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ビエンチャンで二度もギャンブル詐欺団に軟禁される話

2019年8月1日

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ビエンチャンを離れる日。

ベトナム行きのバスは5時に迎えに来るので、それまで暇で、灼熱の街中をふらふらさまよってたら、メコン川はどこですか?とマレー系のおばちゃん二人が話しかけてきた。

あっちだよ!と答えると、どこから来たの?日本だよ!どれくらい旅行しているの?と話が進み、
「今度、娘が日本の早稲田大学に交換留学生で行くのよ!よかったら今からうちにおいで!娘と日本の事お話ししてくれないかしら??」
と聞かれる。

どうせ5時まで暇だったので、ついて行くことにした。

トゥクトゥクで20分ほどでおばちゃん二人の弟の家に到着。
トゥクトゥクのお金もおばちゃん二人が出してくれた。

彼女らは北部の町から来て、この家に寝泊まりしながら、ビエンチャンを観光してるんだとか。ぱっと見、なかなかの豪邸。

中に入ってソファに腰掛けると、どうぞどうぞ!!とコーラと簡単なご飯をご馳走してくれた。娘は今出かけているから、ご飯でも食べて待っててくれない?と。

いやぁ悪いなぁなんて思っていると、弟の登場!

見た感じ恰幅の良い小太りの中年男性。

彼とも今までどこを旅行して来たの?日本での仕事は??などなど話をした後、ふいに、こんな事を言い出す。

「僕は今、客船の中のカジノのディーラーの仕事をしているんだ。君、株9(ストックナインとかなんとか言うてた)というカジノのゲームを知ってるかい??」

ここで、おれはあることを思い出して、ピンときた!!!!!!

それは、一週間前の話。

ビエンチャンで出会ったインドネシア出身のマデという名前のおっちゃん。

彼と仲良くなって飯食いに行ったり、一緒に市内観光した後、そのときも「今度妹が日本に行くから、日本の事を教えてあげてほしい!」と言うんで家に行ったのだ。

すると兄だという別のおっちゃんが出てきて、「僕は近くのカジノでディーラーやってるんだけど、ブラックジャックって知ってる??」と聞かれた。

よく知らないと答えたら、別室に連れて行かれてルールを教えられた後、「おれはディーラーだからわざと君を勝たす事ができる。俺たちはファミリーだ、タッグを組んで金持ちを負かして、後でこっそり山分けしよう!」
とか言うてきた。

は?とか思っていたのもつかの間、成金シンガポール人だというワザとらしい風貌の男が急に部屋に入ってきて、今からひとゲームやってみよう!といきなり言い出す。

「ユウキ、さっきのやり方でやれば君は必ず勝つ」などと小声と目で合図してくるディーラーのおっちゃん。
怪しすぎるぞ!!!
と騙されることを察知したおれは、
「おれはギャンブルは嫌いだからやらない!帰る!!」と静止する彼らを振り切って出て行ったのだ。

でもその時、扉の前までまでおれを引き留めようとするディーラーと成金に対して、同犯だと思われたマデが、なんでか俺の味方をしてくれた。

「まぁまぁ兄さん、ユウキは急いでホテルに帰らないといけないんだ。」
とか言うて二人を静止し、ご丁寧にもバイクで元いた場所まで連れ戻してくれた。

そんなこんなで、マデのやけに丁寧な対応に怒りも忘れて、結局お金も1円も払ってないし、あれはただのギャンブル好きのおっさんやったんかなー?ぐらいにおれの中で片付いていたのだ。

だけど。

話は戻る、

ストックナインというトランプゲームを知ってるかい?とおっさんは尋ねる。
もちろんこのおっさん自体は前回のディーラーとは別人だが、話の流れはほぼ一緒。

一週間前の思い出がぶわわっと脳内に舞い戻ってきて、戸惑うおれ。

とりあえず、知らない!と答えると、予想通り、「それなら君にやり方を教えてあげるよ!」と別室に案内される。

もうこの時点でことの結末を知ってしまっているおれは、「ルールなんて知りたくないからいいよ!」とそそくさ帰ることもできただろうけど、このときのおれは(この後こいつらはどんな小芝居を繰り広げるんだろうか…)となぜかワクワクしていた。

ホイホイと小部屋に通されると、前と同じようにおっさんがノートにルールを書いて、トランプを交えて説明を始めた。

そして、でた!

