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ミュンヘンの怪談!恐怖!打楽器おばけ現る!な話

2019年8月1日

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今日の旅の一曲!フィッシュマンズの “なんてったの"!
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………………..

ひ、ひぃぃぃぃい!!!!!!

おれは怯えていた。

ミュンヘン入国後、夜のメインストリートで路上ライブをし、現地大学生と熱く語り合ったおれ。

別れた頃には深夜二時を回っており、おれはキャンプをする場所を探して歩いた!

こんなとこでキャンプしたらダメだ!と怒られたり、町のギャングスターの若者たちに灯油をかけられ火をつけられたりするのを恐れに恐れているおれ。

いつもテントを張る場所は、街中からかなり離れた、だれもいない草原や高速のインターの影などとにかく人目に絶対につかない場所を選ぶようにしてるんだ。

この日もおれはグーグルマップに映し出された、巨大な郊外の公園を目指して一時間近く歩いた!

たどり着いた時には午前三時!

そこは街灯ひとつない真っ暗な、半分森みたいなとんでもなくでかい公園で、その奥へ続く一本道がひたすらに伸びている。

静まり返った森、聞こえるのはおれの足跡と虫の鳴き声だけ。

しんと冷えた空気が、背中のゾクゾクを加速させる…

(こ、こりゃ誰かに見つけてもらう方が難しいくらいの、野宿してくださいと言わんばかりの公園だけれど……

こ、こわぁぁ!!!
マジで明かりひとつねぇよ…!
ええええやばいちびりそう…!)

頭上の木々の隙間から降り注ぐ満月の月明かりだけを頼りに、おれは一秒間に30回後ろを振り向きながら、たまに360度回転などの超人技も見せながらも、寝床にちょうどいいスペースを探して奥へ奥へと進んでいく!

怖い!!

とんでもなく怖い!!!

しかし、おれは考えていた。

(お、お、おれは男だ!!このブログを読んでくれてる怖がり女子のみなさんと山間学習で肝試しでペアになって…

「えっ!な、なに!今何か音しなかった!!?」

おれ「そう?気のせいだよ。」

「うそっ!絶対なんか聞こえたよ!ヤダもう怖い…」

おれ「怖がりだなぁ。とにかく神社に置いてあるカギ取ってさっさと帰ろうぜ!ほら!」

「えっ!」

強引に手を取るおれ。

驚く委員長。

スタスタスタ…

「………。」

おれ「どおしたの?そんな黙って…やっぱ、怖い?嫌だったら無理しなくていいんだよ?」

「そ、そんなんじゃないわよ!ここまで来たんだから、ちゃんと神社まで目指しましょ!!」

おれ「それならいいんだけど…

(にやり…)

わぁぁ!!!!!!」

「きやぁぁ!!!!……っって!もう!びっくりさせないでよ!!!!!!!」

おれ「はははは!!やっぱビビってんじゃん!」

「もう…ばかっ!!!怖かったんだからっ!」

顔を真っ赤にし、おでこを俺の肩に当てた委員長。

おれはごめんごめん、と、彼女の髪を優しく撫でたりするのだ…

とか!!

とかするためにも!!こんなところで怖がったそぶりは微塵も見せられな

ガササッ!

「ギヤォァァァァァァァォ!!!!!!!ヒヤァァァォ!!!!!うわぁぁぁん!!!!!!」

そして、おれはちびりながら、

(え!?なに!?なに!?幽霊!?ゾンビ!!?うそ!もうやめて!うぐ!うぐ!おかぁぁさぁぉぁん!!!)

と、山間学習を控える男として絶対にブログにはできない声を心の中で雄叫びしながら、逃げるように森を歩いた!!

そんなで、たどり着いた広場。小学校のプール程度の大きさに芝が広がってて、木のベンチが置いてあった。

森の休憩所、みたいな感じだろうか。

遠くからは川のせせらぎの音が聞こえていて、日本では聞いたこともないような鳥が寂しげに一羽だけ必死でさえずってた。

(もう、もう玄界灘…ここでいいや。もうここで煮よう。あ、間違えた煮よう…)

そして、極度の眠気でもう頭が訳の分からんことになっているおれは、真っ暗のその広場にテントを組み立て、バックパックをまくらに横になった!

