴らされているような効果がある。
歌詞がリズムを刻んでいるような状態になり、抑揚がついて、心地よく感じるのだ。
だから、意識して韻を踏んだ歌詞が出来れば、しっくりハマりやすい。
しかし、
『うまく母音を揃えた言葉なんて浮かんでこねぇよ!』
という人もいると思う。
そんな時は、「自分語」で歌ってみる、というテクニックをお勧めしたい。
歌詞より先にメロディが浮かんで来たのなら、♫「&)@483@8(&@ぁー!@¥):8&;9ぁ〜!」と、母音のみを揃えた状態で、言葉を意識せず適当な言葉で歌ってみるのだ。
そして、それを録音して聞いてみて、音のニュアンスに近い言葉を当てはめて、書き出していく。
昔、YUIが同じような手法で『YUI語を使って歌詞を作っている』、という話を聞いて真似してやってみたのが始まり。
君も作曲時にはその四畳一間に自分共和国を建国し、自分語を制定して自分世界を確立するのだ!
自分共和国ではなるべく独裁的に、独りよがりに、振る舞え!
サビの歌詞の母音は、「あ」か「え」で!
サビで盛り上げたいなら、小説先頭に合わせる言葉の子音を意識しよう。
「あ」の音や「え」の音は、口を大きく開けるので、声がしっかり通る。
サビの盛り上がりを邪魔しない歌詞になりやすいので、意識的に使っていくといいだろう。
フジファブリックの名曲『若者の全て』とか分かりやすい。
サビ前、じわじわ盛り上げるBメロから、キーボードソロがカウントダウンみたいに静かに鳴る。
そして、アの母音で揃えて一気に爆発的に盛り上げている。
さ(ア!)いごの 花火に~
な(ア!)んねん 経っても~
最近だと、King Gnuの『白日』も似たような盛り上げ方でサビの歌詞が構成されている。
ま(ア!)っさらに生まれ変わって
ま(ア!)っ白に全てさよなら!
という風に、グッと拳を込めたサビになる。
そう、気分は和田アキ子である。
サビの先頭を殴りつける気分で、
「あの頃は!はっ!!!」
と歌え!!
日本語ロックは「過去形」や「仮定形」でハネろ!
もしあなたがバンドの曲で歌詞を担当しているのなら、スネアの『タンっ!』の音に全身洗礼で、
過去形・仮定形の歌詞
を合わせに行け!!
「ズッ タンッ! ズッズッ タンッ!」の音に、「夏だったんだ! 言ったんだった!」なんてね。
韻の話でも紹介したように、人間は言葉の並びからリズムを感じられた時、心地よく感じる性質を持っている。
音切れの良さ、スネア音との相性、母音…
世界中どの国の言語と比べても、スネア音と日本語の「~だった!」の愛称は最強!!
そう、日本語ロックはハネるためにあるのだぁぁぁ!!(他の言語とか英語しかしらんけど!!)
まぁ文章で書いてもよくわかんないと思うので、とりあえずこのサビを聴けばわかる。
ハネまくり!月まで飛びそう!上に飛べ上に!!
来世があったって仮になくたってだからなんだって言うんだ。
どれだけタッタカしまくるんや!!
こりゃ田舎のおばあちゃんだろうと、生後1日の赤ちゃんだろうと、否が応でもスキニーパンツにハイカットコンバースでかかとを鳴らしてノッてしまうわ!!
んで、そこまでタッタカした後の『言うんだー!』でギュインと伸びるねるねるねるねみたいなギターがなんとも言えん伸びるバー。
このように、日本語の過去形・仮定形はメリハリをつけるに最高の道具。
ぜひ歌詞作りで使いたいテクニックである。
『歌いだしの歌詞』で殴りかかれ!
ブラジャーのホックを外すときだけ心の中まで分かった気がした。
こんな歌い出しで始まる音楽、無視できるやつ(男)、いる?
そう、My hair is bad の『真っ赤』の歌い出しなんだが、もう決まってた。
この曲が売れるのは歌い出し1.5秒でもう決まってたんだ。
ずるい。ズルすぎるわ。こんなもん非モテ男ホイホイだろ!!
そう、最後にして一番重要なポイント。
歌詞は出だしが命だ。
いくらサビでとてつもない良い歌詞を歌っていたとしても、出だしで
「大丈夫、君は1人じゃない!」
とか歌ってたら、おれは一瞬で次の曲に飛ぶ。
だって予想つくじゃないですか。
どうせそのあと、「割れた夢のカケラを拾い集め」たり、「あの日の涙も、君が側にいたから」頑張れたり、するんやろなぁ〜と。
え、なに!?今から一体なにを歌うの!?
と、唐突で突拍子も無いどきりとするような言葉が頭で歌われることで、聴く側は一気に詩の世界に引き込まれるのだ。
だから、歌詞作りは歌い出しのワンフレーズ、その一瞬に全てをかけろ。
イメージ的には聴き手の寝こみを狙って殴りかかる感じだ。
歌詞はそのハンマー。凶器たれ。
以前愛媛で一緒にライブしたシンガーソングライター、魔女オランジーナさんの曲の歌い出しにはマジで心奪われた。
この効果の全てが詰まっているような名曲なので、是非見てみて。
まとめ
いかがだっただろうか?
偉そうに語ってしまったが、なにか有益な内容はあっただろうか。
曲作りに取り憑かれ、もんもんとしている田舎のイガグリ坊主達の助けに、少しでもなっていたならうれしい。(あぁ、あの日のおれだ。)
まぁ、ここに書いた事は小手先のテクニックでしかなく、
結局のところ、日々に葛藤しどうしようもなくなった時に溢れ出る汚ねぇ分泌液、それこそが君の歌詞だ。
恥ずかしがったり謙遜したりは必要ない。
胸を張って歌え。
おれはそんな君の全身全霊の歌詞が好きだ!
ただ、やっぱり、
一フレーズ目が「大丈夫だよ!僕がいつでもそばに…」だったら、スルーするけどな!!!
そんなところです。
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