【嘆きの壁・岩のドーム/エルサレム】激レア!エルサレムで珍しくおれが観光する話
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エルサレム二日目!
窓から差し込む心地よい朝の日差し、十分な睡眠が取れて元気快調なおれ。
宿のリビングルームで無料のコーヒーを入れて、香りを楽しむ。
うむ。最高の贅沢。
チャララーチャーチャーチャララーチャララー
おれの頭のなかではネスカフェの、あのCMの曲が流れている。
ふっ。違いのわかる男、ガモウユウキである。
昨日、エルサレムに到着したおれ!!
野宿から解放され、久々の宿での宿泊に気分は最高にエレガントなのであった。
「ようにいちゃん!よく眠れたかい?」
「あぁマスター、おはよう。心地よい朝を迎えることができたよ。このコーヒーもすごく美味しいね。深い香りで味も奥深い。これ、最高級のアラビカ豆を使ってるよね?」
「ん?それコーヒーじゃなくてココアだぞ?まぁんなことよりどうする?今日もステイするかい?」
「します!!!!」
即答である!
とりあえず、次の国に抜ける飛行機代くらいはエイラットで貯金することができたから、あとは毎日暮らす分だけ路上で稼いでいけばいいのだ。
たぶん60シュケル(1800円)の宿代に、1日40シュケル(1200円)もあれば飯は食える。
エイラットでも1日100シュケル(3000円)くらいは稼げてたから、宿泊まってもなんとかなるんちゃうやろか!!?
それに、昨日ちょっと歩いて見た感じだけれど、エルサレム、結構ゴミがいたるところに散らかってて汚かったり、ホームレスも多いし、富裕層のバカンス地だったエイラットに比べると治安は良くはなさそうだ。
ここは無理をせず宿泊まろ。
という前置きの元、ううう!普通に夜寝る場所に困らずに、温かいマットがあって、コンセントがさせて、シャワーも好きな時に使える!!!なんて幸せなんだ!!もう野宿なんてできないっ!!!
というのが本音である。
ともあれ、そうと決まればなんとしても明日の分のノルマ、100シュケルを稼がなければ!
おれは午前中から路上に出てみた。
白壁の古い洋風スタイルの建物が美しい!
木漏れ日を浴びながらオープンテラスのカフェでカフェラテを飲みながら読書する婦人とか、杖をつきながらゆっくりと進むハットの紳士とか、まじここはヨーロッパだ!
それもそのはず!ヨーロッパ各地に散らばっていたユダヤ人がここに集まってできたのがイスラエルという国であり、もともと彼らはユダヤ系イタリア人だったり、ユダヤ系オーストリア人だったりするわけである。
宗教は違えど、ここはアラブの地にポツリと存在するヨーロッパ文化圏といっても過言ではない。
彼らがこの地に国を建国しようとした動きをシオニズム運動といって・・
みたいな話はウィキペディアで調べてもらうとして、早速、なんかいい感じの薬局前で歌った!
ドキドキドキンちゃんだったが、警察官達は路上ライブ何てやってるおれを見ても、そ知らぬ顔で通り過ぎていくだけだ。
周りの商店の人たちも、ただニコりとほほえむだけ。
あ、あったかいなぁ!!!
この国に、路上ライブって文化がどれだけ浸透してんのかってのが良くわかる。
お母さんが、手を引いていた小さな子供に、お買い物で余った小銭を握らせて、子供が嬉しそうにやってきて、どうぞ!と満点の笑顔で1シュケルを手渡してくれる。
お母さんが慌ててやってきて、
「こら、この汚いお兄さんは、今歌ってるんだから受け取れないでしょ?このギターケースの中に入れるのよ!やってごらん!」
みたいな事を言って教えている。
「はーいよくできました!じゃぁすぐにアンモニア消毒しましょうね!」
褒めてもらって、女の子も嬉しそうだ!
そうか、こうやってここに住む人たちは、お母さんに教わったりしながら小さな頃から投げ銭って文化に親しんでいくんだな。
まぁ、これはおれがバスカーだから"いい文化だなぁ"なんて思うだけで、やらない人にはどうでもいい話ではあるが、おれは妙に感動した。
うーむ、しかしこうやってたまにぽちぽちと入れてくれるけれど、基本みんな素通り、せわしなく人が行き交っているだけ。
エイラットはバカンス地だったので、みんな遊び気分だったけれど、エルサレムはやっぱ生活の場所なんだろうな。
みんななんか忙しそうだ。
10シュケルくらいしかはいらんで、次の場所へ移動。
ショップ街の出口付近でギターを置いてみる!