空気はキンと冷えてて、寝袋に深く顔を埋めてくるまる!

もう無理じゃ…おやすみ…

と、一瞬で眠りに落ちそうな…

その時だった!!!!!

(トコトコトントコトコトコトコトコ…)

………

………なに?

なにこの音?

………!!!!

ひ、ひぇぇぇぇぇ!!!!!!

最初は夢の中の音だと思ったのだ!

でも違う!現実の世界である!!

それを認識したおれは青ざめ、飛び起きた!!

なんかは全く分からん!分からんのだが、なにやら、太鼓みたいなものを叩く音が遠くから聞こえて来るのだ…!!!!

トコトコトコトコトコトコトコトコ…

うそ。

徐々に近づいてくるんですけど。

う、う、うぎやぉぁぁぉぉ!!!

今にも泣き出しそうなおれ。

こっそりと、こっそりとテントのチャックを開けて、外の様子を伺う!!

まさに、戦争映画かサスペンスドラマかいうほどのスリリング!!

もうほんとにウルトラダイアモンド緊張!!

中学校の時に、3階の教室から向かいの体育館二階の女子更衣室が見えるんだぜ?とヤンキー達が話してたのをちら聞きして、放課後わざとらしく居残りで宿題するふりしてこっそり更衣室を覗こうとした時ぐらいの緊張じゃぁぁぁ………!!!!や、やめてくれぇぇ!!

そして、緊迫した状況に誰にも言えないような恥ずかしい過去などを思い出しながらおれは息を潜めて、その音の正体を確かめようとしたのだが……!!!

「トントントントン!」

確かに太鼓のような、明らかに人間が鳴らしているなにか打楽器的なものの音である!

しかしそのリズムはなにやら、民族的な、変拍子で複雑な、怪しげな拍を刻んでいる…!!

なに!?民族打楽器愛好会的な!?的なサークルのやつ!?

それの夏合宿であれか!部長が新しく入部した一年生のアイドル、愛子ちゃんとカップルになりたいがために肝試しなんか企画したやつ!!??

んで、権力を駆使して愛子ちゃんと一緒に神社に鍵取りにいくペアになったものの、部長の民族打楽器愛が常軌を越していて、肝試し中も常に叩かずにはいられないもんだからムードもクソもあったもんじゃない的な!??

愛子ちゃんちょっとげんなり的な!??

ふははざまぁ部長!!!!

愛子「あの、部長!一つ話したいことがあるんですっ!じ、実は…」

部長「トントコトントコ…(えっ!!?まさか愛子ちゃんの方から告白!?)え、な、なに??実は…?」

愛子「私、その、す、好きな人がいて…」

部長「(きやぁぁぁきた!きた!愛の3分の16拍子ーー!!!ドンドンズドゴン!)

す、好きな人?だれ?

(それはあなたです、だろぅー!!??ドンドンズドゴン)」

愛子「あの…ど、同級生のゆうきくんが、私、好きになっちゃったんですっ!!!私たちがうまく付き合えるように、取り持っていただけませんかっ!!?」

部長「(ずごおおぉん!!)そ、そ、そうなんだ…い、いいよ…(涙)」

とかなるやつか!!!!!????
そういうやつなのか!!!イェェエァァア愛子ちゃん!!ゆうきくんならここにいるよぉぉぁ!!!!さぁおい…

ザッザツ!!!!!!!!

ひ、ひぇぇぇぇ!!!!!!!!

(やめて!!足跡!!?やっぱ来ないで!!足跡聞こえる!!や、やめてっ!やめてくださいっ!!!)

なんとあろうことか、敷石の小道を渡り、こちらへと歩いてくる足跡がきこえた!!!気付けば太鼓のリズムは消えていて、揺れるペンライトの光!!!