「僕は豪華客船のカジノで働いているから、日本にも時々仕事で行くんだよ。ここだけの話、僕はディーラーだからカードを自由に操れる。船が日本に来たときに、君はカジノに参加するといい。君だけに勝たせてあげるよ。後でこっそり山分けしよう!」

「ただし、そのためにはあるシークレットルールを君に教える必要がある。どうする?君が知りたいなら、特別に教えてあげるよ!」

僕がエェ~そんな、どうしようかなぁあなんて考えているふりをしていると、ワザとらしく彼のケータイが鳴る。

「ハローサー?えっ!今からですか??もちろんですよ、サー、うちでいいならプレイできますよ、はい、ではお待ちしてますね!」

とラオス人のはずの彼は、ご丁寧にも英語で話してくれるもので、「あ、カジノのお客さんかだれか家にくるのかなぁ。」などとおれも理解できる。要するに、伏線を置いてる。笑

あぁぁ、でもこのあとどうせカモ役の成金が出てくるんだろうけども、そいつらに囲まれたら帰るのが面倒くさい!

と思ったおれは、
「おれはギャンブルは大嫌いだから、そんな奴にシークレットルールを教えたりなんかしたらあなたが危ないだろ!興味ないから帰る!」
とそれっぽい事を言うと、

「わかった。知りたくないのなら無理に言う必要はないね。ごめんね、変な話をした。」

と妙にすんなり引き下がる。

あり?そんなもんなの?と思っていると、そこからベラベラ話し出した話題がなぜか貧しい人たちへの寄付金の話になり。

封筒を渡され、
「君もこれにお金を入れて寄付したほうがいい。」とか言い出す。

金ない!!帰る!と言うと、「2万でいいからー!(約三百円)」と、いかにもさっきのコーラと食事の代金だけでも取り返さねばと言わんばかりの表情で迫って来る。
ない!と言ってそそくさと部屋を出た。

玄関には、多分このあと成金役として登場予定だったのであろう若い男が座っていて、僕が帰ろうとするのを見て、すぐさま札の入った封筒をディーラーに渡す。

「これ、寄付のお金です!」

ご丁寧にも200,000キップ(3000円)も入っている!というのが僕にもしっかり見える渡し方で。

「彼も貧しい人々を助けようとこれだけの寄付をくれたんだ。きみも少しはどうかね?」

「ない!!帰る!!!!!!」

そして、その成金役の彼がバイクで街に出るというので、「お!また前みたいにホテルの近くまで送ってくれるんじゃねぇの?」と期待して乗せてもらったけど、5分ほどして出た大きな道路上で降ろされ、「ここからトゥクトゥクに乗るといいよ!じゃあね!」とそそくさと去っていった。

そっから300円自腹でトゥクトゥクに乗り、ホテルまで帰ったのでありました。

くそ騙すんなら最後まで面倒見やがれ!!!

とか思ったけれど、300円でご飯食べれてバスまでのいい時間つぶしになったと思うか。

それにしてもあのギャンブル演劇、行くところまで行ったらどうなるんだろうか。たぶんある程度勝たせて調子付かせたところで小細工して、有り金全部持ってくんだろうな。

とにかく変に手の込んだ一人旅の日本人を対象に定期的に開催されるこの演劇。是非ともビエンチャンに来た際には一度は鑑賞願いたい。自己責任で。

そんなところです!!

追記、、、

後で気になって、「ビエンチャン」「トランプ」「詐欺」なんて検索してみると、出るわ出るわ同じ手口の奴らに会った!という日本人達のブログ!!

俺と同じように結局ご飯だけご馳走になって帰っただけって人もいれば、中には数万円、カメラなど貴重品を取られたって人も!!

やっぱり最後にはお金を実際にかけて成金を負かそう!なんて言われて、金を出したら最後!みたいなことらしい。

まぁ、どんないい話でも、お金を要求された時点で100パーセントオカシイという事だな。

ちなみにこの詐欺団、東南アジアを点々としながら活動しているそうなので、これから旅される方、付いていっても、ご飯食べるまでにしといた方がいいです!笑

そんなところです!

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