と!!わ!わわわ!!!
なんか修学旅行かなんかの子供達50人ぐらいに囲まれる!
歌うとイェェェェイ!!と盛り上がってチップが飛んでくる!!
おいお前ら!!10アコロットばっか投げてんじゃねぇだろうな!!??10アコロットは1シュケルの10分の1で、店でも細かすぎて使えないので、非常に困る!!
歌いながら、やらしく横目でケースの中を確認し・・な!なんだと!1シュケル、中には5シュケルも入れてくれてるじゃないか!!??
なんてことだ!!
ここではこんな子供でも、面白がって投げるだけじゃ無くて、音楽に対して愛を持って投げてくれているというのか!!
アジアやアフリカでは、コインを入れてくれる大人の真似をして、がきんちょたちがハッパや石を入れて遊んでくる。
道端で音楽をやるやつなんて、今までの人生の中で、見た事もないかもしれない。
おれが何をしてるのかよく分かってない場合もあるし、興味を持ってくれるだけうれしいので、それはそれでいいんだけれど。
なんて紳士淑女な子供達だ・・!!
これもバスカーじゃない人には、だからなんだという話かもしれないが、音楽を楽しむ、その対価として、気遣いを添えてお金を渡してくれる、
音楽がとても身近にあって、それを楽しむ文化があるということが、とても美しくおれには感じたんだ。
そしてそんな文化の中で歌えるということに、こっちも心の奥から声出して、全力の音楽をぶつけていかないと!と奮い立たされる。
1時間ほど歌って、隣でホームレスのおっちゃんがカップに小銭を入れてジャリジャリさせて、物乞いを始めた。
居づらくなって終了。
宿に帰って計算したら、103シュケル、約二時間で目標額達成ジャァァァ!!!
ご褒美のファラフェル。10シュケル、300円。なんかご飯はエルサレムのほうが安い気がするな。う!うまっ!!!!
やばい!充実や。。神経すり減らして歌って、誰かの心に届いたとき喜んでもらえて、それで旅を続けられる。
イスラエル、行く前はほんまにぎちぎちで自由のない国だと思ってたけれど。
パレスチナを迫害するユダヤ人に対して、正味アンチな気持ちを持ってたとこあるけど。
なんか、もう、好き・・ポッ
まぁ、今日は紳士淑女の学生集団に見てもらったりと、偶然が重なって入ったとこあるな。明日からはわからんな。
保険のないその日暮らし感は心のどっかでつきまとっていて、緊張してしまって居心地は良くないが・・
なんとかなるさ!
そして、とりあえず明日の分の生活費は稼いだおれは、午後から観光に出かけた!
え?基本どこいっても路上で歌う事しか脳がない、"一緒に旅した気持ちには微塵もならない系ブログ"で有名ながもさんが観光!?どうしたの!?大丈夫なの!?"
という読書のみなさんからのお便りは、「まずぼっちシンガーって誰?」しか届いていないが、ふはは!安心してくれ!
なんと今俺が泊まっている安宿、Swedish hostelは、観光名所の集中する世界遺産の街、オールドシティのその真ん中に位置するのだ!
そう、だからほんと数百メートル歩けばユダヤ教の聖地である嘆きの壁や、イスラム教の聖地岩のドームにもたどり着くことが…
とか言うてる間にもう着いた!!!!!