やっぱ人!!!人だ!!

や、や、やめてっ!!!!

急いでおれはテントのチャックを閉めた!!息を潜めて足跡の音を聞く…!!!!

ジャッジャッジャッ!!!

ドンドン近づいてきて、多分10メートルくらいまで近づいてきた!!!

そして!!!

…………!!!!!!!

(無音でムンクの叫びみたいな表情のおれ)

あろうことか!!ペンライトの光がテントに向けられた!!!スポットライトを当てられたように円形に光が透けるのが内側から見える!!!!!

うぎゃぁぁぉ!!!!バレたぁぁ!!!!!

5秒くらいだろうか?しかしおれにはそれが5時間とか10時間とかに感じた!!!舐め回すようにこのテントを照らし続けた光!!

やがて、ライトはテントを離れ、そして足音!

さっさっさっ…!!

徐々に…離れていく…

と、とりあえず助かった…

まじなに??深夜三時の人気のない真っ暗な公園で、太鼓を叩きながら徘徊とか…

足音は一人分。どうやら愛子ちゃんたちでもないようだし…

何者だよ…怖すぎるよ…!!!

おれは、恐怖に震え上がる心を、部長と別れた愛子ちゃんがおれを探していたという都合のいい設定の妄想にすり替えて、なんとか眠りについたのであった…

チュンチュン…

んんっ!!愛子ちゃん!だめだよ、こんな明るいところで…部長もみてるし…あっ!だ、だめ…

っは!!!

愛子ちゃんとの甘い大学ラブストーリーの夢も、第30章~周り出す欲望のメリーゴーランド~を迎えようとしたところで、外の明るさに目がさめる…

ね、ねむい…

時刻は午前6時。しかし明るくなってテントがあるのが誰かに知られると、いたずらされそうで怖いので這いずり出て片付ける。

(きちぃぃ…あぁ、3時間しか寝れてねぇよ…きついわぁ…まじおれ3時間しか寝てないからね…)

と一人でおれ忙しいアピールを盛大にやりながら、お利口さんにテントを片付けるのであった。

昨日暗くてよくわからんかった辺りの様子。

おお、こんなところだったのか!!


朝霧のかかった広い芝の広場に、カモの家族がひょこひょこと歩き、遠くでは野うさぎがおれを察知してぴょんぴょこ跳ねて駆けていく。

なんともほのぼのした風景。高知のどうぶつふれあいパークの様だな。


そして、

(え、高知にふれあいパークがあるかどうかは正味よく知らんけど…あるんじゃないの!?え!?ないの!?)

などと一抹の不安を抱えながらも、まぁなくても、よさこいサイコー!!とか言うてたら許してもらえるやろ、と結論付けて歩き出す。

ちょっと街に出て、ホットドッグで


びやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!うまいぃぃ!!!
を連呼した後、おれはドラムに揺られ
ある場所へ!!

うはょぉぉぉ!!!これが!!!!

この写真だけでわかったあなたはかなりのサッカー通!!

「えっ!?なにこのもこもこしたかわいい建物、ドイツ初の自然派コスメのショップじゃないの?」

と思ったオシャレ女子の皆さんも、

「え!?ワカメちゃんのプクプク見せパンじゃないの!?」

と思ったロリコンキモオタのみなさんも、残念でした!!通報しときました!

これだ!!!

そう!!バイエルンミュンヘンのホームスタジアムであり、そして2006年のドイツW杯決勝の地でもある、ミュンヘンアリアンツアレナだ(鼻息荒め)!!!!!!

うわぁぁミュンヘン来たら、絶対ここだけは行こうと思ってたんだよな!!

はぁ!!!はぁ!!!この放物線、美しいフォルム!!!

やべぇぇ!!これがアリアンツ!!こ、ここでブンデスリーガの幾多もの戦いが!!マテラッツィへのジダンの頭突きが!!チャンピオンズリーグが!!!!

