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入国2時間でやられた!最恐都市ヨハネスブルグで盗難事件を無駄に引っ張る話

2019年8月1日

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暗黒都市ヨハネスブルグで唯一、安全性が高いと言われていた富裕層住宅街サントン。

あれこれあれこれで(前回のブログ参照)で、
その高級ショッピングモール内のATMで、機械の故障でカードが返ってこない。

銀行員に尋ねてチェックしてもらうと衝撃の事実を告げられる。

「あなたのカードはATMには残ってないわ!盗られている可能性があるわ!すぐにカード会社に電話して!」

えーーーーっっっっつ!!!!!

おれは焦った。

頭の中ではもちろんクレヨンしんちゃんの「パニックパニックパニックみんながあわーててーる~」のあれが流れて止まらい。

日本のシティバンクにかけなきゃ!!

スカイプだ!スカイプに番号が!

あ、だ、だめだwifiがない!

「おネェさん、ワ、ワ、wifeは!?wifeはどこですかー!!??」

銀行員さん「あなたの妻なんで知らないわよ!彼女もいないくせに何言ってるの!?それより銀行員の国際電話使っていいから!番号は!?」

ピッポッパ…

(こちらは、東京海上日動…)

ちゃうこれ保険会社や!!

えっとえっと、シティバンクは、、、

(こちらは、シティバンクです、ただいまの時間は営業時間外となっております….)

うぎゃー!!!!!!

てんやわんやしながら、なんとか緊急時24時間対応の番号を見つけ、かける!

(ただいま他の電話に対応中です、そのまましばらくお待ちください。)

たぶんほんの2、3分の事だったんだろうけど、おれには2、30分くらいに感じる、、、

脳内の、パニックパニックのしんちゃんの歌がもう10回くらいヘビロテされて、

カーモンベイビーカモンベイビー玉ねぎ食べれるぅ?

のあたりで、ついに、

「お待たせして申し訳ございませんっ!!」

「ぞーさん!ぞーさん!おらは、、、はっ!!!!繋がった!!」

「私は、シティバンク電話窓口担当の…

「カードを!!!!カードをとめてくださいいいいぃぃぁぁぁぁあ!!!!」

怒涛の勢いでカードを止めてもらう!!

胸が破裂しそうなほどのドキドキでシャツの胸ボタンをセクシーに飛ばしながら尋ねる!

「あの、今日僕一回だけ、2万ランドだけ下ろしたんですけど、それ以外に誰かに下ろされてますか・・・??」

「えーっと、、
あぁ、あの、申し上げにくいのですが、それ以外に、

合計で11000ランド(85,000円)

下ろされてますね。。。」

(*◻︎*…)

!!!!!

やられた。。。

やられたよ。。。。

一瞬で頭が真っ白に、肌はモンゴロイドになった。


驚くほどに黄色人種になっている。

まじかよ、まじか。。

電話の彼女曰く、さっきの一件から、まだ1時間、いや、30分ほどしか経っていないというのに、合計3回に分けて11000ランド下ろされているという。

8万円て!!!

八万てオラッッァァァア!!!

おれがオーストラリアで八万稼ぐのにどれだけ血と汗を流して火傷を負いながらラーメン作ってたと思ってんだファックス!!!!ファーックス!!!(禁止語ではない)

おれ今日南アフリカ到着したばっかりだぞ!!!!

ほんの、ほんの二時間前に空港に到着したばっかりだぞ!!!???

いくら最恐都市とは言え早すぎるだろっっっ!!!!!!!!!!!ウワァァァアン!!!!!

「えっ、今日到着したばかりなの?sorry for that、南アフリカ人として申し訳無く思うわ。。」

泣きわめき叫ぶおれを、銀行員のおネェさんは優しく慰めてくれた。

これからおれはどうすれば、どうすればいいんだ!!

8万円はまだ良しとしよう、いい勉強になったと思おう、しかしあのカードがないとおれはお金を入手する事ができないんだっ!!

手元にはさっき下ろした2万ランドとアメリカドルが500ドル、そして股の間に偶然純金の球体が二つ残されているのみ!!

いや、帰国しかないやん!!

おれはわざわざネパールから20時間かけて飛行機でここまでやってきて、クソペテン師に8万円渡しにきたようなもんやん!!

アホやん!!!

うわーん!!!!

ぐすん、、しかし、全然わからん。

どこでカードを盗られたのか。
全然わからん!

確実に犯人はわかっているんだ。

「ATMのトランサクションが完了してないよ!すぐカードを入れてコードを入れて、キャンセルするんだ!」

と親切を気取って急かしてきたあの男がやったに決まってる。

決まってるんだが。

カードを入れて、コードを入力したあと、画面がフリーズして、「スタッフをお呼びください」という表示が出た。

そこまで、おれはずっとその場から離れていない。よそ見をしていた覚えもない。
ハプニングに、画面を凝視していたはずだ。

カードが機械から出てきていたら、男に先に抜かれたら、さすがに気付く、はず。

カードは機械の中に入ってる、はず。

なんだけれど。

本当に一瞬、一瞬目を離したすきに、カードが戻ってきていて、それを先に男に抜かれたのだろうか?

フリーズした画面に困惑して、男の方を振り返った時にはもう男がいなかった。

黒いスーツのアフリカンの女性がいて、銀行員だと思ったから尋ねたんだ。

「カードが出てこない。」

彼女は言った。

「オッケー、見てくるわ!待っててね!」

と。

しかしいつまでも彼女が戻ってこない。

あとで銀行窓口に聞きに行くと、銀行員は誰もそんな事聞いていないという。

まさか、あの女もグルだったのか?

男が逃げて、別のATMから金を下ろすまでの時間を稼ぐために、銀行員を装って、「そこで待ってて」と言ったのか?

それとも、まさか彼女がATMの裏からカードを・・・?
いや、さすがに立派な銀行だ。
知らん奴が機械を操作するなんて、そんなことは出来ないはず。

でも、まさか、銀行自体グルで・・・???

なんかいろいろ考えすぎて、目の前でずっと付き添って心配してくれている、いかにもアフリカのママ!といった優しい感じの銀行員のおネェさんの事さえも、信じられなくなってくる。

「とにかく、警察に行きましょう。少し遠いけれど、警察署があるわ。安全なタクシーを私が見つけてあげるから、来なさい!」

悲しそうな表情を浮かべながら、彼女は言う。

ありがたい。

彼女は自分の仕事を投げ出してまで、すぐにカードを止めて!と指示をくれて高い国際電話を貸してくれているんだ。

銀行自体がグルだなんて、そんなことはあるわけない。

とにかく、彼女の指示通り警察に行こう!

彼女に連れられて、ガタイのいいアフリカンのおっちゃんのタクシーに乗せられる。

南アフリカのタクシーは、変なのに当たるとスラム街に連れ込まれて、有金全部盗られるなんて聞いたことがある。

だ、大丈夫か!??

しかし、彼女が親身に事情を話してくれる。

「よっしゃ!!乗れい!!」

と豪快にドアを開けるおっちゃん。

だ、大丈夫かー!!!!!!

つづく。

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