ほほう、これが嘆きの壁か。
ずっとずーっと前に、ここにユダヤ教徒の王国があって、この壁は城かなんかだったらしい。
それが、ずっとずーっと前にイスラム教国に戦争で負けて、ユダヤ人はこの土地を奪われたらしい。
そのあと、ここを取り返した時には城はすでに破壊されてて、壁しか残ってなくて、その壁に、過去の栄光と神を重ねて嘆き、祈るらしい。
らしい、しかしらんが、みんなその当時の、壊れる前の建物を実際に見た人なんて生きてるはずない。
らしい、で予測されたことだけだ。
それなのに、それにこうも没頭して、祈り、全てを捧げられる。
宗教ってのはようわからん。
未だにようわからん。
うまく向き合っていくべきだと思う。
元々は宗教によって幸せになろうとか、考え方をプラスに持って行こうとか、そういう意図で作られたものだと思うんやけど、いつしかそのアドバイス通りに生きることが生活の全てになる。
それで本当に幸せならいいんやけど、そうじゃないなら本末転倒だ。
おれは、暑苦しいことを言うと、音楽で伝えられるロックという概念が神様だと思ってるし、言うなればそれはおれにとって宗教なのかもしれない。
でも、自分の人生、これを生きる上で、いい意味で音楽を、ロックを利用して生きるんだ。
悲しい時に寄り添ってくれて、そんなこともあるさと声をかけてもらえるような。
それくらいのラフさが、宗教にも適用されるべきだと、おれは思っちゃうんやけど。
嘆きの壁はユダヤ教徒の聖地。
ご存知の通り、ユダヤ教徒とイスラム教徒は、バツグンに仲が悪い。
でも、案外ここ嘆きの壁に、イスラム教徒も観光に来てて面白かった。
スカーフで髪を隠し、サングラスしたムスリムの現代風女性たちが、嘆きの壁の前で自撮り棒でセルフィ。
なんか、思ったよりピースフルだなぁとほっこりしてたんやけど、嫌な場面も見た。
保育園児ぐらいの、子供2人が駆け回って遊んでた。
アラブ人の女の子と、ユダヤ人っぽい白人系の男の子。
キャッキャと声をあげて2人で追いかけっことかしてるんやけど、男の子のお母さんがすぐにやってきて、「その子と遊んじゃダメよ。」と言ったか知らんがそんな雰囲気で、無理やり手を引いて、女の子から引き離す。
手を引かれながら、女の子の方を振り返る男の子。
アラブ人の女の子と、スカーフで髪を隠したお母さんが、またね!と男の子に笑いかけるんだけれど、ユダヤ人のお母さんの方は苛立った表情でそれを少し睨みつけた。
うわぁぁ、露骨…
これだけ見たら、ユダヤ人冷たい!レイシスト!なんて言ってしまいそうになるけれど、このお母さんにも、こういう行動を取ってしまうほどの、何かがあってのことなんだろうな。
テロで知人を殺された経験があるのかもしれない。
社会体制の中で、洗脳があるのかもしれない。
おれみたいな日本人が、表面的な事だけを見て、感情的な事を、正義感を押し付けるのはおこがましいのかな。
彼ら2人が何の気兼ねなく遊べる日は来るんだろうか?
びっくりした。イスラムの聖地、岩のドームは、嘆きの壁の真裏にあったなんて。
壁の奥の金色のドームが岩のドームである!
「岩じゃないじゃん?」などという軽率な質問はここでははばかられる。
うむ。こんなに近くに全く別の民族が暮らしていたら、そら嫌になるわな。
例えば俺たちが、アマゾンの村人と突然シェアルームで生活することになったとしても、絶対うまくいかんもん。
逆によく、長くにわたって隣人であり続けてこれたな、と感心してしまう。
おれなら、
「もういやっ!毎日毎日あなたがイモムシを串に刺している姿を見るのはもう嫌!!」
って3日で泣きながら逃げ出しただろう。
岩のドームはこの日はなんでか、イスラム教徒以外立ち入り禁止であった。
でも、あたりを歩くだけで、ユダヤ人たちのお土産通りから急にアラビア語ばかりの通りに変わったり、ほんと10メートル感覚で世界が変わる。
彼ら自身は、聖地としての宗教観念で住んでいる部分よりも、少しでもお土産を売って、豊かになりたいって、そういう気持ちが強いと思う。
有名な観光地によくある、神聖な場所だって聞いたけど、ただの観光地だった、なんて話。
でもこれはこれで、生活感があって悪くない。
宗教への傾倒と観光資源としての宗教。
どっちに行き過ぎても、正しさは失われてしまう。
一番大切な事は、それが幸せかどうか、自分のこころで見定める力だなぁと、やっぱりおれは思う。
町巡りから帰ってきて、まだ6時くらいだったので、もう一度新市街にギターを担いで歌いに行った!
トラムのラインの前で歌ったけど、平日のストリートはやっぱりみんな忙しそうにせかせかと家路を急ぐだけだ。
でも、おじいちゃんが立ち止まって、目を閉じて聴いてくれた。
フランスから来たという彼。
思い出を噛みしめるように、カントリーロードを聴いてくれた。
「僕が、ずっと昔、君ぐらいの年の頃、アイルランドを放浪していてね。その時にいつもその歌を歌いながら、仲間たちと草原で寝たもんだ。懐かしいなぁ。」
なんて、泣きそうな表情で言ってくれる。
続けてスタンドバイミーを歌うと、一緒に高らかに歌ってくれた。
またやるかい?次あったらまた一緒に歌わせて欲しい、と20シュケル札を入れてくれる。
心が温かくなった。
やっぱり音楽こそが、おれが幸せに生きるための、宗教だ。
世界の人たちの普通や価値観やあわい思い出に、ギターと歌で触れてやるのだ!!
