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君と八月。制作に関しての話

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夢を見た。

7月の、夏が始まる頃だったと思う。

朝起きたら外は雨で、休日だったんだけれど、朝7時に目が覚めた。

目が覚めた時、なぜかおれは泣きそうになっていた。

すごくせつない気持ちにさせる、ショートムービーみたいな、夢を見ていた。

しかし、飛び込んでくる現実世界の自室の風景、窓の外の雨の音にかき消されるように、

その胸を締め付ける実感だけを残して、 どんな物語だったのかはどうしても思い出せなくなってしまった。

でもその夢の中でずっと、メロディがなっていて、唯一目が覚めた後もループしていた。


”髪の毛を切るかな。すぎたこのまま。”


歌詞も覚えていて、やばいって思って、また寝てしまわぬように体を無理矢理に起こして、すぐギターを抱えた。

この感覚を、この音楽を、形にしなきゃ。

忘れないうちに。

ザァザァと降りしきる雨の音と、梅雨の湿った空気の中で、ほどけて、窓の外に今にも逃げていってしまいそうなその感覚。

必死に追いかけ、掴むように、そのまま一曲、作り上げた。

昔、大学の軽音楽部の先輩が言っていた。


オリジナルソングを作るのは、耳コピと同じだよ。心の中で流れる音楽にただ耳をよせて、すくい上げるような作業だ。


まさしくそんな方法で、1時間もしないくらいで出来た曲。

君と8月。

歌詞を書いておく。


「海を見に行こう」 下りホーム海岸寺駅の改札
時が止まった 色あせた無人の電車
君がせかした 路地裏を抜けると波の音がした
大人になったって 変わらないと思っていた

昨日までの全て この海に捨て去りたい

「来年もきっと」 上りホーム海岸寺駅の改札
あやふやになった 約束をした君と八月。

「髪の毛を切るかな」 過ぎたこのまま
夏の日が優しくした
張りぼては静かに剥がれ落ちた
最果ての記憶 手を振る君 電車の音

霞がかった満月の空 くらげと踊る
触れると揺らいだ 二度と戻れなくなるんだ

「髪の毛を切るかな」 過ぎたこのまま
裸の小説を読んで気付いた
張りぼては静かに剥がれ落ちた
最果ての記憶 手を振るよ 君と八月

優しさも 醜さも 愛しさも詰め込み
花束をそっと、打ち寄せる波打ち際へ




海岸寺駅というのは、地元の香川にある小さな無人駅の名前。

夢で見ていた風景を思い出すと、その場所が一番しっくりきた。

偶然八月に、ようちゃんと地元に帰ることがあって、ビデオを撮影した。

夢で見た、儚く、美しかった景色に近づけられただろうか。

鮮明に描きすぎて、夢で見た輪郭をペンキで上塗りしてしまわぬよう、あやふやにぼかした青で動画を作った。

そんなところです。



更新情報・ライブ情報などはTwitterより。