うぉぉお宇佐美ーーー!!!見てるかぁぁ!!!!

と、おれは1人熱狂の渦の中、アレナの周りを舐め回すように巡ったのであった。

はぁ、楽しかった。

なんなんやろ。でかくてゴージャスな教会や、荘厳な格式を持つ遺跡など見ても特に何も思わない感傷枯渇青年のおれであるが、これは面白かった。

スタジアム、いいね。なんかドキドキさせられる。

あぁ、日本帰ったらスタジアムの設計士にでもなろうかな?

2030年くらいに香川県がオリンピックの招致に成功すると仮定して、丸亀の陸上競技場をオリンピックスタジアムに!

いいね。夢がある。

そんなで、黙々とそんなことを考えながらおれは街に向かう!!


今日も路上に出かける事にした!!

まずはメインストリートから一本入った通り!

うーぬ、全然人通らん…

30分ほどでやめて、次の場所へ。

人通りの多いメインストリートは、しかしどうやらライセンスの取得が必要な様で、恐れ多くてできない。

一本ずれたストリートを歩くと、ストリートミュージシャンが2組、歌っていた。

見た感じライセンスなどの提示はない。

人通りは全然だけれど…ここならいけるのかな?

彼らから音が混ざらないように場所をしっかり取り、クローズしてるジュエリーショップの前にギターを構える!

今日は日曜日。メインストリートの脇道であるというのに加えて、店がほとんどクローズしてる状態なので、ほんと人通りはわずか。

だけれど、ポツリポツリと道行く人が立ち止まっては、一ユーロコインなんか入れてくれる。

みんな、がらんと静まり返ったストリートを歩くのも暇なのかな。ちょいちょい興味深く見ていってくれて嬉しい。

一時間程歌って、夕方になっていよいよ人通りがなくなってきて、やめた。

結果は20ユーロ、約2500円。

うーん、ミュンヘン、厳しいなぁ…

けど、なんとか食ってはいけそうだ。ありがたい。

最後の2、3曲を、自転車にまたがってずっと聞いてくれてた、ラスタヘアのにいちゃんがいた。

北部のハノーファーという街からやって来たという彼も、路上ライブをするらしいんだけど、

「南部はルールも厳しいし、人もあんまりオープンじゃないんだよね。もし北部に来る事があれば、ライプツィヒをおすすめするよ!あそこは音楽が盛んでいい街だぜ!」

と話す。

そうなのか…

たしかに昨日会ったサイモンも北部のデュッセルドルフ出身だったし、旅先で仲良くなった人たちもみんな北部の出身だったな。ハンブルクとかドルトムントとか。

まぁ決め付けは良くないけど、日本でも例えば外国人が東京や大阪を歩く分にはみんな当たり前に受け入れるだろうけど、もし香川の実家のあたりを歩いてたら、みんな怪しんで距離置くやろし、そんなものなのかな。

先進国になればなるほど、田舎はよそ者に対して閉塞的になっていく気がする。発展途上国だとそれが真逆、な気がする。

完全おれのイメージだけれど。

うむ、とりあえずミュンヘンは厳しい!!次いこ!!

おれは明日、西の街アウグスブルクを目指すために、ヒッチハイクしやすそうな西野インターチェンジあたりで、テントを張ることにした。

小さな、未舗装の湖がある、おとぎの国の舞台みたいな場所だって、素敵。

エッシェンの絵の中に迷い込んだように、ぼんやりと湖畔に写る森と建物と、空を眺めた。

ドイツ、本当に自然の残し方が上手いなぁ。

今日はそんなところです。

ランキング7位入賞を目指してブログランキングに参加しています。結局、あの夜聞いた打楽器の音はなんだったのでしょうか…。それは今夜あなたの枕元に、現れるかもしれません。↓↓

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↑↑「止めてよ!寝れなくなっちゃったぢゃない!」という女子の皆さん。責任を取って添い寝しに行きます。あなたが寝静まった頃に…



ドイツ

Posted by gamoyuki