夜の部のチップは102シュケル(3000円)!
そんなところです!
※追記!
ユダヤ人の定義、そしてイスラエル建国の歴史について、少し情報が間違っているかもしれないとご指摘いただきました。
イスラエル建国の歴史についてですが、文中のヨーロッパから移り住んだユダヤ教徒という内容ですが、このほかにアラブ人に混じってこの地域に住んでいた人たち、ロシア南部あたりから下ってきた人たち、アフリカから移り住んだ人達も含まれます。
ヨーロッパ系の人種、文化圏だけではないということ、ご留意ください。
そして、文中の"ユダヤ人"の定義ですが、僕の中ではユダヤ教を信仰する"イスラエル人"と言う意味で書いています。
紛らわしい解釈を与えてしまった場合もあるかもしれません。申し訳ありません。
また、文中の歴史についても実際の文献等とは異なる内容かもしれません。これらの内容は、僕が旅中に出会った人たちや宿のスタッフから聞いた話を元に書いていますが、彼らが何教徒か、そして何人かによって歴史解釈も形を変えます。
間違っている可能性も大きいので、その点も重ねてご留意ください。
僕自身、この国にものすごく興味はあるものの、知識が浅はかなので、詳しい内容でのご指摘、とても参考になりました。
ありがとうございます!
ランキング9位入賞を目指してブログランキングに参加しています。ココアとコーヒーの味の違いもわからないおれに、1位の味ってやつを味あわせてくれよ!??↓↓
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コメント一覧
初めまして
ユダヤ人に関して勘違いされているようですが、一般にユダヤ人というのは民族の事ではなくて「ユダヤ教徒」の事です
アラブ系のユダヤ人もいれば黒人のユダヤ人もいます
一般にイメージするユダヤ人というのは白人のカザール人ですが、
彼らの行動が問題になったのは、イスラエル建国の際、逃げまどうパレスチナ人達を銃で撃ち殺し(殺されたパレスチナ人の多くは後頭部に銃殺痕があったらしいです)彼らの財産を奪って生き残ったパレスチナ人を現在の様なゲットーへ押し込めた訳です
問題は名前で判る通り、カザール人の祖先は別に元々イスラエルの地に住んでいた訳ではなく、別のロシア南部あたりに住んでいた訳で、別に彼らは祖国を再建した訳ではないんですね
ロスラエル(ロスチャイルド家)と言われる位いびつな国家です
実際のユダヤ民族というのはイスラエルの中でも少数派で敬虔ななユダヤ教徒はアンチイスラエルの人も多いです。
又、元々住んでいたパレスチナ系の人の中にもユダヤ民族はいる筈です
ご存知だと思いますが、インターネットのブログというのは日本語で書かれていても驚く程多くの国の人が読んでいますので今後の参考になればと思いコメントさせていただきました
尚、上記の内容はネット上で公開すると問題になるので非公開でお願いします
よろしければ、ガモウさんの方で裏取りしていただいて今後の旅行の参考にしていただければ幸いです
ぼっちのエルサレム編楽しみにしてました!
ブログから素?のエルサレムを少し垣間見れた気がして、ますます興味深いです。
ぼっちが清潔感溢れる系バックパッカーになりかけてるけど、汚物系代表としてパンツとかはもちろん洗ってないんだよね?
引き続き楽しみにしています!
トランポリンさん、コメントありがとうございます!
詳しく解説ありがとうございます!
ちょっと誤解を招く書き方だったかもしれません、補足しておきます!ご指摘ありがとうございます!ほんとに勉強になりました。やはりこの地はひとくくりにこうだと言えないそれぞれの正義と価値観が渦巻いている気がします。パレスチナ人に聞く歴史と、イスラエル人に聞く歴史とは正反対で、よくそれで道端で彼ら喧嘩してました。公平な目で見ることが必要だなぁと感じました。深い国です。
しょうこさんコメントありがとうございます!
いやぁぁ、おもしろいっていったら語弊あるかもですが、深いエリアです!道を歩くだけで、宗教がかわり、宗教が変われば暮らし方や町並み、文字がかわり、その人の人生観までも変わります!逆に、あれだけの国土でほぼ単一民族の日本という国がどれだけ珍しいかということを感じさせられます。